登録販売者 2023年 中国・四国 問94
問題文
禁煙補助剤に関する記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が上昇するため、コーヒーや炭酸飲料などを摂取した後しばらくは使用を避けることとされている。
2:うつ病と診断されたことのある人では、禁煙時の離脱症状により、うつ症状を悪化させることがあるため、使用を避ける必要がある。(正解)
3:母乳を与えている女性は、禁煙することが推奨されるので、禁煙補助剤を使用することが望ましい。
4:咀嚼剤は、ゆっくりと断続的に噛むと唾液が多く分泌され、ニコチンが唾液とともに飲み込まれてしまい、吐きけや腹痛等の副作用が現れやすくなる。
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禁煙補助剤の使用上の注意【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:うつ病と診断されたことのある人は、禁煙時の離脱症状でうつ症状が悪化するおそれがあるため、禁煙補助剤の使用を避けます。
正しいのは2です。選択肢1・3・4は誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の禁煙補助剤に関する項目です。
解法ステップ
- 「口腔内が酸性」と「ニコチンの吸収」の関係を確認します。吸収が上がるのか、下がるのかが判断のポイントです。
- 「うつ病と診断されたことがある人」「離脱症状」「うつ症状の悪化」の組み合わせに注目します。手引きに記載された使用上の注意と一致する選択肢を探します。
- 「母乳を与えている女性」は、禁煙が勧められることと、禁煙補助剤を使用できることを混同しないようにします。
- 咀嚼剤は「ゆっくりと断続的に噛む」ことがポイントです。その噛み方で唾液が増えるという説明になっていないか確認します。
選択肢別の誤答解説
-
1:誤り
×「ニコチンの吸収が上昇」→ ○「ニコチンの吸収が低下」
口腔内が酸性になると、ニコチンの吸収は低下します。そのため、コーヒーや炭酸飲料など、口腔内を酸性にする食品を摂取した後しばらくは、使用を避けることとされています。 -
3:誤り
×「禁煙補助剤を使用することが望ましい」→ ○「禁煙補助剤の使用を避ける必要がある」
母乳を与える女性では、摂取されたニコチンが乳児に影響するおそれがあります。禁煙が推奨されることを理由に、禁煙補助剤の使用まで勧めるのは誤りです。 -
4:誤り
×「ゆっくりと断続的に噛むと唾液が多く分泌される」→ ○「菓子のガムのように噛むと唾液が多く分泌される」
菓子のガムのように噛むと、ニコチンが唾液とともに飲み込まれやすくなり、口腔粘膜から十分に吸収されないほか、吐きけや腹痛などが現れやすくなります。これを避けるため、咀嚼剤はゆっくりと断続的に噛みます。
よくある誤解
- 「酸性になると吸収が上がる」と、吸収の増減を逆にするひっかけです。口腔内が酸性になると、ニコチンの吸収は低下します。
- 「禁煙が勧められている人なら、禁煙補助剤も使うのがよい」と考えないようにします。母乳を与える女性は、ニコチンが乳児に影響するおそれがあるため、使用を避けます。
- 「ゆっくり噛むこと」と「唾液が多く出ること」の因果関係を入れ替えた記述に注意します。唾液が多く出るのは、菓子のガムのように噛む場合です。
補足コラム
禁煙補助剤は、ニコチンの摂取方法を喫煙から医薬品に替え、離脱症状を軽減しながら、最終的にニコチン摂取をゼロにするためのものです。咀嚼剤は口腔粘膜から、パッチ製剤は皮膚からニコチンが吸収されます。
禁煙補助剤は、喫煙を完全に止めたうえで使用します。使用中や使用直後の喫煙、ほかのニコチン含有製剤との併用は、ニコチンの過剰摂取につながるおそれがあります。
FAQ
禁煙補助剤は、喫煙本数を減らしながら使うものですか?
喫煙を続けながら使うものではありません。喫煙を完全に止めたうえで使用することとされています。
喫煙を続けながら使うものではありません。喫煙を完全に止めたうえで使用することとされています。
咀嚼剤を一度に複数個使えば、禁煙しやすくなりますか?
大量に使用しても禁煙達成が早まるものではありません。かえってニコチンの過剰摂取による副作用のおそれがあります。
大量に使用しても禁煙達成が早まるものではありません。かえってニコチンの過剰摂取による副作用のおそれがあります。
関連キーワード: 禁煙補助剤、ニコチン、ニコチン置換療法、離脱症状、咀嚼剤、パッチ製剤

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