登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問54
問題文
次の記述は、登録販売者と禁煙補助剤(咀嚼剤)の購入者との会話である。購入者からの相談に対する登録販売者の説明について、適切なものの組合せを一つ選べ。
購入者 ニコチン離脱症状とはどのような症状ですか。
a 登録販売者 血中のニコチン濃度の低下によって、イライラしたり、集中できなくなったり、落ち着かない等の症状がでます。
購入者 ニコチン置換療法とはどのようなものですか。
b 登録販売者 喫煙を継続しながら徐々に本剤に変更していく方法です。離脱症状の軽減を図りながら徐々に摂取量を減らし、最終的にニコチン摂取をゼロにします。
購入者 本剤を使用する場合、食べ物や飲み物で気をつけることはありますか。
c 登録販売者 口の中が酸性になるとニコチンの吸収が増加するので、口腔内を酸性にするコーヒーや炭酸飲料などを飲んだ後はしばらく使用を避ける必要があります。
購入者 高血圧の薬を飲んでいるのですが、本剤を使用しても大丈夫ですか。
d 登録販売者 使用している治療薬の効果に影響を生じたり、症状を悪化させる可能性があるため、使用の適否については主治医と相談してください。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、d)(正解)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)
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禁煙補助剤の相談対応【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:ニコチン離脱症状は血中ニコチン濃度の低下で起こり、禁煙補助剤は喫煙をやめてから使用します。
適切な記述の組合せは2(a、d)です。a、dは適切で、b、cは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和5年4月一部改訂)」第3章「主な医薬品とその作用」の「禁煙補助剤」です。
解法ステップ
- aの「血中のニコチン濃度の低下」と、離脱症状の説明が対応しているかを確認します。
- bの「喫煙を継続しながら」に注目します。禁煙補助剤は、喫煙を続けながら使うものではありません。
- cは、口の中が酸性になった場合にニコチンの吸収が増えるのか、減るのかを確認します。
- 高血圧の治療中の人について、治療薬への影響や症状悪化の可能性から医師などへの相談が必要かを確認し、組合せを絞ります。
選択肢別の誤答解説
a 適切です。
血中ニコチン濃度が低下すると、イライラ感、集中困難、落ち着かないなどのニコチン離脱症状(禁断症状)が現れることがあります。設問の説明は手引きに沿っています。
血中ニコチン濃度が低下すると、イライラ感、集中困難、落ち着かないなどのニコチン離脱症状(禁断症状)が現れることがあります。設問の説明は手引きに沿っています。
b 誤りです。
×「喫煙を継続しながら」→ ○「喫煙を完全に止めたうえで使用」
×「喫煙を継続しながら」→ ○「喫煙を完全に止めたうえで使用」
ニコチン置換療法は、ニコチンの摂取方法を喫煙以外に替え、離脱症状を軽減しながら摂取量を徐々に減らす方法です。使用中や使用直後に喫煙すると、血中のニコチン濃度が急激に高まるおそれがあります。
c 誤りです。
×「ニコチンの吸収が増加」→ ○「ニコチンの吸収が低下」
×「ニコチンの吸収が増加」→ ○「ニコチンの吸収が低下」
口の中が酸性になると、ニコチンの吸収は低下します。そのため、コーヒーや炭酸飲料などを飲んだ後は、しばらく使用を避けることとされています。
d 適切です。
高血圧の人では、使用している治療薬の効果に影響したり、症状を悪化させたりする可能性があります。使用前に、治療を行っている医師などに相談するという説明は適切です。手引きでは、医師のほか、処方薬を調剤した薬剤師への相談も示されています。
高血圧の人では、使用している治療薬の効果に影響したり、症状を悪化させたりする可能性があります。使用前に、治療を行っている医師などに相談するという説明は適切です。手引きでは、医師のほか、処方薬を調剤した薬剤師への相談も示されています。
組合せの確認
- 選択肢1(a、b):誤りのbを含み、適切なdを含まないため誤りです。
- 選択肢3(b、c):誤りのb・cを含み、適切なa・dを含まないため誤りです。
- 選択肢4(b、d):誤りのbを含み、適切なaを含まないため誤りです。
- 選択肢5(c、d):誤りのcを含み、適切なaを含まないため誤りです。
したがって、aとdの組合せである2が適切です。
よくある誤解
- 「喫煙を続けながら、少しずつ禁煙補助剤に切り替える」という説明に引かれやすいですが、使用時には喫煙を完全に止めます。
- 酸性の飲み物は「吸収を増やす」と逆に覚えやすいところです。口の中が酸性になると、ニコチンの吸収は低下します。
- 高血圧の治療中だから必ず使用できない、と決めつけないようにしましょう。この設問では、使用の適否について相談を促す説明が適切です。
補足コラム
禁煙補助剤には、ニコチンを口腔粘膜(口の中を覆う膜)から吸収させる咀嚼剤(そしゃくざい)と、皮膚に貼ってニコチンを吸収させるパッチ製剤があります。咀嚼剤は、菓子のガムのように続けて噛むのではなく、ゆっくり断続的に噛むこととされています。唾液とともにニコチンを飲み込むと、口腔粘膜からの吸収が不十分になり、吐きけや腹痛などが現れやすくなるためです。
FAQ
パッチ製剤も口の中の酸性度に注意しますか?
口の中の酸性度に関する注意は、ニコチンを口腔粘膜から吸収させる咀嚼剤についてのものです。パッチ製剤は皮膚に貼って使用します。
口の中の酸性度に関する注意は、ニコチンを口腔粘膜から吸収させる咀嚼剤についてのものです。パッチ製剤は皮膚に貼って使用します。
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