登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問75
問題文
全身的に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ショック(アナフィラキシー)は、発症後の進行が非常に速やかな(通常、2時間以内に急変する。)ことが特徴である。
b 医薬品により生じる肝機能障害は、有効成分又はその代謝物の直接的肝毒性が原因の中毒性のものに限定される。
c 偽アルドステロン症は、体内にカリウムが貯留し、ナトリウムと水が失われることによって生じる病態である。
d ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬などの使用は、易感染性をもたらすことがある。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤
3:a:誤、b:正、c:正、d:正
4:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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全身性副作用の特徴【登録販売者解説】
正解の理由
ショックは発症後の進行が速く、肝機能障害には中毒性とアレルギー性があり、偽アルドステロン症ではナトリウム・水が貯留してカリウムが失われます。
正しい組合せは 4 です。aは正、bは誤、cは誤、dは正です。根拠は、手引きの第2章「人体の働きと医薬品」にある全身性の副作用の説明です。正式名は「試験問題の作成に関する手引き(令和5年4月一部改訂)」です。
解法ステップ
- aの「通常、2時間以内に急変する」は、発症後の進行の速さについての記述です。
- bの「中毒性のものに限定」に注目します。肝機能障害の原因は中毒性だけか、ほかの型もあるかを確認します。
- cの「カリウムが貯留」「ナトリウムと水が失われる」は、偽アルドステロン症の物質の動きと照らします。
- dの「ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬」と「易感染性」の組合せを確認し、正誤の組合せが合うものを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
ショック(アナフィラキシー)は、生体異物に対する即時型のアレルギー反応の一種です。発症後の進行が非常に速やかで、通常、2時間以内に急変することが特徴です。「通常」とあるため、必ず全例が同じ経過をたどるという意味ではありません。 -
b 誤り
× 中毒性のものに限定 → ○ 中毒性のものとアレルギー性のものに大別
医薬品による肝機能障害には、有効成分やその代謝物の直接的な肝毒性による中毒性のものだけでなく、有効成分に対する抗原抗体反応によるアレルギー性のものもあります。「限定される」が誤りです。 -
c 誤り
× カリウムが貯留し、ナトリウムと水が失われる → ○ ナトリウムと水が貯留し、カリウムが失われる
偽アルドステロン症とは、アルドステロンの分泌が増加していないのに、体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、カリウムが失われる病態です。「偽」は、アルドステロンが増えていないのに、似た状態が起こることを表します。 -
d 正しい
ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬などは、血液中の白血球(好中球)を減少させることがあり、細菌やウイルスへの抵抗力が弱くなる「易感染性」をもたらすことがあります。易感染性とは、感染しやすくなる状態です。
組合せの確認: 選択肢1はb・d、選択肢2はc・d、選択肢3はa・b・c、選択肢5はa・bの正誤が記述ごとの判定と異なります。4はa正・b誤・c誤・d正で一致します。
よくある誤解
- 「限定される」などの断定を見落とす:肝機能障害は中毒性だけではなく、アレルギー性もあります。
- 偽アルドステロン症の物質の動きを逆に覚える:ナトリウムと水は体内に貯留し、カリウムは失われます。
- 「通常、2時間以内」を「必ず2時間以内」と読み替える:これは、ショックの発症後の進行の速さを示す記述です。
補足コラム
肝機能障害では、軽度の場合、自覚症状がなく、血液検査で初めて分かることがあります。主な症状には、全身の倦怠感、黄疸(おうだん)、発熱、発疹、皮膚のかゆみ、吐きけなどがあります。黄疸は、皮膚や白眼が黄色くなる状態です。
FAQ
「2時間以内」とは、医薬品を使ってからの時間ですか?
この記述が示しているのは、ショックが発症した後に病態が急速に進行することです。「医薬品を使ってから必ず2時間以内に発症する」という意味ではありません。
この記述が示しているのは、ショックが発症した後に病態が急速に進行することです。「医薬品を使ってから必ず2時間以内に発症する」という意味ではありません。
関連キーワード: ショック、アナフィラキシー、肝機能障害、偽アルドステロン症、易感染性

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