登録販売者 2024年 北海道・東北 問63
問題文
消化器系に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 唾液は、酸による歯の齲蝕を防いでいる。
b 胃腺から分泌される胃酸には、トリプシノーゲンをタンパク質消化酵素にする作用がある。
c 膵液は、弱アルカリ性であり、胃で酸性となった内容物を中和している。
d 胆汁に含まれている胆汁酸塩は、腸内に放出されると大部分は大腸で再吸収され肝臓に戻される。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:正
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤(正解)
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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消化器系の消化液の働き【登録販売者解説】
正解の理由
唾液は歯を酸から守り、胃酸はペプシノーゲンをペプシンに変え、膵液は胃の内容物を中和します。
2が正しい組み合わせです。aは正、bは誤、cは正、dは誤です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和6年4月一部改訂)」第2章「人体の働きと医薬品」の消化器系の記述が根拠です。
解法ステップ
- aは「酸による歯の齲蝕(うしょく)を防ぐ」という部分に注目します。唾液が口の中をほぼ中性に保つため、正しい記述です。
- bは「胃酸」と「トリプシノーゲン」の組み合わせを確認します。胃酸が変えるのはトリプシノーゲンではなく、ペプシノーゲンです。
- cは膵液の性質と働きに注目します。弱アルカリ性で、胃の内容物を中和するため、正しい記述です。
- dは再吸収される場所を確認します。胆汁酸塩の大部分が戻るのは大腸ではなく小腸です。
選択肢別の誤答解説
記述ごとの確認
- a 正しいです。 唾液によって口の中はほぼ中性に保たれ、酸による歯の齲蝕を防いでいます。
- b 誤りです。
× 胃酸がトリプシノーゲンをタンパク質消化酵素にする → ○ 胃酸がペプシノーゲンをペプシンにする
トリプシノーゲンは、膵液に含まれる消化酵素の前駆体です。前駆体とは、活性を持つ形になる前の状態のことです。 - c 正しいです。 膵液は弱アルカリ性で、胃で酸性になった内容物を中和するのに重要です。
- d 誤りです。
× 大部分は大腸で再吸収される → ○ 大部分は小腸で再吸収される
再吸収とは、一度腸内に出た物質が再び体内に取り込まれることです。胆汁酸塩は小腸で再吸収され、肝臓に戻ります。
組み合わせの確認
- 1は a正・b正・c誤・d正です。正しいaは合っていますが、b・c・dが正しい組み合わせと異なります。
- 3は a誤・b誤・c正・d正です。b・cは合っていますが、a・dが異なります。
- 4は a誤・b正・c正・d誤です。c・dは合っていますが、a・bが異なります。
- 5は a誤・b正・c誤・d正です。a・b・c・dのすべてが正しい組み合わせと異なります。
- 2は a正・b誤・c正・d誤で、各記述の正誤と一致します。
よくある誤解
- 「トリプシノーゲン」と「ペプシノーゲン」の取り違えに注意しましょう。胃酸がペプシノーゲンをペプシンに変える、という組み合わせで覚えます。
- dは「肝臓に戻る」という部分だけを見て正しいと判断しがちです。ひっかけは、再吸収される場所を「大腸」としている点です。
- 「膵液は弱アルカリ性」と「胃の内容物を中和する」はセットです。膵液が酸性だとする書き換えにも注意してください。
補足コラム
消化液の働きは、「どこから分泌されるか」と「何をするか」を対にして整理すると混同しにくくなります。
- 唾液:口の中をほぼ中性に保ち、歯を酸から守ります。
- 胃酸:ペプシノーゲンをペプシンに変えます。
- 膵液:弱アルカリ性で、胃の内容物を中和します。また、トリプシノーゲンなどの消化酵素の前駆体を含みます。
FAQ
唾液には、歯を守る働き以外に何がありますか?
デンプンを分解する消化酵素を含み、食物を湿らせて飲み込みやすくする働きなどがあります。
デンプンを分解する消化酵素を含み、食物を湿らせて飲み込みやすくする働きなどがあります。
胆汁酸塩が肝臓に戻ることを何といいますか?
胆汁酸塩が腸で再吸収されて肝臓に戻る循環は、腸肝循環と呼ばれます。
胆汁酸塩が腸で再吸収されて肝臓に戻る循環は、腸肝循環と呼ばれます。
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