登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問33
問題文
次の記述にあてはまる咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤として、最も適切なものを選べ。
体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるもののから咳、気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声に適すとされるが、水様痰の多い人には不向きとされる。
選択肢
1:駆風解毒湯
2:麦門冬湯(正解)
3:響声破笛丸
4:桔梗湯
5:白虎加人参湯
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麦門冬湯の適応【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:麦門冬湯(ばくもんどうとう)=体力中等度以下、痰が切れにくいから咳や咽頭の乾燥感
この記述は、麦門冬湯の適応に一致するため、選択肢は2です。体力の区分は「体力中等度以下」で、痰(たん)が切れにくいことや、咽頭(いんとう)の乾燥感などが特徴です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の、咳止め・痰を出しやすくする漢方処方製剤の項目です。
解法ステップ
- まず、体力の区分「体力中等度以下」に注目します。
- 次に、「痰が切れにくい」「から咳」「咽頭の乾燥感」という症状を確認します。
- この体力区分と症状の組み合わせが、麦門冬湯の特徴と一致するため、2に絞れます。
選択肢別の誤答解説
-
1:駆風解毒湯(くふうげどくとう)
体力に関わらず使用でき、喉の腫れや痛みを伴う扁桃炎(へんとうえん)、扁桃周囲炎に用いられる処方です。痰が切れにくいから咳などに適する、という今回の記述とは症状の特徴が異なります。 -
2:麦門冬湯
体力中等度以下で、痰が切れにくい、強く咳き込むことがある、咽頭の乾燥感があるといった人のから咳などに用いられます。記述と一致します。 -
3:響声破笛丸(きょうせいはてきがん)
体力に関わらず使用でき、しわがれ声や咽喉(いんこう)の不快感に適する処方です。今回のように、痰が切れにくいから咳などに用いる処方として問われているものではありません。 -
4:桔梗湯(ききょうとう)
体力に関わらず使用でき、喉が腫れて痛み、ときに咳が出る場合の扁桃炎、扁桃周囲炎に適する処方です。「ときに咳が出る」という点だけで選ばず、主な症状が喉の腫れや痛みであることを見分けます。 -
5:白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
体力中等度以上で、熱感と口渇(こうかつ)が強い場合の喉の渇きやほてりなどに適する処方です。「体力中等度以下」「痰が切れにくいから咳」という今回の特徴には当たりません。
よくある誤解
- 「咳」が選択肢の説明に少しでもあれば、咳止めの処方だと決めつけるのは誤りです。桔梗湯のように、主な適応は喉の腫れや痛みで、ときに咳を伴う処方もあります。
- 「体力中等度以上」と「体力中等度以下」を読み飛ばすと、白虎加人参湯など別の処方を選びやすくなります。体力区分と症状をセットで確認しましょう。
補足コラム
咳や痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤には、次のものもあります。
- 五虎湯(ごことう):体力中等度以上。咳が強く出る場合など。
- 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう):体力中等度以上。咳が出て、ときに喉が渇く場合など。
- 神秘湯(しんぴとう):体力中等度。咳、喘鳴(ぜんめい)、息苦しさがあり、痰が少ない場合など。
同じ「咳」に用いられる処方でも、体力区分や咳・痰の特徴が異なります。
FAQ
漢方処方製剤の適応は、体力区分だけで判断できますか?
体力区分だけではなく、痰の状態や喉の乾燥感など、記述にある症状も合わせて確認します。体力区分と症状の組み合わせが、処方を見分ける手がかりです。
体力区分だけではなく、痰の状態や喉の乾燥感など、記述にある症状も合わせて確認します。体力区分と症状の組み合わせが、処方を見分ける手がかりです。
関連キーワード: 麦門冬湯、咳止め、痰を出しやすくする薬、漢方処方製剤、体力区分

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