登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問35
問題文
止瀉薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a ベルベリン塩化物は、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として配合されている。
b 天然ケイ酸アルミニウムは、腸管内の異常発酵等によって生じた有害物質を吸着することを目的として配合されている。
c タンニン酸アルブミンは、収斂作用により腸粘膜を保護することを目的として配合されている。
d ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢の症状に用いられることを目的としており、食あたりや水あたりによる下痢については適用対象ではない。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:正(正解)
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止瀉薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ベルベリンは抗菌作用、吸着成分は有害物質の吸着、タンニン酸アルブミンは腸粘膜の保護、ロペラミドは食べすぎなどによる下痢に用いられます。
5が正解です。a・b・c・dはすべて正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の止瀉薬の配合成分に関する項目です。
解法ステップ
- aは「ベルベリン」と「細菌感染による下痢」に注目します。ベルベリンには抗菌作用があり、止瀉に用いられます。
- bの「有害物質を吸着」は、天然ケイ酸アルミニウムなどの吸着成分の働きです。
- cは「タンニン酸アルブミン」と「腸粘膜を保護」に注目します。収斂作用(腸粘膜を引き締める作用)による説明です。
- dはロペラミド塩酸塩の対象となる下痢と、食あたり・水あたりが対象外であることを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a:正しい記述です。
ベルベリンは、オウバクやオウレンに含まれる物質で、抗菌作用や抗炎症作用があります。ベルベリンを含む成分は、止瀉作用を期待して配合されます。 -
b:正しい記述です。
天然ケイ酸アルミニウムは吸着成分です。腸管内の異常発酵などで生じた有害な物質を吸着させる目的で配合されます。 -
c:正しい記述です。
タンニン酸アルブミンは、収斂作用によって腸粘膜を保護する成分です。腸粘膜を引き締めることで、下痢の症状を和らげることが期待されます。 -
d:正しい記述です。
ロペラミド塩酸塩を含む止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎや寝冷えによる下痢を対象とします。食あたりや水あたりによる下痢は適用対象ではありません。
よくある誤解
-
「止瀉薬なら、どの原因の下痢にも使える」と考えること。
ロペラミド塩酸塩のように、下痢の原因によって適用対象が限られる成分があります。 -
「吸着成分」と「収斂成分」を同じ働きだと考えること。
吸着成分は腸管内の有害物質を吸着し、収斂成分は腸粘膜を引き締めて保護します。 -
「タンニン酸アルブミンは、タンニン酸だけの成分」と考えること。
成分名を分けて覚えず、タンニン酸アルブミン全体の作用と注意点を押さえましょう。
補足コラム
収斂成分を主体とする止瀉薬は、細菌性の下痢や食中毒のときに腸の運動を鎮めることで、かえって状態を悪化させることがあります。一方、ベルベリンには抗菌作用もあります。成分ごとの働きを確認し、「止瀉薬」という分類だけで同じ作用だと決めつけないことが大切です。
FAQ
タンニン酸アルブミンには、作用以外に覚えておく注意点がありますか?
アルブミンは牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)から精製されるため、牛乳にアレルギーがある人は使用を避ける必要があります。また、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)が生じることがあります。
アルブミンは牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)から精製されるため、牛乳にアレルギーがある人は使用を避ける必要があります。また、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)が生じることがあります。
下痢を止めれば、原因にかかわらずよいのですか?
下痢は、腸管内の有害な物質を排出するための防御反応でもあります。止瀉薬で症状を抑えることで、かえって悪化する場合があるため、下痢の原因や成分の対象を区別して学びましょう。
下痢は、腸管内の有害な物質を排出するための防御反応でもあります。止瀉薬で症状を抑えることで、かえって悪化する場合があるため、下痢の原因や成分の対象を区別して学びましょう。
関連キーワード: ベルベリン、天然ケイ酸アルミニウム、タンニン酸アルブミン、ロペラミド塩酸塩、止瀉薬、吸着成分、収斂作用

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