戦国登販登録販売者試験 過去問
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登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問36


問題文

胃腸の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 麻子仁丸は、体力虚弱で、疲れやすくて手足などが冷えやすいものの胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛、腹痛、急・慢性胃炎に適すとされる。 b 六君子湯は、体力中等度以上で、下腹部痛があって、便秘しがちなものの月経不順、月経困難、月経痛、便秘、痔疾に適すとされる。 c 大黄甘草湯は、体力に関わらず使用でき、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などの症状の緩和に適すとされる。 d 安中散は、体力中等度以下で、腹部は力がなくて、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、吐きけ、嘔吐などを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適すとされる。

選択肢

1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:誤、d:正
3:a:誤、b:正、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:誤、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:正(正解)

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胃腸症状に用いる漢方処方【登録販売者解説】

正解の理由

体力の区分と特徴的な症状を、処方名とセットで覚えます。
組合せが正しいのは5です。aは誤り、bは誤り、cは正しく、dは正しい組合せです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の、胃腸症状に用いる漢方処方製剤の項目です。

解法ステップ

  1. aの「胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛」と、体力虚弱・手足の冷えに注目します。この組合せは麻子仁丸(ましにんがん)の特徴とは異なります。
  2. bの「下腹部痛」「便秘しがち」「月経不順・月経困難」に注目します。六君子湯(りっくんしとう)の胃腸症状とは合いません。
  3. cは「体力に関わらず」と便秘に伴う症状、dは「体力中等度以下」と胃痛・胃もたれなどの組合せを確認します。
  4. a・bを誤り、c・dを正しいとする組合せを選びます。

選択肢別の誤答解説

  • a 誤り
    ×「麻子仁丸は体力虚弱で、胃腸虚弱・下痢などに適す」→ ○「麻子仁丸は体力中等度以下で、ときに便が硬く塊状なものの便秘などに適す」
    問題文の体力虚弱・胃腸虚弱・下痢などの特徴は、人参湯(にんじんとう)の説明にあたります。麻子仁丸は便秘に用いる処方で、体力の区分や中心となる症状が異なります。
    • 麻子仁丸:体力中等度以下。ときに便が硬く塊状で、便秘や便秘に伴う症状があるものに用います。
    • 人参湯:体力虚弱で疲れやすく、手足などが冷えやすいものの胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛などに用います。
  • b 誤り
    ×「六君子湯」→ ○「大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)」
    「体力中等度以上で、下腹部痛があり、便秘しがち」という特徴は、大黄牡丹皮湯の説明です。六君子湯は、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえるなどの胃腸症状に用いられます。
    • 六君子湯:体力中等度以下。胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえるものなどに用います。
    • 大黄牡丹皮湯:体力中等度以上。下腹部痛があり、便秘しがちなものの月経不順、月経困難、月経痛、便秘、痔疾などに用います。
  • c 正しい
    大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)は、体力に関わらず使用でき、便秘や便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵(ちょうないいじょうはっこう)、痔などの症状の緩和に用います。問題文の記述と一致します。
  • d 正しい
    安中散(あんちゅうさん)は、体力中等度以下で、腹部に力がなく、胃痛または腹痛があり、ときに胸やけ、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、吐きけ、嘔吐などを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に用います。問題文の記述と一致します。
選択肢ごとの照合は次のとおりです。
  • 1:aを正、dを誤としており、a・dが異なります。
  • 2:aを正、cを誤としており、a・cが異なります。
  • 3:bを正としており、bが異なります。
  • 4:bを正、cを誤としており、b・cが異なります。
  • 5:a・bを誤、c・dを正としており、各記述の正誤と一致します。

よくある誤解

  • 便秘に用いる処方なら、適応症も同じと思う:麻子仁丸、大黄甘草湯、大黄牡丹皮湯には便秘に関係する記述があります。体力の区分や、ほかにどの症状が並ぶかまで確認しましょう。
  • 症状の説明が正しければ、処方名も正しいと思う:a・bは症状の説明自体が別の処方に当てはまります。処方名と適応の組合せで判断します。
  • 「体力虚弱」と「体力中等度以下」を同じ意味として扱う:試験では体力の区分が処方を見分ける手がかりになります。似ていても、記載どおりに区別しましょう。

補足コラム

大黄甘草湯、麻子仁丸、大黄牡丹皮湯は、いずれも構成生薬としてダイオウを含みます。処方ごとの体力区分や適応症は異なりますが、ダイオウを含む医薬品に共通する留意点も別に問われることがあります。処方の適応だけでなく、構成生薬にも目を向けておきましょう。

FAQ

Q. 漢方処方の適応を覚えるとき、まず何を確認するとよいですか?
A. まず体力の区分を確認し、次に特徴的な症状を照らします。「体力の区分+代表的な症状」で整理すると、処方名の取り違えを防ぎやすくなります。
Q. 問題文の症状が複数の処方に当てはまりそうなときは、どう判断しますか?
A. 症状だけで決めず、体力の区分や症状の組合せまで確認します。便秘など共通する症状があっても、処方ごとに対象や適応のまとまりが異なります。

関連キーワード: 麻子仁丸、人参湯、六君子湯、大黄牡丹皮湯、大黄甘草湯、安中散、体力の区分、漢方処方製剤
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