登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問56
問題文
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを選べ。体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。
選択肢
1:黄連解毒湯
2:防已黄耆湯(正解)
3:防風通聖散
4:大柴胡湯
5:清上防風湯
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水ぶとりと漢方処方【登録販売者解説】
正解の理由
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)=体力中等度以下で、疲れやすく汗をかきやすい「水ぶとり」タイプの肥満に用いられます。
該当するのは2です。体力の区分に加え、「疲れやすい」「汗をかきやすい」「肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症」「筋肉にしまりのない水ぶとり」という記述が一致します。根拠は、厚生労働省『試験問題の作成に関する手引き(令和6年4月一部改訂)』第3章「主な医薬品とその作用」の漢方処方製剤の項目です。
解法ステップ
- まず、体力の区分が「体力中等度以下」とある点に注目します。
- 次に、「疲れやすい」「汗をかきやすい」という体質の特徴を確認します。
- 最後に、「筋肉にしまりのない水ぶとり」と、むくみ・多汗症などのキーワードを照合します。
- これらが一緒にそろう処方として、2を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体力中等度以上で、のぼせぎみ、顔色が赤く、いらいらして落ち着かない傾向のある人に用いられます。水ぶとりや、疲れやすく汗をかきやすい体質を示す処方ではありません。 -
2:防已黄耆湯
体力中等度以下で、疲れやすく汗をかきやすい人の、肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症に用いられます。筋肉にしまりのない「水ぶとり」という記述も一致します。 -
3:防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
肥満症に用いられる漢方処方の一つです。ただし、この問題の手がかりである「疲れやすく、汗をかきやすい」「筋肉にしまりのない水ぶとり」の組み合わせは、防已黄耆湯の適応を示しています。 -
4:大柴胡湯(だいさいことう)
体力が充実し、脇腹からみぞおちにかけて苦しく、便秘の傾向がある人の胃炎や肥満症などに用いられます。「体力中等度以下で疲れやすい」という記述とは合いません。 -
5:清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
体力中等度以上で、赤ら顔で、ときにのぼせがある人のにきびや顔面・頭部の湿疹・皮膚炎などに用いられます。肥満に伴うむくみや水ぶとりを示す処方ではありません。
よくある誤解
- 「肥満症」という言葉だけで、防風通聖散や大柴胡湯を選んでしまうことがあります。体力の区分や、疲れやすさ・汗のかきやすさなど、前後の条件も合わせて見ます。
- 「体力中等度以下」を見落とし、体力が充実した人向けの処方と取り違えないようにしましょう。
- 「水ぶとり」を単なる肥満の言い換えと考えず、「筋肉にしまりがない」という特徴まで含めて覚えます。
補足コラム
肥満症に用いられる漢方処方製剤として、防已黄耆湯・防風通聖散・大柴胡湯が挙げられています。ただし、どのような肥満症にも適するわけではありません。手引きでは、食事や運動など生活習慣の改善も重要とされています。
FAQ
「肥満症」と書かれていれば、肥満症に用いられる処方を選べばよいですか?
いいえ。肥満症に用いられる処方が複数あるため、体力の区分や、便秘・むくみ・疲れやすさなどの特徴も確認します。
いいえ。肥満症に用いられる処方が複数あるため、体力の区分や、便秘・むくみ・疲れやすさなどの特徴も確認します。
関連キーワード: 防已黄耆湯、肥満症、水ぶとり、体力の区分、漢方処方製剤

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