登録販売者 2025年 中国・四国 問32
問題文
脳や神経系の働きに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 脳において、血液の循環量は心拍出量の約15%、酸素の消費量は全身の約20%、ブドウ糖の消費量は全身の約25%と多い。
b 末梢神経系は、随意運動、知覚等を担う体性神経系と、生命や身体機能の維持のため無意識に働いている機能を担う自律神経系に分類される。
c 脳は脊髄と、延髄(後頭部と頸部の境目あたりに位置する)でつながっており、延髄には心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
d 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアドレナリンであり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
4:a:正、b:正、c:誤、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:正
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脳と神経系の働き【登録販売者解説】
正解の理由
脳は血液・酸素・ブドウ糖を多く使い、延髄(えんずい)には心臓や呼吸を調節する中枢があります。交感神経の節後線維(せつごせんい)の末端から通常放出されるのは、アドレナリンではなくノルアドレナリンです。
3は、a・b・cが正しく、dが誤りという組み合わせです。根拠は「試験問題の作成に関する手引き」の第2章「人体の働きと医薬品」の「脳や神経系の働き」です。
解法ステップ
- aの「15%・20%・25%」を確認します。脳の血液循環量、酸素消費量、ブドウ糖消費量の割合と一致しているかがポイントです。
- bは、末梢神経系(脳や脊髄から体の各部へ伸びる神経)の分類を確認します。「体性神経系」と「自律神経系」の組み合わせに注目します。
- cは、脳と脊髄のつながり、延髄にある中枢の働きを確認します。
- dは、交感神経と副交感神経それぞれの節後線維の末端から放出される物質を比べます。「アドレナリン」と「ノルアドレナリン」の取り違えが判断の決め手です。
選択肢別の誤答解説
記述ごとの確認
-
a 正しいです。
脳では、血液の循環量が心拍出量の約15%、酸素の消費量が全身の約20%、ブドウ糖の消費量が全身の約25%です。脳の細胞が活発に働くため、これらを多く必要とします。 -
b 正しいです。
末梢神経系は、随意運動や知覚などを担う体性神経系と、消化管の運動や血液の循環など、無意識に働く機能を担う自律神経系に分類されます。 -
c 正しいです。
脳は延髄を介して脊髄(せきずい)とつながっています。延髄には心拍数を調節する心臓中枢や、呼吸を調節する呼吸中枢などがあります。 -
d 誤りです。
×「アドレナリン」→ ○「ノルアドレナリン」
交感神経の節後線維の末端から通常放出されるのはノルアドレナリンです。副交感神経の節後線維の末端から放出されるアセチルコリンは正しい記述です。
選択肢ごとの確認
- 選択肢1:a・cは正しいとしていますが、bを誤り、dを正しいとしている点が違います。bは正しく、dは誤りです。
- 選択肢2:bは正しいとしていますが、a・cを誤りとしている点が違います。a・cも正しい記述です。
- 選択肢4:a・bは正しいとしていますが、cを誤り、dを正しいとしている点が違います。cは正しく、dは誤りです。
- 選択肢5:cは正しいとしていますが、a・b・dの判断が違います。a・bは正しく、dは誤りです。
よくある誤解
- 交感神経の伝達物質を「アドレナリン」と覚えてしまう間違いです。末端から通常放出される物質はノルアドレナリンです。
- dは、アセチルコリンまで誤りだと思い込むことがあります。副交感神経の節後線維末端から放出されるアセチルコリンは正しい記述です。
- 脳の割合の数字を入れ替えて覚えるミスにも注意しましょう。血液循環量は約15%、酸素は約20%、ブドウ糖は約25%です。
補足コラム
交感神経の節後線維末端からは通常ノルアドレナリンが放出されますが、例外として汗腺を支配する線維の末端ではアセチルコリンが放出されます。また、副腎髄質ではアドレナリンとノルアドレナリンが産生・分泌されます。神経の末端から放出される物質と、副腎髄質から分泌される物質は、区別して覚えましょう。
FAQ
Q. 交感神経系と副交感神経系は、どのように働きますか?
A. おおむね、交感神経系は緊張状態に対応する働き、副交感神経系は食事や休憩などの安息状態に対応する働きを担います。多くの場合、両者は互いに反対の方向に働きます。
A. おおむね、交感神経系は緊張状態に対応する働き、副交感神経系は食事や休憩などの安息状態に対応する働きを担います。多くの場合、両者は互いに反対の方向に働きます。
関連キーワード: 脳、延髄、末梢神経系、体性神経系、自律神経系、交感神経、ノルアドレナリン、アセチルコリン

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