登録販売者 2025年 北海道・東北 問20
問題文
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及びその訴訟に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ウイルスであるプリオンが原因とされている。
b プリオン不活化のための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植された患者にCJDが発生した。
c CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する訴訟である。
d プリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:誤、b:正、c:誤、d:正(正解)
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:誤
5:a:正、b:誤、c:誤、d:正
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CJD訴訟とプリオン【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:CJDの原因はウイルスではなくプリオン、訴訟の対象となったのはヒト乾燥硬膜です。
正しい組合せは2です。各記述は、aが誤、bが正、cが誤、dが正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「CJD訴訟」にあります。
解法ステップ
- aの「ウイルスである」に注目します。手引きでは、プリオンは細菌でもウイルスでもないタンパク質の一種とされています。
- cの「ウシ乾燥硬膜」を確認します。訴訟の対象は、手術などに用いられたヒト乾燥硬膜です。
- bの「十分な化学的処理が行われないまま流通」と、dの「脳の組織に感染し、認知症に類似した症状が現れ、死に至る」は、手引きの説明と合っています。
- 以上の組合せに当たるものを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤り
× ウイルスであるプリオン → ○ 細菌でもウイルスでもないタンパク質の一種であるプリオン
プリオンは、CJDの原因とされるタンパク質です。「感染する」とあっても、原因をウイルスと決めつけないようにしましょう。 -
b:正しい
ヒト乾燥硬膜の原料がプリオンに汚染されている場合があり、プリオンを不活化(感染性を失わせること)するための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通しました。それを脳外科手術で移植された患者にCJDが発生した、という記述です。 -
c:誤り
× ウシ乾燥硬膜 → ○ ヒト乾燥硬膜
CJD訴訟は、脳外科手術などに用いられていたヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹患(りかん)したことに対する訴訟です。「ウシ」と「ヒト」の入れ替えが誤りです。 -
d:正しい
プリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症(にんちしょう)に似た症状が現れ、死に至る重篤な神経難病(しんけいなんびょう)である、という説明は手引きに沿っています。
選択肢ごとの組合せを照合すると、1はa・d、3はb・c、4はc・d、5はa・bの正誤が合いません。2はa誤・b正・c誤・d正の組合せです。
よくある誤解
- 「感染するものはウイルス」と考えてしまう誤りです。プリオンは感染に関わりますが、ウイルスではありません。
- 「乾燥硬膜」という語だけで覚え、ヒトとウシを取り違える誤りです。CJD訴訟で問われるのはヒト乾燥硬膜です。
- bとcを混同し、bの処理や流通に関する記述まで誤りと判断する誤りです。bの内容は手引きの説明に合っています。
補足コラム
CJDの記述は、次の3点を分けて覚えると整理しやすくなります。
- 原因:プリオン(細菌でもウイルスでもないタンパク質の一種)
- 訴訟に関係する製品:ヒト乾燥硬膜
- 症状の経過:脳の組織に感染し、認知症に類似した症状が現れ、死に至る
FAQ
CJD訴訟は、CJDの原因そのものを争う訴訟ですか?
手引きで説明されているのは、ヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟です。病気の原因を問う記述と、訴訟の対象となった製品を問う記述を区別しましょう。
手引きで説明されているのは、ヒト乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟です。病気の原因を問う記述と、訴訟の対象となった製品を問う記述を区別しましょう。
関連キーワード: プリオン、クロイツフェルト・ヤコブ病、ヒト乾燥硬膜、生物由来製品、健康被害訴訟

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