登録販売者 2025年 北海道・東北 問58
問題文
消毒薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a エタノールは、アルコール分が微生物のタンパク質を変性させ、それらの作用を消失させる。
b サラシ粉は、酸性の洗剤と混ぜることで有毒な塩素ガスを発生させる可能性がある。
c 次亜塩素酸ナトリウムは、強い酸化力により一般細菌類やウイルス全般に対して優れた殺菌消毒作用を示すため、通常人体の消毒に使用される。
d クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類や真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスには効果がない。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:正(正解)
2:a:正、b:誤、c:正、d:正
3:a:誤、b:正、c:誤、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:誤
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消毒薬の作用と用途【登録販売者解説】
正解の理由
エタノールはタンパク質を変性させ、塩素系成分は殺菌力が強くても通常は人体に使いません。
1が正解です。a・b・dは正しく、cは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)」第3章「主な医薬品とその作用」の消毒薬に関する項目です。
解法ステップ
- aの「タンパク質を変性させる」は、エタノールの作用を説明する語句です。
- bの「酸性の洗剤」は、塩素系成分と混ざると有毒な塩素ガスが発生するという注意点と一致します。
- cは「強い酸化力で殺菌する」ことと、「人体に使える」ことを分けて考えます。「通常人体の消毒に使用される」が誤りです。
- dのクレゾール石ケン液は、細菌や真菌には比較的広く作用しますが、大部分のウイルスには効果がありません。これらを組み合わせると1に絞れます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
エタノールは、アルコール分が微生物のタンパク質を変性させ、微生物の作用を消失させます。この説明は手引きの記載どおりです。 -
b 正しい
サラシ粉などの塩素系殺菌消毒成分は、酸性の洗剤・洗浄剤と反応すると有毒な塩素ガスを発生させることがあります。混ざらないようにする必要があります。 -
c 誤り
×「通常人体の消毒に使用される」→ ○「通常人体の消毒には用いられない」
次亜塩素酸ナトリウムは、強い酸化力により一般細菌類、真菌(しんきん)、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示します。しかし、皮膚刺激性が強いため、通常は人体の消毒に用いられません。殺菌作用があることと、人体に使えることは別の判断です。 -
d 正しい
クレゾール石ケン液(クレゾールせっけんえき)は、結核菌(けっかくきん)を含む一般細菌類や真菌類に対して、比較的広い殺菌消毒作用を示します。一方、大部分のウイルスには効果がありません。
よくある誤解
- 「殺菌作用が強いなら、人体にも使える」と考える
cのひっかけです。次亜塩素酸ナトリウムは殺菌力があっても、皮膚刺激性が強いため通常は人体に用いません。 - 「酸性の洗剤と混ぜると危険」を、特定の塩素系成分だけの注意だと思う
サラシ粉も塩素系成分です。酸性の洗剤・洗浄剤と反応して塩素ガスが発生するおそれがあります。 - 「幅広い殺菌作用がある」を「すべての微生物に効く」と読み替える
クレゾール石ケン液は大部分のウイルスには効果がありません。「比較的広い」という表現を「すべて」と取り違えないようにします。
補足コラム
消毒薬の効果は、成分の種類だけでなく、濃度や温度、作用させる時間、消毒対象の汚れの程度、微生物の種類などによっても異なります。また、次亜塩素酸ナトリウムなどは金属を腐食させたり、プラスチックやゴム製品を劣化させたりすることがあります。
FAQ
Q. 次亜塩素酸ナトリウムは、汚れた対象にそのまま使えばよいですか?
A. 有機物の影響を受けやすいため、対象物を洗浄した後に使用した方が効果的です。
A. 有機物の影響を受けやすいため、対象物を洗浄した後に使用した方が効果的です。
Q. 「消毒」と「滅菌」は同じ意味ですか?
A. 同じではありません。消毒は生存する微生物の数を減らす処置で、滅菌は物質中のすべての微生物を殺滅または除去することです。
A. 同じではありません。消毒は生存する微生物の数を減らす処置で、滅菌は物質中のすべての微生物を殺滅または除去することです。
関連キーワード: エタノール、サラシ粉、次亜塩素酸ナトリウム、クレゾール石ケン液、塩素ガス、殺菌消毒成分

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