登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問56
問題文
次の漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 清上防風湯は、体力中等度以上で、赤ら顔で、ときにのぼせがあるもののにきび、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎、赤鼻に適すとされる。
b 防風通聖散は、体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘、神経症、肥満症に適すとされる。
c 大柴胡湯は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。
d 防已黄耆湯は、体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、肥満症に適すとされる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:誤、d:誤(正解)
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
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漢方処方の適応の取り違え【登録販売者解説】
正解の理由
体力の区分と特徴的な症状をセットで覚え、処方名との組合せを見分けます。
正しい組合せは3です。aは正しく、b・c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の漢方処方製剤の適応です。
正しい組合せは3です。aは正しく、b・c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の漢方処方製剤の適応です。
解法ステップ
- aの「体力中等度以上」「赤ら顔」「にきび・顔面や頭部の湿疹」に注目します。この組合せは清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)の特徴です。
- bの「脇腹からみぞおちあたりが苦しい」「便秘傾向」を見ます。症状に合う処方名は、大柴胡湯(だいさいことう)です。
- cの「疲れやすい」「汗をかきやすい」「水ぶとり」を手がかりにします。これは防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)の特徴です。
- dの「体力充実」「腹部に皮下脂肪が多い」「便秘がち」は、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)の特徴です。処方名が合っていない記述を誤りと判断します。
選択肢別の誤答解説
a
正しい記述です。清上防風湯は、体力中等度以上で、赤ら顔で、ときにのぼせがある人のにきび、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎、赤鼻などに用いられます。体力の程度と、顔の症状が手がかりです。
b
×(防風通聖散)→ ○(大柴胡湯)
「脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しい」「便秘の傾向」がある人の胃炎、常習便秘などに適するという部分は、大柴胡湯の特徴です。防風通聖散は、体力が充実し、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな人に用いられる処方です。
c
×(大柴胡湯)→ ○(防已黄耆湯)
「体力中等度以下」「疲れやすい」「汗をかきやすい」「筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり」という特徴は、防已黄耆湯に当てはまります。大柴胡湯の記述ではありません。
d
×(防已黄耆湯)→ ○(防風通聖散)
「体力が充実」「腹部に皮下脂肪が多い」「便秘がち」という特徴は、防風通聖散に当てはまります。高血圧や肥満に伴う症状、蓄膿症、湿疹・皮膚炎などへの適応も、防風通聖散の記述です。
組合せの誤りも確認しておきましょう。
- 選択肢1は、bを正としている点が誤りです。
- 選択肢2は、bとdを正としている点が誤りです。
- 選択肢4は、aを誤、cとdを正としている点が誤りです。
- 選択肢5は、aとcを誤としている点が誤りです。
よくある誤解
- 適応症の一部が似ていると、処方名も正しいと思い込むことがあります。b〜dは、症状の説明自体ではなく、その症状に対応する処方名が入れ替えられています。
- 「肥満症に用いる」という言葉だけで処方を判断しないようにしましょう。体力の程度や、便秘・発汗傾向などの特徴も確認します。
- 「体力が充実」と「体力中等度以下」は反対の目安です。処方を見分ける重要な語句なので、読み飛ばさないことが大切です。
補足コラム
肥満症に用いられる処方は、特徴を並べて覚えると区別しやすくなります。
- 大柴胡湯:体力が充実し、脇腹からみぞおちあたりが苦しく、便秘傾向
- 防已黄耆湯:体力中等度以下で、疲れやすく、汗をかきやすい。水ぶとり
- 防風通聖散:体力が充実し、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がち
FAQ
肥満症に用いる漢方処方なら、どのような肥満症にも適しますか?
いいえ。手引きでは、これらの処方はどのような肥満症にも適するわけではないとされています。糖質や脂質のとりすぎを控え、適度な運動を取り入れるなど、生活習慣の改善も重要です。
いいえ。手引きでは、これらの処方はどのような肥満症にも適するわけではないとされています。糖質や脂質のとりすぎを控え、適度な運動を取り入れるなど、生活習慣の改善も重要です。
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