登録販売者 2026年 奈良・関西広域連合・福井 問37
問題文
浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 浣腸薬は一般に、直腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避けるべきである。
b 注入剤を使用する場合は、薬液の放出部を肛門に差し込み、薬液だまりの部分を絞って、薬液を押し込むように注入する。
c グリセリンは、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し排便を促す。
d 炭酸水素ナトリウムが配合された坐剤を、痔出血の症状がある場合に使用すると、傷口から血管内に入り溶血を引き起こすおそれがある。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:正
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浣腸薬の作用と使用上の注意【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:妊婦は浣腸薬を避ける・注入剤は薬液だまりを絞る・溶血の注意はグリセリン
1が正解です。記述は a:正、b:正、c:正、d:誤 です。根拠は第3章「主な医薬品とその作用」の「浣腸薬」です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」では、妊婦への注意、注入剤の使い方、グリセリン配合浣腸薬の注意などが示されています。
解法ステップ
- aは「妊婦」と「流産・早産」の組み合わせを確認します。浣腸薬は妊婦または妊娠していると思われる女性では使用を避けるため、正しい記述です。
- bは注入剤の手順に注目します。「薬液だまりの部分を絞って注入する」は正しい使い方です。
- cはグリセリンの働きを確認します。浸透圧の差で水分を引き込み、排便を促すため正しい記述です。
- dは「炭酸水素ナトリウム」と「溶血」の組み合わせを確認します。溶血の注意が示されているのは、出血している部分からグリセリンが血管内に入る場合です。
選択肢別の誤答解説
記述 a〜d
-
a:正しいです。
浣腸薬は直腸(ちょくちょう)を刺激します。その刺激によって流産・早産を誘発するおそれがあるため、妊婦または妊娠していると思われる女性は使用を避けます。 -
b:正しいです。
注入剤は、薬液の放出部を肛門に差し込み、薬液だまりを絞って薬液を押し込むように注入します。 -
c:正しいです。
グリセリンは浸透圧の差によって水分を引き込み、直腸粘膜を刺激して排便を促します。浸透圧とは、水分が濃度の低い側から高い側へ移動するときに生じる圧力差です。 -
d:誤りです。
× 炭酸水素ナトリウムが配合された坐剤(ざざい) → ○ グリセリンが配合された浣腸薬
溶血(ようけつ:赤血球が壊れること)のおそれがあるのは、肛門や直腸の粘膜に傷があり、グリセリンが傷口から血管内に入る場合です。炭酸水素ナトリウム配合坐剤について述べた記述ではありません。
組合せの確認
- **2**は、cを誤、dを正としています。正しくはcが正、dが誤なので、その2つが異なります。
- **3**は、bを誤、dを正としています。正しくはbが正、dが誤なので、その2つが異なります。
- **4**は、aを誤、dを正としています。正しくはaが正、dが誤なので、その2つが異なります。
- **5**は、dを正としています。正しくはdが誤なので、dが異なります。
よくある誤解
- 成分名と注意を結びつけずに覚えると、溶血の注意を炭酸水素ナトリウムに誤って結びつけてしまいます。傷口から血管内に入り、溶血を起こすおそれがあるのはグリセリンです。
- 「水分を取り込む」の方向を逆にする間違いに注意しましょう。浸透圧の差で水分を引き込み、排便を促すという流れです。
- 「刺激する薬だから妊婦も避ける」ではなく、流産・早産を誘発するおそれがあるという理由までセットで覚えましょう。
補足コラム
浣腸薬は、便秘のときに排便を促すため、直腸内に使う医薬品です。注入剤のほか、坐剤もあります。繰り返し使うと直腸の感受性が低下し、効果が弱くなることがあるため、連用しないこととされています。
FAQ
Q. グリセリン配合浣腸薬は、痔出血がある場合も使えますか?
A. 手引きでは、痔出血の症状がある人は使用前に医師などに相談することとされています。傷口からグリセリンが血管内に入り、溶血や腎不全を起こすおそれがあるためです。
A. 手引きでは、痔出血の症状がある人は使用前に医師などに相談することとされています。傷口からグリセリンが血管内に入り、溶血や腎不全を起こすおそれがあるためです。
Q. 注入剤と坐剤は、同じ使い方ですか?
A. いいえ。注入剤は薬液を肛門から注入するもの、坐剤は肛門から挿入するものです。使い方の注意も、それぞれの剤形に合わせて確認します。
A. いいえ。注入剤は薬液を肛門から注入するもの、坐剤は肛門から挿入するものです。使い方の注意も、それぞれの剤形に合わせて確認します。
関連キーワード: 浣腸薬、グリセリン、浸透圧、溶血、妊婦、注入剤、坐剤

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