登録販売者 2026年 奈良・関西広域連合・福井 問36
問題文
30歳の女性が便秘の症状があるため、次の成分の一般用医薬品の瀉下薬(腸溶性製剤)を購入する目的で店舗を訪れ、登録販売者は以下のような相談を受けた。この女性に対する説明の正誤について、正しい組合せを選べ。
<相談内容>
現在授乳中であるが、この薬を服用するときは、授乳をやめる必要があるか教えてほしい。また、この薬を服用する際に気をつけることも教えてほしい。
3錠中:
成分 分量
ビサコジル 15 mg
センノシド 40 mg
(腸溶性製剤)
a 授乳中であっても、服用することは可能です。
b この医薬品と、ビフィズス菌や乳酸菌などの整腸成分の製剤を並行して使用することは避けてください。
c 効果が出やすくなるので、毎日服用を続けてください。
d 服用前後1時間以内は、牛乳を飲まないで下さい。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正(正解)
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
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大腸刺激性下剤の授乳時注意【登録販売者解説】
正解の理由
大腸刺激性瀉下薬(だいちょうしげきせいしゃげやく)は授乳中の使用と連用に注意し、腸溶性製剤では牛乳を避けます。
4の組合せが正解です。a・b・cは誤り、dは正しい内容です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の瀉下薬に関する項目です。
解法ステップ
- 成分欄の「センノシド」に注目します。授乳中は、乳児への影響に関する注意が必要です。
- 「並行して使用することは避けてください」という整腸成分の扱いを確認します。手引きでは、整腸成分の製剤を並行して使用する方法が挙げられています。
- 「毎日服用を続けてください」という連用の勧めは要注意です。大腸刺激性瀉下薬は、毎日漫然と続ける使い方ではありません。
- 「腸溶性製剤」と「牛乳」の組合せを確認します。服用前後1時間以内の牛乳は避けるため、dが正しいと判断できます。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
×「授乳中であっても、服用することは可能」→ ○「使用を避けるか、使用期間中の授乳を避ける」
センノシドの一部は母乳に移行し、乳児に下痢を生じるおそれがあります。この成分を含む薬では、授乳中の使用に注意が必要です。 -
b 誤り
×「整腸成分の製剤との併用を避ける」→ ○「整腸成分の製剤を並行して使用する方法がある」
ビフィズス菌や乳酸菌などの整腸成分は、腸内細菌のバランスを整えることを目的とする成分です。手引きでは、大腸刺激性瀉下成分だけに頼らない方法の一つとして、整腸成分の製剤を並行して使用することが挙げられています。 -
c 誤り
×「効果が出やすくなるので、毎日服用を続けてください」→ ○「毎日漫然と連続して服用しない」
毎日同じ大腸刺激性瀉下薬を続けると、腸の運動が緩慢になり、量を増やさないと効果が出にくくなることがあります。便秘時に必要に応じて使う薬であり、連用を勧める内容は誤りです。 -
d 正しい
腸溶性製剤は、胃の中で薬が溶け出すのを避けるため、錠剤がコーティングされた製剤です。ビサコジルが胃内で溶け出すおそれがあるため、服用前後1時間以内は牛乳を避けます。
組合せの照合
- 1はa・bを「正」、dを「誤」としていますが、正しい組合せではa・bは誤り、dは正しい内容です。
- 2はb・c・dを「正・正・誤」としていますが、正しい組合せでは「誤・誤・正」です。
- 3はcを「正」としていますが、cは誤りです。
- 5はaを「正」、dを「誤」としていますが、aは誤り、dは正しい内容です。
よくある誤解
-
「整腸成分は、瀉下薬と一緒に使ってはいけない」と考える
この問題では、整腸成分の製剤を並行して使うことを「避ける」とした点が誤りです。 -
「効果を保つには、毎日飲み続ける」と考える
大腸刺激性瀉下薬の連用で、腸の運動が緩慢になったり、薬の量を増やさないと効きにくくなったりすることがあります。 -
「牛乳は服用前だけ避ければよい」と考える
この問題の注意は、服用前後1時間以内です。「前後」を見落とさないようにしましょう。
補足コラム
大腸刺激性瀉下薬だけに頼らない方法として、手引きでは、無機塩類や膨潤性瀉下成分の製剤、整腸成分の製剤、食物繊維を摂ることが挙げられています。選択肢にこれらが出たら、「大腸刺激性瀉下薬を毎日続けること」と混同しないようにしましょう。
FAQ
腸溶性製剤の「腸溶性」とは何ですか?
胃の中では溶けにくく、腸の中で溶けるように錠剤をコーティングした製剤のことです。この問題では、牛乳によってビサコジルが胃内で溶け出すおそれがある点が注意されています。
胃の中では溶けにくく、腸の中で溶けるように錠剤をコーティングした製剤のことです。この問題では、牛乳によってビサコジルが胃内で溶け出すおそれがある点が注意されています。
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