応用情報技術者 2009年 春期 午前2 問28
問題文
MPEG-1を説明したものはどれか。
選択肢
ア:1.5Mビット/秒程度の圧縮方式であり、主にCD-ROMなどの蓄積型メディアを対象にしている。(正解)
イ:60Mビット/秒を超える圧縮方式であり、主に高品質なテレビ放送を対象にしている。
ウ:数〜数十Mビット/秒という広い範囲の圧縮方式であり、蓄積型メディア、放送、通信で共通に利用できる汎用の方式である。
エ:数十k〜数百kビット/秒という低ビットレートの圧縮方式の一つであり、携帯電子機器などへの利用を対象にしている。
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MPEG-1の規格特性【午前2解説】
正解の理由
MPEG‑1 は、主にCD-ROMなどの蓄積型メディア向けに設計された符号化方式で、動画+音声を約1.5Mビット/秒前後で扱うことを想定しています。したがって選択肢の中では ア の「1.5Mビット/秒程度で蓄積型メディアを対象にしている」が適合します。MPEG‑1 は音声にMPEG‑1 Audio Layer I/II/III(MP3 の前身)を含み、Video CD(VCD)などで広く使われた実績があります。
なお、映像解像度に関しては MPEG‑1 が扱う代表的な形式として NTSC 用の 352×240(SIF)や、PAL 用の 352×288(CIF)相当が一般に用いられます(CIF は通常 352×288 を指し、352×240 は NTSC 用の SIF と呼ばれる点に注意してください)。これらは MPEG‑1 が想定する解像度の例であり、1.5Mbit/s 程度での蓄積メディア向け利用と整合します。
解法ステップ
- 各選択肢のビットレート帯と対象用途に注目する。MPEG 系は世代(MPEG‑1/MPEG‑2/MPEG‑4)で用途とビットレート帯が異なる。
- 「蓄積型メディア・CD-ROM・VCD」と「高品質テレビ放送」「低ビットレート携帯機器」を対応させると判断が速い。
- 常識的なビットレート:MPEG‑1 は約1〜2Mbit/s(典型値 1.5Mbit/s)、MPEG‑2 は放送向けで数〜数十Mbit/s、携帯向け低ビットレートは数十k〜数百kbit/s。
- 上記照合で ア が整合し、他は用途・帯域が不一致なので除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア(正解):1.5Mビット/秒程度で蓄積型メディアを想定しており、VCD 等の実例があるため一致する。音声は MPEG‑1 Audio を含む。
- イ:60Mビット/秒超の高ビットレートはテレビ放送や高品質映像(放送用)の帯域で、主に MPEG‑2 やさらに上位の方式が対象。MPEG‑1 ではない。
- ウ:数〜数十Mビット/秒の幅広い帯域で蓄積・放送・通信を共通に扱うのは範囲が広すぎ、特に放送向け高ビットレートは MPEG‑2 が担うため誤り。
- エ:数十k〜数百kビット/秒の低ビットレートは携帯機器向けの用途(後の MPEG‑4 や専用コーデック)に近く、MPEG‑1 の想定帯域より大きく異なる。
よくある誤解
- CIF と SIF の混同:CIF は通常 352×288 を指し、352×240 は NTSC 用の SIF と呼ばれます。MPEG‑1 の想定解像度例には NTSC の 352×240(SIF)や PAL の 352×288(CIF)が含まれます。解像度の名称を正しく区別してください。
- MPEG‑1 と MP3 の同一視:MP3(MPEG‑1 Audio Layer III)は MPEG‑1 の音声符号化方式の一部ですが、MPEG‑1 は音声+映像を含む規格体系であり、映像側の特性も別途理解が必要です。
- 世代混同(MPEG‑1 と MPEG‑2):放送向けの高ビットレートやインターレース対応は MPEG‑2 の特徴で、MPEG‑1 は主にプログレッシブ、蓄積型メディア向けです。
補足コラム
- プロファイルと用途:MPEG‑1 は主に「Video CD」など蓄積メディア向けに普及しました。フレームレートは NTSC で 30fps(29.97fps)、PAL で 25fps 程度が一般的です。クロマサブサンプリングは典型的に 4:2:0 を採用します。
- 実務での見分け方:問題で「1.5Mbit/s」「CD-ROM」「VCD」などのキーワードがあれば MPEG‑1 を想起します。「放送」「数十Mbps」「インターレース」なら MPEG‑2 を検討します。
FAQ
Q. MPEG‑1 はインターレース映像を扱えるか?
A. MPEG‑1 は主にプログレッシブ映像を想定しています。インターレース放送向けの機能や最適化は MPEG‑2 が担います。
A. MPEG‑1 は主にプログレッシブ映像を想定しています。インターレース放送向けの機能や最適化は MPEG‑2 が担います。
Q. MPEG‑1 の典型的なビットレートは厳密に 1.5Mbit/s か?
A. 規格上いくつかのプロファイルがあるため厳密な唯一値はありませんが、実務上「約1.5Mbit/s 前後」が広く参照される代表値です。
A. 規格上いくつかのプロファイルがあるため厳密な唯一値はありませんが、実務上「約1.5Mbit/s 前後」が広く参照される代表値です。
Q. MPEG‑1 と MPEG‑4 の違いは何か?
A. MPEG‑4 はより低ビットレートでの効率化、インタラクティブ機能、携帯端末向けの最適化などが進んだ世代です。用途とビットレート帯が異なります。
A. MPEG‑4 はより低ビットレートでの効率化、インタラクティブ機能、携帯端末向けの最適化などが進んだ世代です。用途とビットレート帯が異なります。
関連キーワード: MPEG-1、SIF、CIF、ビットレート、VCD、MPEG-2、4:2:0

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