応用情報技術者 2013年 秋期 午前2 問79
問題文
Webページの著作権に関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:営利目的ではなく趣味として、個人が開設している Webページに他人の著作物を無断掲載しても、私的使用であるから著作権の侵害とはならない。
イ:作成したプログラムをインターネット上でフリーウェアとして公開した場合、配布されたプログラムは、著作権法による保護の対象とはならない。
ウ:試用期間中のシェアウェアを使用して作成したデータを、試用期間終了後も Webページに掲載することは、著作権の侵害に当たる。
エ:特定の分野ごとに Webページの URLを収集し、簡単なコメントをつけたリンク集は、著作権法で保護される。(正解)
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Webページの著作権【午前2解説】
正解の理由
選択肢のうち、Web上で特定分野の URL を集めて簡単なコメントを付けたリンク集は、収集・配列・注釈の仕方に創作性があれば編集著作物(または編纂物)として著作権法の保護対象となり得ます。したがって エ が正解です。逆に、単なる事実の羅列や機械的な一覧で創作性がない場合は保護されない点に注意しますが、問題文の「簡単なコメントをつけた」とあることで独自の表現性が認められるケースを想定しています。
解法ステップ
- 各選択肢が著作権法の基本的な要件(著作物性、私的複製の範囲、プログラムの保護、契約違反と著作権侵害の違い)に合致するかを確認する。
- 「私的使用」「フリーウェア」「シェアウェア」「リンク集」それぞれの法的性質を思い出し、典型的な誤りを排除する。
- 創作性(独自性)があるか否かで「編集著作物」や「翻案」などの保護対象性を判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 営利目的でない個人ページに他人の著作物を無断掲載すると「私的使用」には該当しません。私的複製の例外は自己の私的範囲内での複製が対象であり、インターネット上で第三者に公開する行為は配布・公衆送信に当たり、原則として権利者の許諾が必要です。したがって誤りです。
- イ: フリーウェアとして公開されたプログラムであっても、著作権そのものが消滅するわけではありません。著作権法はプログラムを保護対象とし、配布条件はライセンスに依存しますが、著作権保護の対象外になるという記述は誤りです。
- ウ: 「試用期間中のシェアウェアを使用して作成したデータを、試用期間終了後も Web に掲載することは、著作権の侵害に当たる」との断定は誤りです。正しくは、試用期間終了後にソフトの使用・公開が契約(ライセンス)違反となる可能性が高く、契約違反に基づく民事責任が生じ得ます。また、作成データに第三者の著作物が含まれる場合などは著作権侵害に当たることがある、という区別が必要です。言い換えれば「契約違反になり得るが、出力物が自動的に著作権侵害となるとは限らない」という点が重要です。
- エ: 前述のとおり、URL の選定や配列、付けるコメントに創作性があれば編集著作物として保護されるため妥当です。単なる無機的リストか創作性のあるコラム的リンク集かで判断が分かれますが、問題文の想定は保護されるケースを示しています。
よくある誤解
- 「私的使用なら何をしても自由」:私的複製の例外は私的範囲内(家庭内等)での利用に限定され、第三者への公開は含まれません。
- 「フリー=著作権放棄」:フリーウェアでも著作権は残り、利用条件はライセンス(再配布や改変の可否)で定められます。
- 「ソフトで作った出力物は常に利用可能」:出力物が独自創作であれば制作者の権利が生じますが、ライセンス契約で利用制限されることや、出力に第三者の著作物が混入している場合は別個に権利侵害となる可能性があります。
補足コラム
- 編集著作物とは、既存の著作物や事実を選択・配列・編集して創作性が認められるものを指します。リンク集のコメントや分類の仕方が工夫されていれば、個別の URL 自体が事実情報であっても、その「編纂物」として著作権が発生します。
- 実務的には、他者のコンテンツを引用する際は出典の明示や引用の範囲(必要最小限であること)を守ること、外部サイトへのリンクは原則問題になりにくいが、無断転載(コンテンツをコピーして表示すること)は権利者の許諾が必要である点を留意してください。
- シェアウェア等の利用では、インストール後の出力物の利用についてライセンス条項をよく読み、公開や商用利用が禁止されている場合は契約違反となるリスクがあるため注意が必要です。
FAQ
Q: 単純な URL 一覧でも著作権で保護されますか?
A: 一覧が単なる事実の機械的羅列で創作性がまったくない場合は保護されないことがあります。選定・配列・注釈に創作性があれば保護されます。
A: 一覧が単なる事実の機械的羅列で創作性がまったくない場合は保護されないことがあります。選定・配列・注釈に創作性があれば保護されます。
Q: フリーウェアを配布すると著作権は失われますか?
A: いいえ。著作権は通常残り、配布や改変の条件はライセンスに従います。配布条件を守る必要があります。
A: いいえ。著作権は通常残り、配布や改変の条件はライセンスに従います。配布条件を守る必要があります。
Q: 試用期間後にソフトで作ったデータを公開すると必ず著作権侵害ですか?
A: 必ず侵害とは限りません。多くの場合、公開はライセンス(契約)違反となる可能性が高く、場合によっては権利侵害(例えばソフトが素材を無断で含む場合や第三者の著作物が含まれる場合)に該当することもあります。具体的には当該ソフトの利用許諾条項や出力物の性質を確認してください。
A: 必ず侵害とは限りません。多くの場合、公開はライセンス(契約)違反となる可能性が高く、場合によっては権利侵害(例えばソフトが素材を無断で含む場合や第三者の著作物が含まれる場合)に該当することもあります。具体的には当該ソフトの利用許諾条項や出力物の性質を確認してください。
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