応用情報技術者 2015年 秋期 午前2 問53
問題文
図に示すとおりに作業を実施する予定であったが、作業Aで1日の遅れが生じた。各作業の費用増加率を表の値とするとき、当初の予定日数で終了するために掛かる増加費用を最も少なくするには、どの作業を短縮すべきか。ここで、費用増加率とは、作業を1日短縮するために要する増加費用のことである。

選択肢
ア:B
イ:C
ウ:D
エ:E(正解)
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クリティカルパス短縮判断【午前2解説】
正解の理由
作業Aで既に1日遅延が生じているため、当該遅れを埋めるには「残りの工程で合計1日分を短縮する」必要があります。遅延発生後のプロジェクト全体の所要日数を決めるのは最長経路(クリティカルパス)であり、この図ではクリティカルパスは A→B→E→G(合計 日)です。
作業Aは「既に遅延している(進行済みまたは遡って短縮できない)」ため短縮対象外とし、クリティカルパス上で短縮可能な候補は B、E、G の3つになります。各作業の「1日短縮あたりの増加費用(費用増加率)」は B=6、E=2.5、G=5 ですから、最も低いのは E であり、これを1日短縮するのが最小コストで元の予定日数に戻せます。したがって エ(E)が正解です。
作業Aは「既に遅延している(進行済みまたは遡って短縮できない)」ため短縮対象外とし、クリティカルパス上で短縮可能な候補は B、E、G の3つになります。各作業の「1日短縮あたりの増加費用(費用増加率)」は B=6、E=2.5、G=5 ですから、最も低いのは E であり、これを1日短縮するのが最小コストで元の予定日数に戻せます。したがって エ(E)が正解です。
解法ステップ
- 全経路の日数を計算し、クリティカルパスを特定する。
- A→B→E→G:
- A→C→G:
- A→D→F→G:
よって最長は A→B→E→G(20日)で、これがクリティカルパス。
- 遅延の発生箇所(作業A)が短縮対象かを判断する。問題文で「作業Aで1日の遅れが生じた」とあるため、通常その遅れを遡って短縮できない(進行済み・実行中のため短縮対象外)と解釈し、候補から除外する。
- クリティカルパス上で短縮できる作業を候補とし、各作業の「1日短縮あたりの費用増加率」を比較する。候補は B(6)、E(2.5)、G(5)。
- 最小の費用増加率を与える作業を選ぶ。E(2.5)が最小なので、1日短縮するなら エ。
選択肢別の誤答解説
- ア: B
クリティカルパス上の作業で短縮効果はあるが、費用増加率が 6 と高く、E(2.5)より割高です。よって最少増加費用にはならない。 - イ: C
Cは A→C→G の経路にあるが、その経路は17日でクリティカルパス(20日)より余裕(スラック)があります。Cを1日短縮しても最長経路の20日には影響しないため、プロジェクト全体の終了日は短縮されません。 - ウ: D
Dは A→D→F→G の経路にあり、この経路も17日でスラックがあります。Dを1日短縮してもクリティカルパスを短くしないため、目的(当初予定日数への復帰)を達成できません。 - エ: E
クリティカルパス上で短縮効果があり、かつ1日あたりの増加費用が2.5で最小。したがって最も少ない増加費用で当初予定日数に戻せます。
よくある誤解
- 「最も費用が小さい作業(たとえば C)を短縮すれば良い」は誤り。短縮してもクリティカルパスに影響しない作業はプロジェクト全体の最終日を変えません。
- 「遅延した作業(A)を短縮すれば良い」は一見合理的に見えますが、問題文からはAが既に遅延しているため遡って短縮できない(または追加資源投入で短縮不可と想定)と解するのが設問意図です。短縮可能性は明示されない限り候補外と扱うのが通常の解法です。
補足コラム
- この種の問題はプロジェクトマネジメントの「クラッシング(crashing)」に相当します。目標納期を守るため、クリティカルパス上の作業を選んで短縮(クラッシュ)し、増加コストを最小化するのが基本戦略です。
- 複数日の短縮が必要な場合は、1日ずつ最小コストの作業を順次短縮していく(再度クリティカルパスを見直す)手法を取ります。例えば2日短縮が必要なら、まずEを1日(2.5)、次に再評価して残り1日は次に安いクリティカル上作業(Gなら5、Bなら6)を選びます。場合により、複数作業を組み合わせるのが最適になることがあります。
FAQ
Q. なぜ作業Aを短縮候補から除外するのか?
A. 設問は「作業Aで1日の遅れが生じた」と明示しており、遅延は既に発生している状態です。通常これを遡って短縮できない(実行済み・調整不能)と解釈し、短縮可能な残りの工程で補うのが問題の想定です。
A. 設問は「作業Aで1日の遅れが生じた」と明示しており、遅延は既に発生している状態です。通常これを遡って短縮できない(実行済み・調整不能)と解釈し、短縮可能な残りの工程で補うのが問題の想定です。
Q. 非クリティカル作業を複数短縮して最終日を短くすることはあり得るか?
A. 理論上は可能ですが、最終日を1日短縮するには最終的に最長経路(クリティカルパス)を1日短くする必要があります。非クリティカル作業を短縮してもその経路が依然として最長であれば効果はありません。複数箇所を短縮して新たに長さ調整を行う場合は総コストを比較して最適化します。
A. 理論上は可能ですが、最終日を1日短縮するには最終的に最長経路(クリティカルパス)を1日短くする必要があります。非クリティカル作業を短縮してもその経路が依然として最長であれば効果はありません。複数箇所を短縮して新たに長さ調整を行う場合は総コストを比較して最適化します。
Q. 同じ費用率の作業が複数ある場合はどうする?
A. 部分的な短縮可能量や実作業の可用性、リスクなどを考慮して選びます。試験では追加の条件がない限り任意で選べることが多いです。
A. 部分的な短縮可能量や実作業の可用性、リスクなどを考慮して選びます。試験では追加の条件がない限り任意で選べることが多いです。
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