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応用情報技術者 2015年 春期 午前254


問題文

プロジェクトマネジメントにおけるリスクの対応例のうち、PMBOKのリスク対応戦略の一つである転嫁に該当するものはどれか。

選択肢

あるサブプロジェクトの損失を、他のサブプロジェクトの利益と相殺する。
個人情報の漏えいが起こらないように、システムテストで使用する本番データの個人情報部分はマスキングする。
損害の発生に備えて、損害賠償保険を掛ける。(正解)
取引先の業績が悪化して、信用に不安があるので、新規取引を止める。

プロジェクトマネジメントにおけるリスクの対応例【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:PMBOKのリスク対応戦略「転嫁」とは、リスクの影響を第三者に移すことであり、損害賠償保険の加入が該当します。
  • 根拠:転嫁はリスクの発生自体を防ぐのではなく、リスクによる損失を他者に負担させる方法で、保険や契約によるリスク移転が代表例です。
  • 差がつくポイント:リスク対応の種類(回避、軽減、受容、転嫁)を正確に理解し、具体例と結びつけて判断できるかが合否を分けます。

正解の理由

選択肢ウの「損害の発生に備えて、損害賠償保険を掛ける」は、リスクの損失を保険会社に移す行為であり、PMBOKのリスク対応戦略の一つである「転嫁」に該当します。リスク自体は残りますが、損失の負担を第三者に移すため、リスク管理の典型的な手法です。

よくある誤解

リスク対応の「転嫁」はリスクを完全に消すことではなく、損失の負担を他者に移すことです。保険加入以外の単なるリスク回避や軽減と混同しやすい点に注意が必要です。

解法ステップ

  1. PMBOKのリスク対応戦略を復習する(回避、軽減、受容、転嫁)。
  2. 各選択肢がどの戦略に該当するかを分類する。
  3. 「転嫁」はリスクの損失を第三者に負担させることと理解する。
  4. 選択肢の中で保険加入などの第三者への負担移転があるものを選ぶ。
  5. 正解はウであると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 利益と損失を相殺するのはリスクの「受容」や「内部調整」に近く、転嫁ではありません。
  • イ: 個人情報のマスキングはリスクの「軽減」に該当し、転嫁ではありません。
  • ウ: 損害賠償保険の加入はリスクの損失を第三者に移す「転嫁」です。
  • エ: 新規取引を止めるのはリスクの「回避」であり、転嫁ではありません。

補足コラム

PMBOKではリスク対応戦略を大きく4つに分類しています。
  • 回避(Avoidance):リスク要因を排除し、リスク発生を防ぐ。
  • 軽減(Mitigation):リスクの発生確率や影響を減らす。
  • 転嫁(Transfer):リスクの損失を第三者に負担させる。
  • 受容(Acceptance):リスクを受け入れ、対応策を講じないか、発生時に対処する。
    転嫁は保険や契約によるリスク移転が典型例で、プロジェクトマネジメントで重要な戦略の一つです。

FAQ

Q: 転嫁と回避の違いは何ですか?
A: 回避はリスクの発生自体を防ぐこと、転嫁はリスク発生後の損失を第三者に負担させることです。
Q: 転嫁はリスクを完全に消せますか?
A: いいえ。リスクは残りますが、損失の負担を他者に移すことで影響を軽減します。

関連キーワード: リスク対応戦略、PMBOK, 転嫁、プロジェクトマネジメント、損害賠償保険
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