応用情報技術者 2019年 秋期 午前2 問55
問題文
ITIL 2011 edition によれば、サービス・パッケージの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:コアサービス、実現サービス及び強化サービスの組合せで構成された、特定の種類の顧客ニーズへのソリューションを提供する複数のサービスの集まりである。(正解)
イ:サービス・パイプライン、サービス カタログ及び廃止済みサービスで構成された、サービス・プロバイダによって管理されている全てのサービスである。
ウ:成果物、価格、連絡先などが内容として含まれた、稼働中の全てのITサービスに関する情報を格納するデータベース又は構造化された文書である。
エ:ハードウェア、ソフトウェア、ライセンス、文書などで構成された、稼働中のIT サービスに対して承認された変更を実施するためのコンポーネントの集合である。
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サービス・パッケージ【午前2解説】
正解の理由
ITIL 2011 におけるサービス・パッケージは、ある特定の顧客ニーズに対して提供されるソリューションとして、「コアサービス(核心となるサービス)」「実現(enabling)サービス」「強化(augmenting)サービス」を組み合わせたものを指します。したがって、選択肢の中では ア が定義に一致します。その他の選択肢はそれぞれ別のITIL用語(サービス・ポートフォリオ、サービス・カタログ、リリース・パッケージ等)を説明しており、サービス・パッケージの定義とは異なります。
解法ステップ
- 選択肢のキーワード(コアサービス、サービス・パイプライン、価格・連絡先、ハードウェア・ソフトウェア等)を確認する。
- それぞれのキーワードがITILのどの用語説明に一致するかを照合する(サービス・パッケージ/サービス・ポートフォリオ/サービス・カタログ/リリース・パッケージ)。
- 「コア+実現+強化」という組合せの説明がサービス・パッケージの定義そのものなので、それを選ぶ(ア)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正答。コアサービス、実現(enabling)サービス、強化(augmenting)サービスの組合せで顧客ニーズに応えるパッケージを指すのがサービス・パッケージの本義である。
- イ: 誤り。サービス・パイプライン、サービス・カタログ、廃止済み(引退)サービスの集合は「サービス・ポートフォリオ」の定義である。サービス・ポートフォリオは提供中・計画中・廃止済みすべてのサービスを管理する概念である。
- ウ: 誤り。成果物、価格、連絡先などを含む稼働中のITサービスに関する文書やデータを指す説明は「サービス・カタログ(特に顧客向け/運用向けサービス・カタログ)」の記述に該当する。サービス・カタログは実稼働サービスの詳細を保持する。
- エ: 誤り。ハードウェア、ソフトウェア、ライセンス、文書など稼働環境へ承認された変更を実施するためにまとめられたコンポーネントの集合は、ITILでは「リリース・パッケージ(release package)」または単に「リリース」の説明に相当する。これは変更・リリース管理の成果物であり、サービス・パッケージとは役割が異なる。
よくある誤解
- サービス・パッケージとサービス・カタログを混同する:サービス・パッケージは「何を組み合わせて提供するか」の定義的パッケージであり、サービス・カタログは「実稼働しているサービスの詳細情報を提供するドキュメント」で用途が異なる。
- リリース・パッケージをサービス定義と取り違える:リリース・パッケージは変更を導入するための物理的/論理的なコンポーネント集合で、顧客向けのサービス仕様(サービス・パッケージ)とは目的が異なる。
補足コラム
サービス・パッケージの構成要素例:
- コアサービス:顧客が直接得る主要な価値(例:メール配信サービス)
- 実現(enabling)サービス:コアサービスを動作させるために内部/外部で提供されるサービス(例:ネットワーク、ストレージ)
- 強化(augmenting)サービス:顧客にとっての利便性や競争力を高める付加サービス(例:24時間サポート、バックアップオプション)
実務では、サービス・パッケージは顧客向けの提供形態(標準プラン/プレミアムプラン等)を整理する際に使われ、サービス・カタログやサービス・ポートフォリオと連携して管理されます。
FAQ
Q1: サービス・パッケージはどこに記録されるのですか?
A1: サービス・パッケージそのものはサービス設計・提供の単位として定義され、サービス・カタログやサービス定義書、サービス・ポートフォリオ内の項目として参照・記録されることが多いです。
A1: サービス・パッケージそのものはサービス設計・提供の単位として定義され、サービス・カタログやサービス定義書、サービス・ポートフォリオ内の項目として参照・記録されることが多いです。
Q2: 「実現サービス」と「強化サービス」の違いは?
A2: 実現サービスはコアサービスを機能させるために必須のサポート要素(必須なインフラやサービス)で、強化サービスは顧客価値を高める付加的なサービス(オプション、付帯サービス)です。
A2: 実現サービスはコアサービスを機能させるために必須のサポート要素(必須なインフラやサービス)で、強化サービスは顧客価値を高める付加的なサービス(オプション、付帯サービス)です。
Q3: リリース・パッケージとCMDB(構成管理データベース)はどう関連しますか?
A3: リリース・パッケージはリリース/展開するコンポーネントをまとめたもので、実際に導入・運用された構成アイテム(CI)はCMDBに記録されます。役割は異なり、前者は導入単位、後者は運用中の構成管理の記録です。
A3: リリース・パッケージはリリース/展開するコンポーネントをまとめたもので、実際に導入・運用された構成アイテム(CI)はCMDBに記録されます。役割は異なり、前者は導入単位、後者は運用中の構成管理の記録です。
関連キーワード: ITIL、サービス・パッケージ、サービス・ポートフォリオ、サービス・カタログ、リリース・パッケージ、構成管理

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