応用情報技術者 2020年 秋期 午前2 問56
問題文
サービス提供時間帯が毎日0〜24時の ITサービスにおいて、ある年の4月1日0時から6月30日24時までのサービス停止状況は表のとおりであった。システムバージョンアップ作業に伴う停止時間は、計画停止時間として顧客との間で合意されている。このとき、4月1日から6月30日までのITサービスの可用性は何%か。ここで、可用性 (%) は小数第3位を四捨五入するものとする。

選択肢
ア:95.52
イ:95.70
ウ:99.52(正解)
エ:99.63
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可用性の算出【午前2解説】
正解の理由
設問では「システムバージョンアップ作業に伴う停止時間は、計画停止時間として顧客との間で合意されている」と明記されています。つまりその期間は契約上サービスの提供対象外であり、可用性の計算では計測対象時間(分母)から除外します。したがって、分母は「総経過時間 − 計画停止時間」、分子は「(分母) − 非計画停止時間」となります。これを計算すると可用性は
- 総経過時間:
- 計測対象時間(分母):
- 実稼働時間(分子):
可用性 で、小数第3位を四捨五入すると となるため、選択肢の中では ウ が正しいです。
解法ステップ
- 期間の総時間を求める
- 4月1日0時〜6月30日24時は 4月(30日)+5月(31日)+6月(30日) = 91日 → 時間。
- 計画停止時間を分母から除外する(問題文の条件より)。
- 分母 時間。
- 非計画停止(故障)を分子から引く。
- 分子 時間。
- 可用性を計算して丸める。
- → → 小数第3位を四捨五入して 。
(式)
選択肢別の誤答解説
- ア:95.52
- 想定される誤り例:計画停止時間を計測対象に含め、さらに停止時間を誤って95時間と数えた場合(誤カウント)。2184-95=2089 は算術として正しいですが、 となり 95.52% とは一致しません。正しくは計画+非計画の合計停止時間は 時間で、、 です。アはどの誤りにも一致せず不正解です。
- イ:95.70
- 想定される誤り例:計画停止時間を分母に残し、停止合計 時間を使って可用性を計算した場合。正しい計算は で、小数第3位で四捨五入すると です。95.70%とするのは四捨五入の扱い誤りや有効桁数の丸め違いによるもので不正解です。
- ウ:99.52
- 正解。前節のとおり、計画停止時間を分母から除外して計算すると になります(ウ)。
- エ:99.63
- 想定される誤り例:計画停止時間を除外した上で算術誤差や桁落ちで分子/分母の割合を誤って計算した場合。正しい値 は 99.52% に丸められるため 99.63% は合致しません。
よくある誤解
- 計画停止時間の扱いの混同
- 「計画停止時間は可用性の計算に含めるべきか?」という混乱が多いですが、問題文で「顧客と合意されている計画停止」と明示されている場合は、通常は計測対象時間から除外します(SLA の定義による)。
- 期間の時間数の取り違え(24時の扱い)
- 「6月30日24時」は翌日の0時(7月1日0時)と同義です。日数の計算ミスで総時間を誤ることがあるので注意してください。
- 四捨五入基準の誤適用
- 「小数第3位を四捨五入する」という指示は小数第2位まで表示するための丸めルールです。途中で丸めを多用すると最終結果が変わる場合があります。
補足コラム
可用性(Availability)の計算は文脈(SLA の定義)によって分母が変わる点が重要です。よく用いられる定義例は次の2通りです。
- 総稼働可能時間を分母にする方法(計画停止を含む)
- 全面可用性の指標として用いることがある。
- 合意されたサービス提供時間(計画停止を除く)を分母にする方法
- SLA の達成率を評価する際に一般的。今回の設問はこの方式です。
簡単な自動計算の例(Python):
total_hours = 91 * 24
planned = 84
unplanned = 10
measurement = total_hours - planned
availability = (measurement - unplanned) / measurement * 100
print(f"{availability:.6f}%") # 99.523810%
FAQ
Q. 「計画停止時間は常に分母から除外するのですか?」
A. 問題文や契約(SLA)で合意されているかに依存します。明記されていれば除外し、明記がない場合は設問の指示に従います。
A. 問題文や契約(SLA)で合意されているかに依存します。明記されていれば除外し、明記がない場合は設問の指示に従います。
Q. 「6月30日24時」は何時ですか?
A. 翌日の0時(7月1日0時)と同じ瞬間です。日数計算では重複しないように注意してください。
A. 翌日の0時(7月1日0時)と同じ瞬間です。日数計算では重複しないように注意してください。
Q. 四捨五入はいつ行うべきですか?
A. 設問で指定された最終表示の桁(ここでは小数第2位)に対して最終値を四捨五入します。途中段階での丸めは避け、最後にまとめて丸めるのが安全です。
A. 設問で指定された最終表示の桁(ここでは小数第2位)に対して最終値を四捨五入します。途中段階での丸めは避け、最後にまとめて丸めるのが安全です。
関連キーワード: 可用性、SLA、計画停止、稼働率、丸めルール、時間計算、サービスレベル管理

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