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応用情報技術者 2024年 春期 午前255


問題文

SaaS(Software as a Service)による新規サービスを提供するに当たって、顧客への課金方式を検討している。課金方式①〜④のうち、想定利用状況に基づいて最も高い利益が得られる課金方式を採用したときの、年間利益は何万円か。ここで、新規サービスの課金は月ごとに行い、各月の想定利用状況は同じとする。また、新規サービスの運用に掛かる費用は1,050万円/年とする。   〔課金方式〕  ① 月間のサービス利用時間による従量課金     4,000円/時間  ② 月間のトランザクション件数による従量課金   700円/件  ③ 月末時点のディスク割当て量による従量課金   300円/GB  ④ 月末時点の利用者ID数による従量課金     1,600円/ID   〔想定利用状況〕  ・サービス利用時間        250時間/月  ・トランザクション件数      1,500件/月  ・月末時点のディスク割当て量   3,300GB  ・月末時点の利用者ID数      650ID

選択肢

150
198
210(正解)
260

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課金方式別の年間利益【午前2解説】

正解の理由

想定利用状況を基に各課金方式の月間収益を計算し、年換算して運用費(1,050万円/年)を差し引くと、最も年間利益が大きくなるのは課金方式②です。具体的には月間収益 、年収益は (1,260万円)で、運用費を差し引いた年間利益は になります。したがって答は に該当します。

解法ステップ

  1. 各課金方式について月間収益を求める:単価 × 月間利用量。
  2. 月間収益を12倍して年間収益を求める。
  3. 年間収益から年間運用費1,050万円を引いて年間利益を求める。
  4. 4方式の年間利益を比較して最大値を選ぶ。
(式の一般形)
月収益
年利益

各方式の計算(円・万円換算も併記)

  • ① 時間課金:4,000円 × 250時間 = 1,000,000円/月 → 年間 12,000,000円(1,200万円)
    年間利益 = 1,200 - 1,050 = 150万円
  • ② トランザクション:700円 × 1,500件 = 1,050,000円/月 → 年間 12,600,000円(1,260万円)
    年間利益 = 1,260 - 1,050 = 210万円
  • ③ ディスク:300円 × 3,300GB = 990,000円/月 → 年間 11,880,000円(1,188万円)
    年間利益 = 1,188 - 1,050 = 138万円
  • ④ 利用者ID:1,600円 × 650ID = 1,040,000円/月 → 年間 12,480,000円(1,248万円)
    年間利益 = 1,248 - 1,050 = 198万円
比較すると、210万円(課金方式②)が最大です。

選択肢別の誤答解説

  • ア(150万円)
    これは課金方式①の正しい計算結果です。月収益は1,000,000円、年では1,200万円となり、運用費1,050万円を差し引いて150万円になりますが、他方式と比較すると最大ではありません。
  • イ(198万円)
    これは課金方式④の正しい計算結果(198万円)です。1,248万円 − 1,050万円 = 198万円で、②の210万円には及びません。
  • ウ(210万円)
    上述のとおり課金方式②の年間利益で、4方式中最大です。月収益1,050,000円が基礎になります。
  • エ(260万円)
    どの方式の計算結果とも一致しません。選択肢の中で最も大きな値(260万円)は実際の計算上発生しないため、誤りです。

よくある誤解

  • 月間と年間の単位変換ミス:月収益をそのまま比較してしまい、年間運用費を差し引くのを忘れる(または12倍を忘れる)ケースが多いです。必ず年換算して運用費と比較してください。
  • 単位(円と万円)の混同:途中で「円」を「万円」に変換する際に 1,000,000円 = 100万円 として換算誤りが起きやすいです。途中で単位を明示すると安全です。
  • ディスク課金の解釈ミス:ディスクは「月末時点の割当量」なので、累積GBではなく月末スナップショットの数値を使います。累積値や日割りで誤って計算しないよう注意してください。

補足コラム

損益分岐を見る簡単な目安として、月ごとの固定費換算を使うと分かりやすくなります。運用費1,050万円を月換算すると (875,000円)/月が必要な収益です。各方式の月収益と比較すれば、どれだけ余裕があるか一目でわかります。
簡単な自動計算(例、将来の想定値を置き換えて試す用):
rates = {'①':4000, '②':700, '③':300, '④':1600}
usage = {'①':250, '②':1500, '③':3300, '④':650}
annual_cost = 10_500_000
for k in rates:
    monthly = rates[k]*usage[k]
    annual = monthly*12
    profit = (annual - annual_cost)/10_000  # 万円単位
    print(k, f"月収益={monthly:,}円 年利益={profit:.0f}万円")

FAQ

Q. どの段階で単位を揃えるべきですか?
A. 計算開始時に「円」単位で統一し、最後に結果を「万円」に換算するのがおすすめです。途中で単位を変えるとミスが生じやすいです。
Q. 想定利用状況が月ごとに変動する場合はどう扱うべきですか?
A. 問題文に「各月の想定利用状況は同じ」とある場合は今回のように単純に12倍します。変動がある実務では月別収益を個別に計算して合算する必要があります(季節変動や増減を反映)。
Q. 月末時点の数値は日割りで扱うべきですか?
A. 問題で「月末時点」と指定されている場合は、そのスナップショットを用います。実務で日割りポリシーがあるならサービス仕様に従います。

関連キーワード: SaaS、従量課金、単価計算、年間利益、損益分岐点、料金モデル、変動費、収益比較
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