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情報セキュリティマネジメント 2016年 秋期 午前(科目A)12


問題文

ボットネットにおけるC&Cサーバの役割はどれか。

選択肢

Webサイトのコンテンツをキャッシュし、本来のサーバに代わってコンテンツを利用者に配信することによって、ネットワークやサーバの負荷を軽減する。
遠隔地からインターネットを経由して社内ネットワークにアクセスする際に、CHAPなどのプロトコルを用いることによって、利用者認証時のパスワードの盗聴を防止する。
遠隔地からインターネットを経由して社内ネットワークにアクセスする際に、チャレンジレスポンス方式を採用したワンタイムパスワードを用いることによって、利用者認証時のパスワードの盗聴を防止する。
侵入して乗っ取ったコンピュータに対して、他のコンピュータへの攻撃などの不正な操作をするよう、外部から命令を出したり応答を受け取ったりする。(正解)

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C&Cサーバ(指令と制御)【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

ボットネットとは、侵入して乗っ取った複数のコンピュータ(ボット)を外部から遠隔操作して悪用する仕組みです。C&C(Command and Control:指令と制御)サーバは、そのボット群に対して外部から命令を送ったり、ボットからの応答や攻撃結果を受け取ったりして、ボットネット全体を統制する役割を果たします。設問の記述に合致する選択肢は です。C&Cサーバは攻撃の「司令塔」のような存在であり、攻撃対象の指定、追加マルウェアの配布、データの収集(情報窃取)、DDoS(Distributed Denial of Service:分散型サービス妨害)攻撃の指示などを行います。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワード「乗っ取ったコンピュータ」「外部から命令」「他のコンピュータへの攻撃」から、遠隔操作・指令に関する語を探す。
  2. 各選択肢がその「遠隔指令」に関係するかを確認する。
  3. 「キャッシュで負荷軽減」「認証で盗聴防止」など遠隔指令と無関係な説明は除外する。
  4. 遠隔から命令を出しボットを操作する説明と一致する選択肢、すなわち を正解とする。

選択肢別の誤答解説

  • ア: Webサイトのコンテンツをキャッシュして配信するのは、プロキシサーバやCDN(Content Delivery Network:コンテンツ配信ネットワーク)の役割です。ボットネットのC&Cとは目的が全く異なります。
  • イ: CHAP(Challenge-Handshake Authentication Protocol:チャレンジハンドシェイク認証プロトコル)は、チャレンジレスポンス方式でパスワードをそのまま送らない仕組みです。認証時の盗聴対策に関係しますが、C&Cサーバの役割(ボットの遠隔操作)とは関係ありません。
  • ウ: ワンタイムパスワード(OTP:One-Time Password)は一回限り有効なパスワードで、盗聴やリプレイ攻撃を防ぐための認証手段です。これも認証の防護策であり、C&Cサーバの「命令・応答」という機能説明とは無関係です。
  • エ: 侵入して乗っ取ったコンピュータに対して外部から命令を出し、不正操作させるという説明は、C&Cサーバの典型的な機能です。したがって該当します。

よくある誤解

  • 「C&Cサーバ=必ず物理サーバ一台」:中央集権型のC&Cだけでなく、ピアツーピア(P2P)構成や分散化(DGA:Domain Generation Algorithmでドメインを頻繁に変える等)もあります。必ずしも単一のサーバとは限りません。
  • 「ボットは常に大量トラフィックを出すためすぐに見つかる」:多くのボットは定期的に短い「ビーコン(小さな通信)」を行っているだけだったり、暗号化や正規のプロトコルに擬態して通信するため発見が難しい場合があります。

補足コラム

職場での実務イメージ:もし社内PCがボット化した場合、C&Cサーバは社外のIPやドメインと定期的に通信します。運用担当者はファイアウォールやプロキシのログで不審な外向き通信(知らないドメインへの定期接続、短時間に多数の接続)を監視します。対処は感染端末の隔離、アンチマルウェアでの駆除、C&Cドメインの遮断、通信のサンプル収集とインシデント対応体制への連絡などが一般的です。

FAQ

Q1: C&Cサーバを止めればボットネットは終わりますか?
A1: 中央型C&Cなら大きく弱体化しますが、P2P型や複数のC&Cを持つもの、ドメインを次々に生成するものは、単一のサーバ停止だけでは終わらないことがあります。
Q2: ボットかどうかを簡単に見分ける方法はありますか?
A2: 明確な方法はありませんが、以下が手がかりになります:未知の外部IP/ドメインへの定期的な接続、通常業務と合わない時間帯の通信、暗号化された不自然なトラフィック量。これらは調査の対象になります。
Q3: 社員の私物PCが感染して社内ネットワークに接続した場合の危険は?
A3: 大きな危険があります。BYOD(Bring Your Own Device)環境では接続ポリシー、ネットワーク分離、アクセス制御、エンドポイントセキュリティの導入が重要です。感染端末は即時隔離して調査・復旧します。

関連キーワード: ボットネット、C&C、C2、ボット、マルウェア、司令塔、遠隔操作、DDoS、ドメイン生成(DGA)
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