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情報セキュリティマネジメント 2016年 秋期 午前(科目A)24


問題文

スクリプトキディの典型的な行為に該当するものはどれか。

選択肢

PCの利用者がWebサイトにアクセスし、利用者IDとパスワードを入力するとところを後ろから盗み見して、メモをとる。
技術不足なので新しい攻撃手法を考え出すことはできないが、公開された方法に従って不正アクセスを行う。(正解)
顧客になりすまして電話でシステム管理者にパスワードの再発行を依頼し、新しいパスワードを聞き出すための台本を作成する。
スクリプト言語を利用してプログラムを作成し、広告や勧誘などの迷惑メールを不特定多数に送信する。

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スクリプトキディ【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

この問題で正しいのは の記述です。スクリプトキディとは「高度な攻撃技術や深い理解がないが、インターネット上で公開された攻撃スクリプトやツール(既成の攻撃手順)をそのまま使って不正行為を行う人」のことです。設問の は「技術不足」「公開された方法に従って不正アクセスを行う」とあり、まさにこの定義に当てはまります。
用語の補足:
  • スクリプト(script):繰り返し作業を自動化する短いプログラムのこと。例:JavaScript、Pythonなど。
  • 不正アクセス:権限がないのにシステムやデータに侵入する行為。

解法ステップ

  1. 選択肢のキーワードを探す:「公開された方法」「技術不足」「スクリプト言語」「盗み見」「なりすまし」など。
  2. 「公開された方法に従う」「技術不足」という表現があれば、スクリプトキディの典型的特徴と一致するか判断。
  3. 他の選択肢(物理的盗み見、電話なりすまし、迷惑メール送信)はそれぞれ別の攻撃手法(肩越し盗み見、ソーシャルエンジニアリング、スパム)に該当するため除外。
簡単に言えば「自分で攻撃方法を作り出せないが、既存のツールを使って攻撃する人」がスクリプトキディです。設問の がこれに一致します。

選択肢別の誤答解説

  • ア: PCの利用者がWebサイトにアクセスし、利用者IDとパスワードを入力するとところを後ろから盗み見して、メモをとる。
    → これは「肩越し覗き(ショルダサーフィング)」で、物理的な盗み見行為です。スクリプトやツールを使うという点と異なります。
  • イ: 技術不足なので新しい攻撃手法を考え出すことはできないが、公開された方法に従って不正アクセスを行う。
    → これがスクリプトキディの定義に合致します。攻撃の原理理解や自作ツールはなく、既成の攻撃コードを利用します。
  • ウ: 顧客になりすまして電話でシステム管理者にパスワードの再発行を依頼し、新しいパスワードを聞き出すための台本を作成する。
    → これは「ソーシャルエンジニアリング(人の心理や信頼を利用して情報を引き出す手口)」に当たります。スクリプトキディの典型例ではありません。
  • エ: スクリプト言語を利用してプログラムを作成し、広告や勧誘などの迷惑メールを不特定多数に送信する。
    → スクリプト言語(短い自動化プログラム)を使う点は共通しますが、迷惑メール送信はスパム行為であり、必ずしも「既成の攻撃ツールをそのまま使う」スクリプトキディの特徴とは一致しません。スクリプトを自分で書ける人も含まれるため区別が必要です。

よくある誤解

  • 「スクリプトキディ=ただの初心者」ではない:技術力の差はあるものの、既存のツールを使って大きな被害を与えることがあるため侮れません。
  • 「スクリプトだけを使う攻撃= harmless」ではない:既成ツールでもシステムを侵害したり、サービスを停止させるなど重大な被害を招きます。
  • 「スクリプトの利用=必ずスクリプトキディ」ではない:攻撃ツールを自分で作れる熟練者もスクリプトを使います。重要なのは「自作か既成の使い回しか」という点です。

補足コラム

現場での対策(IT部門以外の方ができること)
  • ソフトウェアやOSは定期的に更新(パッチ適用)する。スクリプトキディは既知の脆弱性を狙うことが多いです。
  • 多要素認証(MFA: Multi-Factor Authentication:複数の確認手段を組み合わせた認証)を導入し、パスワードだけでの侵入を防ぐ。
  • アカウントのロック・ログ監視を設定する。短時間の複数ログイン試行は自動攻撃の兆候です。
  • 社員教育:不審なメールやURLをクリックしない、パスワードを共有しないなど基本行動を徹底する。
    職場でのイメージ:管理者が「自動で攻撃試行が来ているログ」を見つけて対処し、被害が出る前に脆弱性を塞ぐ、といった流れが典型的です。

FAQ

Q: スクリプトキディは法的に処罰されますか?
A: はい。無許可での不正アクセスやシステム損壊は多くの国で犯罪です。公開ツールの使用であっても違法性は免れません。
Q: スクリプトキディと黒帽(悪意ある熟練ハッカー)の違いは?
A: スクリプトキディは既成ツールに依存することが多く、攻撃の巧妙さや持続性は低い場合が多いです。黒帽は技術的に高度で持続的な攻撃を行うことがあります。どちらも脅威ですので防御が必要です。
Q: 非IT部門がすぐできる最優先対策は?
A: ソフトウェア更新と強力なパスワード+多要素認証の導入、そして不審なメールを報告する文化づくりです。

関連キーワード: スクリプトキディ、不正アクセス、スクリプト言語、ソーシャルエンジニアリング、ショルダサーフィング、パッチ管理、MFA、ログ監視、脆弱性管理、スパム対策
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