情報セキュリティマネジメント 2016年 秋期 午前(科目A) 問45
問題文
クライアントサーバシステムを構築する。Webブラウザによってクライアント処理を行う場合、専用のアプリケーションによって行う場合と比較して、最も軽減される作業はどれか。
選択肢
ア:クライアント環境の保守(正解)
イ:サーバが故障したときの復旧
ウ:データベースの構築
エ:ログインアカウントの作成と削除
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クライアント環境保守【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
Webブラウザ(Webページを表示し、操作するためのソフト)でクライアント処理を行うと、利用者のパソコンや端末ごとに専用アプリをインストール・更新・設定する必要が小さくなります。つまり、端末ごとのソフトウェア配布やバージョン管理などの作業が軽減されます。したがって、選択肢の中ではア「クライアント環境の保守」が最も当てはまります。
理由を簡潔にまとめると:
- Webアプリはサーバ側で処理や機能の更新を行い、利用者はブラウザを通じて最新版を利用するため、個別にアプリを配布・保守する手間が不要になる点が大きいからです。
解法ステップ
- 問題文が比較しているのは「Webブラウザで動く場合」と「専用アプリで動く場合」の違いだと把握する。
- 各選択肢が「どの作業の負担に関するものか」を短く言い換える。
- ア:端末ごとのソフト配布や設定、更新作業(=クライアント保守)
- イ:サーバ障害時の復旧作業(サーバ側の対応)
- ウ:データベースの構築(システム設計・構築作業)
- エ:ログインアカウントの作成・削除(アカウント管理)
- 「Webブラウザ化」で負担がどちら側に移るかを考える。ブラウザ化はクライアント側のソフト管理を減らし、サーバ側に機能を集中させる。
- したがって「クライアント環境の保守」が最も軽減されると判断する。
選択肢別の誤答解説
-
ア(正解)
Webアプリは利用者がブラウザを開くだけで最新機能を使えるため、端末ごとのインストール・アップデート・設定の作業が減ります。社内のPCを一台ずつ触る手間が少なくなる点がポイントです。 -
イ(誤答)
サーバが故障したときの復旧は、Web化してもむしろ重要で中心となる作業です。機能をサーバ側に集約するため、サーバの冗長化や復旧手順が必須になり、負担が減るとは限りません。 -
ウ(誤答)
データベースの構築はシステム設計・導入段階の作業です。クライアントがブラウザか専用アプリかに関係なく必要になる場合が多く、軽減されるとは言えません。 -
エ(誤答)
ログインアカウントの作成と削除は利用者管理の業務です。Webアプリでも専用アプリでもアカウント管理は必要で、中央で行うか分散で行うかによって変わりますが、ブラウザ化だけで明確に減る作業ではありません。
よくある誤解
- 「Webにすれば全部楽になる」
→ Web化で楽になるのは主にクライアント側の配布・更新作業です。サーバ運用やセキュリティ対策の負担は増えることがあります。 - 「ブラウザは何もしなくていい」
→ ブラウザ自体のアップデートや対応ブラウザの管理、拡張機能や設定の制御など、最低限のクライアント管理は残ります。
補足コラム
職場での運用イメージを一言で言うと、「ソフトを各PCに配る代わりに、サーバとブラウザの組み合わせを整備する」ことです。実務では次の点を検討します。
- 対応ブラウザとバージョンの決定と、その周知・検証(互換性テスト)
- ブラウザの自動更新設定や管理(MDM:モバイルデバイス管理などで制御)
- サーバの冗長化やバックアップ、障害対応手順の整備(可用性確保)
- オフライン利用や高性能なクライアント処理が必要な場面は専用アプリを検討する
利点(導入側):配布コスト低下、迅速な機能追加。注意点:サーバ依存性・ネットワーク帯域・ブラウザ固有の挙動。
FAQ
Q. ブラウザ経由だとセキュリティは弱くなるのですか?
A. 一概には言えません。ブラウザ経由は通信の暗号化(例:TLS)やサーバ側の認証で堅牢にできますが、ブラウザの脆弱性やセッション管理に注意が必要です。適切なサーバ設定・定期的な脆弱性対応が重要です。
A. 一概には言えません。ブラウザ経由は通信の暗号化(例:TLS)やサーバ側の認証で堅牢にできますが、ブラウザの脆弱性やセッション管理に注意が必要です。適切なサーバ設定・定期的な脆弱性対応が重要です。
Q. 全てのシステムをWeb化すべきですか?
A. いいえ。オフラインで高レスポンスが必要、または端末のハードウェアに密接に関係する処理がある場合は専用アプリが適することがあります。目的と運用コストで判断します。
A. いいえ。オフラインで高レスポンスが必要、または端末のハードウェアに密接に関係する処理がある場合は専用アプリが適することがあります。目的と運用コストで判断します。
Q. クライアント保守が楽になった分、誰が何を管理すべきですか?
A. クラウドやサーバ管理チームが中心になります。IT部門がない場合はベンダーとの契約で運用・保守を委託する選択肢も現実的です。
A. クラウドやサーバ管理チームが中心になります。IT部門がない場合はベンダーとの契約で運用・保守を委託する選択肢も現実的です。
関連キーワード: クライアントサーバ, Webアプリ, クライアント管理, ソフトウェア配布, ブラウザ互換性, MDM, アップデート管理

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