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情報セキュリティマネジメント 2016年 春期 午前(科目A)33


問題文

刑法における“電子計算機損壊等業務妨害”に該当する行為はどれか。

選択肢

企業が運営するWebサイトに接続し、Webページを改ざんした。(正解)
他社の商標に酷似したドメイン名を使用し、不正に利益を得た。
他人のWebサイトを無断で複製して、全く同じWebサイトを公開した。
他人のキャッシュカードでATMを操作し、自分の口座に振り込んだ。

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電子計算機損壊等業務妨害【情報セキュリティマネジメント解説】

正解の理由

企業が運営するWebサイトに接続し、Webページを改ざんする行為は、サーバ(サービスを提供するコンピュータ)やその上のデータを不正に書き換え、業務を妨げる点で「電子計算機損壊等業務妨害」に該当します。したがって、この問題の正解は です。
ポイントを平易にまとめると次の通りです。
  • 「電子計算機損壊等業務妨害」は、電子計算機(サーバやPCなど)やそのデータを破壊・改変したり、入力・送信などで業務を妨害する犯罪を指します。
  • Webページの改ざんは、サーバ内のデータを書き換える行為なので、まさに当該罪の典型例です。
  • 同じ行為は、不正アクセス禁止法(許可のないアクセスを禁止する法律)にも抵触する可能性が高く、複数の法律で処罰されうる点も押さえてください。

解法ステップ

  1. 各選択肢が「どの対象(コンピュータ・データ・財産・名誉など)に影響を与えているか」を見ます。
  2. 問題が問う罪名(電子計算機損壊等業務妨害)は「コンピュータやそのデータを壊す・改ざんする・業務を妨害する行為」に該当するかを基準に判定します。
  3. 選択肢を一つずつ当てはめ、該当するものを選びます。
    • Webページ改ざん → コンピュータデータの改変 → 該当()。
    • 他は「コンピュータ損壊等」ではない(詳細は下記)。

選択肢別の誤答解説

  • :Webサイトに接続してWebページを改ざんする行為は、サーバ上のデータを不正に変更するため、電子計算機損壊等業務妨害に該当します。また、不正アクセス禁止法(許可なく他人のコンピュータにアクセスすることを禁止する法律)にも違反する場合が多いです。
  • イ:ドメイン名(Domain Name:インターネット上の住所のような名前)を他社商標に酷似させて利益を得る行為は、商標権侵害や不正競争(不正競争防止法)や民事上の不法行為に該当する可能性があります。直接的に「電子計算機を損壊・改変する」ものではないため、本罪には当たりません。
  • ウ:他人のWebサイトを無断で複製して公開する行為は、著作権侵害(著作権法)や不正競争にあたります。サーバやデータを破壊・改変したわけではないため、電子計算機損壊等業務妨害とは区別されます(ただし、複製のために不正アクセス等を伴えば別の犯罪が成立します)。
  • エ:他人のキャッシュカードでATM(Automated Teller Machine:現金自動預け払い機)を操作して金銭を移動する行為は、窃盗や詐欺の犯罪です。機器のデータを書き換えて業務を妨害する行為ではないため、本罪には該当しません。

よくある誤解

  • 「被害が物ではなく情報でも犯罪になるのか?」
    → はい。サーバやデータは保護対象です。データの改ざんや削除は業務に大きな影響を与えるため刑事罰の対象になります。
  • 「Webページをちょっと書き換えるだけなら軽い?」
    → 軽微かどうかは結果や意図によりますが、改ざんされた側の業務や信用が損なわれれば重い処罰の対象になり得ます。実務上は即時に復旧と通報が必要です。

補足コラム

同じインシデントでも、問われる法律は複数あることが多い点を押さえましょう。たとえばWeb改ざんでは、
  • 不正アクセス(許可なくサーバにログインした場合)→ 不正アクセス禁止法、
  • データ改ざん→ 電子計算機損壊等業務妨害(刑法)や業務妨害罪、
  • 公開情報の内容によっては名誉毀損や脅迫にも該当し得ます。
    職場での運用イメージとしては、改ざんを発見したらまずサーバを隔離し、ログの保全・バックアップから復旧、必要に応じて法的対応(警察への通報や顧客への通知)を行います。普段からバックアップとアクセス権管理を徹底することが最も重要です。

FAQ

Q1: 他人のWebページを丸ごとコピーして自分のサーバに置いたら刑事罰になりますか?
A1: 多くの場合は著作権侵害や不正競争に該当し、民事責任や差止めを受けます。コピーのために不正アクセスを伴っていれば別途刑事責任(不正アクセス等)が生じます。
Q2: ドメインが似ているだけで警察に相談できますか?
A2: まずは商標権や不正競争の観点で民事措置(警告や移転要求)を検討します。詐欺行為や明らかな不正利益供与があれば警察対応を検討します。
Q3: 社内で担当者が誤ってページを変更してしまったら?
A3: 故意でなければ刑事責任になりにくいですが、業務影響が出れば内部処理(原因究明、再発防止、研修)が必要です。バックアップからの速やかな復旧が重要です。

関連キーワード: 電子計算機損壊, Web改ざん, 不正アクセス禁止法, 著作権侵害, 不正競争, サーバ管理, 業務妨害, ATM, ドメイン名, インシデント対応
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