情報セキュリティマネジメント 2016年 春期 午前(科目A) 問39
問題文
“情報セキュリティ監査基準”に基づいて情報セキュリティ監査を実施する場合、監査の対象、及びコンピュータを導入していない部署における監査実施の要否の組合せのうち、最も適切なものはどれか。

選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
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情報資産の監査対象【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
情報セキュリティ監査基準では、監査の対象は「情報資産(情報やそれを支える人・組織・設備など)」を広く含むと定義します。ここでいう監査(Audit:業務や管理状態を評価・点検する活動)は、守るべき情報が存在する場所やプロセスを評価することが目的です。したがって、コンピュータを導入していない部署でも、紙の記録や手続き、人の知識など重要な情報資産があれば監査の対象となり、監査実施は必要です。以上から、選択肢のうち ア(監査の対象=情報資産、コンピュータ未導入でも必要)が最も適切です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「監査の対象」と「コンピュータを導入していない部署」。
- 用語の意味を押さえる:
- 情報資産:情報そのもの、紙文書、担当者の知識、業務プロセス、情報システム(サーバ・ネットワーク)などを含む。
- 情報システム:コンピュータやソフトウェア、ネットワークなど、主にIT機器に限定される。
- 「監査の対象」が広いか狭いかで、コンピュータ非導入部署の必要性を判断する。
- 広義の「情報資産」を対象とする場合は、IT機器が無くても監査が必要と結論づける。
選択肢別の誤答解説
-
ア(情報資産/必要)
正しい。情報資産はIT以外を含むため、コンピュータ非導入部署でも監査対象になり得る。 -
イ(情報資産/不要)
誤り。情報資産に紙文書や業務知識が含まれるため、ITがなくても監査を不要とする理由にならない。 -
ウ(情報システム/必要)
誤り(成立しにくい)。情報システムを監査対象とすると、IT機器やソフトに焦点が当たるため、コンピュータがない部署は通常監査対象外となる。ただし、その部署が情報システムに関連する業務(例えばシステム運用手順の記録管理など)を持つ場合は例外的に監査の対象になることはある。 -
エ(情報システム/不要)
誤り。情報システムを対象として監査しないとする選択は、監査自体の目的(情報の機密性・完全性・可用性の確保)と整合しない。問題文の組合せとしては適切でない。
よくある誤解
-
「コンピュータがなければ情報セキュリティの監査は不要」と考える誤解
→ 情報は紙や人の記憶にも存在します。これらも情報資産であり、リスク(紛失・不正閲覧・廃棄ミスなど)は存在します。 -
「監査=技術的チェックだけ」と考える誤解
→ 監査は手順や組織運用、物理管理(鍵・施錠)や人の行動も対象です。技術面だけではありません。
補足コラム
監査を実業務で運用する場合は、監査範囲を「情報資産ベース」で定義すると現場での抜け漏れが少なくなります。具体例:
- 人事部の人事ファイル(紙)→アクセス権管理、保管場所の施錠、廃棄手順を確認
- 総務の契約書(紙)→機密区分、閲覧記録、持ち出しルールを確認
- 営業の顧客リスト(Excel手作業)→バックアップ・持ち出し管理・暗号化の有無を確認
監査証拠(エビデンス)は「書類」「面談結果」「観察(現場確認)」が中心になります。ITが無い部署でも、これらで充分な監査が可能です。
FAQ
Q1: 情報資産に「人」は含まれますか?
A1: 含まれます。担当者の知識や技能、業務手順も情報資産の一部とされます。
A1: 含まれます。担当者の知識や技能、業務手順も情報資産の一部とされます。
Q2: コンピュータ非導入部署を毎回全部監査する必要がありますか?
A2: 監査はリスクベースで優先順位を付けるのが一般的です。重要な情報を扱う部署は優先して監査しますが、範囲設定は監査計画で決めます。
A2: 監査はリスクベースで優先順位を付けるのが一般的です。重要な情報を扱う部署は優先して監査しますが、範囲設定は監査計画で決めます。
Q3: 「情報システム」を監査対象にすると何が変わる?
A3: 対象がIT機器・ソフトに限定されます。これにより物理的な書類管理や人の手順は監査範囲から外れる可能性があります。
A3: 対象がIT機器・ソフトに限定されます。これにより物理的な書類管理や人の手順は監査範囲から外れる可能性があります。
関連キーワード: 情報資産、監査範囲、物理的セキュリティ、運用管理、監査証拠、リスクベース監査

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