情報セキュリティマネジメント 2016年 春期 午前(科目A) 問40
問題文
SLAに記載する内容として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:サービス及びサービス目標を特定した、サービス提供者と顧客との間の合意事項(正解)
イ:サービス提供者が提供する全てのサービスの特徴、構成要素、料金
ウ:サービスデスクなどの内部グループとサービス提供者との間の合意事項
エ:利用者から出されたITサービスに対する業務要件
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サービスレベル合意(SLA)【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
サービスレベル合意(SLA:Service Level Agreement)は、サービス提供者と顧客の間で「どのサービスを、どの程度の品質で、いつまでに、どのように提供するか」を取り決める文書です。したがって、選択肢の中でサービス提供者と顧客との合意事項を示している ア が正解です。SLAは可用性(稼働率)や対応時間、復旧時間、責任範囲、評価方法など、サービス品質を測る具体的な目標(SLO:Service Level Objective)を含みます。
解法ステップ
- 問題文で「SLA」を見つける。略語はまず展開(SLA=Service Level Agreement)し意味を確認する。
- それが「誰と誰の合意書か」をチェックする。SLAは通常、顧客(利用者)とサービス提供者の間で交わされる。
- 各選択肢が「合意の主体」と「文書の内容」を満たしているか照らし合わせる。
- 「内部グループ間の合意」や「単にサービスの一覧」「利用者の業務要件」はSLAの定義と一致しないため除外する。
- 残ったものがSLAの定義に合致すれば正解。
選択肢別の誤答解説
- ア:サービス提供者と顧客の合意事項を特定しており、SLAの定義そのものです。正しい。
- イ:サービスの特徴や料金などを含むことはあるものの、「提供する全てのサービスの詳細」を示すのはサービスカタログや契約書の範囲です。SLAは主に品質目標(例:稼働率99.9%)を定める文書で、すべての構成要素や料金を網羅するものではありません。
- ウ:内部グループ(例:サービスデスクと運用チーム)間の合意は OLA(Operational Level Agreement:運用レベル合意)であり、SLAとは区別されます。したがってSLAの説明には該当しません。
- エ:利用者から出された業務要件は要件定義やサービス要求(要求仕様)に相当します。SLAはこれら要件をもとに「提供レベルを合意する」文書であり、単なる業務要件そのものではありません。
よくある誤解
- 「SLAは料金やサービス一覧を全部書くもの」
→ 実務では料金やサービスカタログと連携しますが、SLAの本筋はサービス品質の合意(可用性、応答時間、復旧時間など)です。 - 「SLAとOLAは同じ」
→ OLAは内部運用チーム同士の合意で、SLAは顧客と提供者の合意です。目的と当事者が異なります。混同しやすいので注意します。
補足コラム
SLAに含める代表的な項目例(実務で使える短いチェックリスト)
- サービスの範囲(何を提供するか)
- サービス目標(SLO:例 稼働率99.9%、応答時間30分以内)
- 測定方法と報告頻度(どうやって計測し、いつ報告するか)
- ペナルティや補償(目標未達時の扱い)
- 例外条件・メンテナンス時間(計画停止など)
職場での運用イメージ:総務や業務部門がクラウドや外部ベンダーと契約する際、SLAを参照して「この業務は可用性99.9%が必要」「夜間の復旧は4時間以内でなければ困る」といった合意を結びます。SLAは契約文書やサービス提供監視の基準になります。
FAQ
Q. SLAと契約書はどう違う?
A. 契約書は法的な契約全体を指します。SLAはその中でサービス品質に関する合意部分を明文化したものです。契約書にSLAを添付する形が多いです。
A. 契約書は法的な契約全体を指します。SLAはその中でサービス品質に関する合意部分を明文化したものです。契約書にSLAを添付する形が多いです。
Q. SLAに書くべき目標はどのくらい細かくするべき?
A. 測定可能で現実的な指標にします。あいまいな表現は避け、測定方法や計測期間も明記します(例:「稼働率99.9%(月次計測、除外時間は保守予定)」)。
A. 測定可能で現実的な指標にします。あいまいな表現は避け、測定方法や計測期間も明記します(例:「稼働率99.9%(月次計測、除外時間は保守予定)」)。
Q. ベンダーとSLA交渉するときの実務ポイントは?
A. 自社の業務にとって重要な指標(業務停止の影響が大きいもの)を優先し、違反時の補償や対応手順を明確にします。運用責任の境界も忘れずに定めます。
A. 自社の業務にとって重要な指標(業務停止の影響が大きいもの)を優先し、違反時の補償や対応手順を明確にします。運用責任の境界も忘れずに定めます。
関連キーワード: SLA、SLO、OLA、サービスカタログ、可用性、復旧時間、サービス品質、契約管理

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