情報セキュリティマネジメント 2017年 秋期 午前(科目A) 問34
問題文
不正の利益を得る目的で、他社の商標名と類似したドメイン名を登録するなどの行為を規制する法律はどれか。
選択肢
ア:独占禁止法
イ:特定商取引法
ウ:不正アクセス禁止法
エ:不正競争防止法(正解)
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不正競争防止法【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
他社の商標に似せたドメイン名を不正に登録して利益を得る行為は、事業上の信用や顧客を混乱させる不正な競争行為です。こうした行為は不正競争防止法(他人の事業上の信用や商品・役務の識別性を保護するための法律)で規制されます。問題の選択肢のうち、エが該当します。
ポイントは「商標に類似したドメイン名を利用して不正な利益を得る」ことが、不正競争防止法が想定する「不正競争」にあたる点です。
ポイントは「商標に類似したドメイン名を利用して不正な利益を得る」ことが、不正競争防止法が想定する「不正競争」にあたる点です。
(補足説明)
- ドメイン名:インターネット上の住所のようなもの。例:example.com
- 商標:商品やサービスを区別するための名前やマーク。企業名や商品名も含まれることがある
解法ステップ
- 問題の行為が「何を害するか」を考える(事業上の信用・顧客の混乱・商標の識別性)。
- 各法律の目的を手短に思い出す。
- 独占禁止法:企業間の公正な競争(カルテル・独占の規制)
- 特定商取引法:消費者取引のルール(訪問販売等の表示・契約)
- 不正アクセス禁止法:コンピュータへの不正アクセス行為
- 不正競争防止法:営業上の不正な行為から事業者を保護
- 「商標に似せたドメインの登録」は営業の不正競争に当たるため、不正競争防止法を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 独占禁止法
企業の市場支配やカルテルを取り締まる法律です。ドメイン名の類似登録のような個別のブランド保護は主対象ではありません。 - イ: 特定商取引法
訪問販売や通信販売での表示義務やクーリングオフなど消費者保護に関する法律です。ドメインの類似性そのものを規制する趣旨ではありません。 - ウ: 不正アクセス禁止法
コンピュータへの不正侵入やアクセス制御の回避を禁止する法律です。ドメイン名の登録行為自体は「アクセス行為」には当たりません(ただし、不正アクセスと組み合わさる場合は別問題)。 - エ: 不正競争防止法(正解)
営業上の不正行為、特に他人の商品や営業に関する表示の不正利用(商標類似のドメイン使用など)を規制します。被害者は差止めや損害賠償を求められます。
よくある誤解
- 「不正アクセス禁止法だ」と誤解するケース
理由:「不正」という語があるためサイバー犯罪全般をカバーすると考えがちですが、対象は不正アクセス(侵入)であり、ドメイン名の登録自体は含まれません。 - 「商標登録がないと守れない」と考えるミス
理由:著名性や周知性がある場合、商標登録がなくても不正競争防止法で保護されることがあります(例:広く知られた企業名など)。
補足コラム
- 国際的な対応手段
ドメイン名紛争にはICANN(インターネットのドメインを管理する国際組織:Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)が定めるUDRP(Uniform Domain-Name Dispute-Resolution Policy:ドメイン紛争解決手続)という仲裁的な仕組みもあります。裁判より短期間で解決できる場合があります。 - 職場での実務イメージ(簡単な対策)
- 主要な商標・社名・サービス名のドメインをあらかじめ取得する(例:主要TLDと主要国コード)。
- ドメイン監視サービスで類似登録をチェックする。
- 不審な類似ドメインを見つけたらログ(スクリーンショット含む)を保存し、法務や外部弁護士に相談。必要ならUDRP申立てや差止請求を行う。
これらは総務や法務が中心になって運用することが多いです。
FAQ
Q1: 商標登録していない小さな会社でも不正競争防止法は使えますか?
A1: はい。登録商標だけが保護対象ではありません。一般に広く知られている名称や表示(周知性)があれば保護される場合があります。ただし事実認定が必要なので、証拠を集めて相談することが重要です。
A1: はい。登録商標だけが保護対象ではありません。一般に広く知られている名称や表示(周知性)があれば保護される場合があります。ただし事実認定が必要なので、証拠を集めて相談することが重要です。
Q2: 似たドメインを見つけたらまず何をすればよいですか?
A2: 証拠を保存(URL、スクリーンショット、WHOIS情報など)し、社内で担当窓口(法務・総務)に報告してください。その後、レジストラ(ドメイン登録機関)への連絡、UDRP申立て、民事訴訟などの選択肢を検討します。
A2: 証拠を保存(URL、スクリーンショット、WHOIS情報など)し、社内で担当窓口(法務・総務)に報告してください。その後、レジストラ(ドメイン登録機関)への連絡、UDRP申立て、民事訴訟などの選択肢を検討します。
Q3: すぐに刑事罰を求められますか?
A3: 多くの場合は民事上の差止めや損害賠償が中心です。特定の場合(例:営業秘密の不正取得など)は刑事責任が問われることがあります。具体的には弁護士に相談してください。
A3: 多くの場合は民事上の差止めや損害賠償が中心です。特定の場合(例:営業秘密の不正取得など)は刑事責任が問われることがあります。具体的には弁護士に相談してください。
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