情報セキュリティマネジメント 2017年 春期 午前(科目A) 問30
問題文
Webサーバの検査におけるポートスキャナの利用目的はどれか。
選択肢
ア:Webサーバで稼働しているサービスを列挙して、不要なサービスが稼働していないことを確認する。(正解)
イ:Webサーバの利用者IDの管理状況を運用者に確認して、情報セキュリティポリシからの逸脱がないことを調べる。
ウ:Webサーバへのアクセス履歴を解析して、不正利用を検出する。
エ:正規の利用者IDでログインし、Webサーバのコンテンツを直接確認して、コンテンツの脆弱性を検出する。
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稼働サービスの列挙【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
ポートスキャナ(ネットワーク上の開放ポートやサービスを調べるツール)は、サーバに対してどの「ポート(通信の入り口)」が開いているかを探し、そこから稼働中のサービス(例:HTTP、SSH、FTP)を特定します。したがって、不要なサービスが動いていないかを確認する目的に合致するのは、アです。ポートスキャンは「何が動いているかを探す」作業であり、利用者IDの管理やアクセス履歴解析、正規ログインによるコンテンツ確認とは目的や手法が異なります。
解法ステップ
- 問題文で尋ねられているのは「ポートスキャナの利用目的」だと把握する。
- ポートスキャナの機能を思い出す:ネットワークのポートを順に調べて「開いているか」「何のサービスか」を検出する。
- 各選択肢を、「ネットワークでサービス列挙するか」「人やログの運用管理に関するか」「認証後の手作業か」で分類する。
- ネットワークでの列挙に該当するものがアであり、正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。ポートスキャナは開いているポートを見つけ、そこから稼働サービスを列挙する。不要サービスの発見やファイアウォール設定漏れの確認に使える。
- イ: 誤り。利用者IDの管理状況を確認する作業はアカウント管理の監査やヒアリング、ID管理ツールの確認であり、ポートスキャナの役割ではない。ポートスキャンは「人(利用者)」を調べる手段ではない。
- ウ: 誤り。アクセス履歴の解析はログ解析の範疇で、サーバのログファイルやSIEM(Security Information and Event Management:ログを集約・解析する仕組み)で行う。ポートスキャナは過去の履歴を解析しない。
- エ: 誤り。正規の利用者IDでログインしてコンテンツを確認するのは手動の脆弱性確認や検査であり、ポートスキャナは未認証の状態でネットワーク上のポートを探すツールなので、ログインして中身を見る動作は含まれない。
よくある誤解
- ポートスキャナ=脆弱性診断だと思う誤解。ポートスキャンは「何が動いているか」を調べる段階で、脆弱性の有無を確定するには専用の脆弱性スキャナや手動検査が必要です。
- スキャンは無害と思う誤解。ポートスキャンは対象に負荷をかけたり、IDS/IPS(侵入検知/防御)を誤検知させることがあるため、許可なく実施してはいけません。
補足コラム
- 実務での運用イメージ:社内のWebサーバ点検では、まず所有者や管理者からスキャン許可を取り、メンテナンス時間を調整します。ポートスキャンで見つかった不要なサービスは停止・削除し、必要ならパッチ適用やファイアウォールで遮断します。結果は報告書にまとめ、改善計画に反映します。
- よく使われるツール:nmap(ネットワーク探索ツール)が代表例です。基本的なコマンド例:
# 基本的なポートスキャンとサービス検出例
nmap -sV example.com
この結果で開いているポートと、応答バナー(サービス名やバージョン)が表示されます。バナー情報から脆弱性の可能性を推測できますが、確定は別途検査が必要です。
FAQ
Q. ポートスキャンは社外のサーバにも使えますか?
A. 原則としてダメです。第三者のネットワークやサーバに対するスキャンは許可なしに行うと違法や契約違反になることがあります。必ず事前に許可を得てください。
A. 原則としてダメです。第三者のネットワークやサーバに対するスキャンは許可なしに行うと違法や契約違反になることがあります。必ず事前に許可を得てください。
Q. ポートスキャナで脆弱性が全部分かりますか?
A. いいえ。サービスの有無やバナー情報は分かりますが、実際の脆弱性の有無や深刻度は、脆弱性スキャナや手動検証が必要です。
A. いいえ。サービスの有無やバナー情報は分かりますが、実際の脆弱性の有無や深刻度は、脆弱性スキャナや手動検証が必要です。
Q. スキャンで検出したらどう対応すればいいですか?
A. まず管理者と共有して、不要なサービスは停止・削除、必要なサービスは最新のパッチ適用や設定強化、ファイアウォールでアクセス制限を行います。記録と再スキャンで改善を確認します。
A. まず管理者と共有して、不要なサービスは停止・削除、必要なサービスは最新のパッチ適用や設定強化、ファイアウォールでアクセス制限を行います。記録と再スキャンで改善を確認します。
関連キーワード: ポートスキャン、ポート、サービス列挙、nmap、脆弱性診断、ネットワークセキュリティ、検査運用、許可取得

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