情報セキュリティマネジメント 2017年 春期 午前(科目A) 問32
問題文
インターネットショッピングで商品を購入するとき、売買契約が成立するのはどの時点か。
選択肢
ア:消費者からの購入申込みが事業者に到達した時点
イ:事業者が消費者宛てに承諾の通知を発信した時点
ウ:事業者からの承諾の通知が消費者に到達した時点(正解)
エ:商品が消費者の手元に到達した時点
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契約成立のタイミング【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
売買契約では「申し込み(オファー)」と「承諾(アクセプタンス)」がそろったときに成立します。日本の民法では、承諾の効力は相手方に到達した時点に生じるとする「到達主義(とうたつしゅぎ)」が原則です。したがって、事業者が承諾の通知を発しただけではなく、それが消費者に実際に到達した時点に契約が成立します。これが選択肢ウが正しい理由です。
(言葉の補足)承諾=相手の申し込みを受け入れる意思表示。到達主義=その意思表示が相手に届いて初めて効力が生じる考え方。
解法ステップ
- まず役割を整理する:消費者は「購入申込み」、事業者は「承諾」を行う側。
- 契約成立の一般原則を思い出す:申し込みと承諾が一致した時点で成立する。
- 承諾の効力発生ルールを適用する:日本では「到達主義」なので、承諾が相手に到達した時点で成立。
- 選択肢を当てはめると、承諾が消費者に到達した時点であるウが該当する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 消費者からの購入申込みが事業者に到達した時点
→ これは「申し込み」が事業者に届いた時点であり、まだ事業者の承諾がないため契約は成立しません。事業者が拒否することもあり得ます。 -
イ: 事業者が消費者宛てに承諾の通知を発信した時点
→ 発信した事実だけでは不十分です。通知が届かなければ相手は承諾を認識できず、到達主義により効力が生じません。 -
ウ: 事業者からの承諾の通知が消費者に到達した時点
→ 承諾が相手に到達した瞬間に承諾の効力が発生し、申し込みと承諾が一致して契約が成立します。これが正解です。 -
エ: 商品が消費者の手元に到達した時点
→ これは履行(商品の引渡し)が完了した時点であり、契約の成立時点とは別です。契約成立後に履行されるのが通常です。
よくある誤解
- 「送信した瞬間に契約が成立する」と考える誤解:メールや通知を送っただけでは、受信者に届いていなければ契約は成立しません(到達主義)。
- 「自動返信メールは必ず承諾になる」と思う誤解:自動返信は受信確認や受注受付の通知であり、事業者側が明確に承諾の意思を示す内容でない場合、法的に承諾とみなされないことがあります。表現内容と運用に注意が必要です。
補足コラム
- ECサイトでの実務イメージ:多くの通販サイトは、消費者が「注文確定」ボタンを押すと消費者側の申し込みが発生し、事業者側が「注文確認メール(注文承諾)」を消費者に送信し、それが消費者に届いた時点で契約成立と扱う運用にしています。実務上は「注文確認メールの受信」が証拠になるため、送信ログや配信記録、受信確認(受注画面の表示など)を残すことが重要です。
- 例外や特殊ケース:サイト利用規約で「承諾は発信時点で効力を生じる」と定めることがありますが、相手方が到達を認識できない事情があると無効になる場合があります。問題が起きたときは契約書類やログが重要な証拠になります。
FAQ
Q1: 注文画面で「注文完了」と表示されたら契約成立ですか?
A1: 表示が出るのは事業者側の受注処理が進んだことを示しますが、法的には承諾が消費者に到達した時点が基準です。多くのサイトでは画面表示+確認メールで契約成立と扱うため、表示が出た時点でほぼ成立したと考えてよい場合が多いです。ただし、確認メールが届かなければ注意が必要です。
A1: 表示が出るのは事業者側の受注処理が進んだことを示しますが、法的には承諾が消費者に到達した時点が基準です。多くのサイトでは画面表示+確認メールで契約成立と扱うため、表示が出た時点でほぼ成立したと考えてよい場合が多いです。ただし、確認メールが届かなければ注意が必要です。
Q2: 事業者が承諾メールを送ったが、消費者が迷惑メールに気づかず届いていない場合は?
A2: 到達していない(=相手が受け取っていない)と評価されれば承諾の効力は生じない可能性があります。実務では配信記録やユーザ連絡先の正確性を確認することが重要です。
A2: 到達していない(=相手が受け取っていない)と評価されれば承諾の効力は生じない可能性があります。実務では配信記録やユーザ連絡先の正確性を確認することが重要です。
Q3: 電話やチャットでの承諾はどうなる?
A3: 電話やチャットも「相手に承諾の意思表示が到達した」かどうかがポイントです。やりとりの記録(録音やログ)を残すと後で証拠になります。
A3: 電話やチャットも「相手に承諾の意思表示が到達した」かどうかがポイントです。やりとりの記録(録音やログ)を残すと後で証拠になります。
関連キーワード: 契約成立時点、到達主義、申し込みと承諾、ECサイト運用、注文確認メール

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