情報セキュリティマネジメント 2018年 秋期 午前(科目A) 問02
問題文
JIS Q 27000:2014(情報セキュリティマネジメントシステムー用語)における、トップマネジメントに関する記述として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:ISMS適用範囲から独立した立場であることが求められる。
イ:企業の場合、ISMS適用範囲にかかわらず代表取締役でなければならない。
ウ:情報システム部門の長でなければならない。
エ:組織を指揮し、管理する人々の集まりとして複数名で構成されていてもよい。(正解)
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トップマネジメント【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
JIS Q 27000:2014 は、トップマネジメントを「組織を指揮し、管理する人々」と定義しています。ここで注意したいのは「人々(複数)であってもよい」という点です。つまり、トップマネジメントは必ずしも一人の代表者ではなく、取締役会や経営陣のような複数名の集まりで構成され得ます。問題の選択肢のうち、この定義と合致するのが エ です。
(補足:ISMSはInformation Security Management Systemの略で、情報セキュリティマネジメントシステム=組織の情報資産を守る仕組みを指します。)
(補足:ISMSはInformation Security Management Systemの略で、情報セキュリティマネジメントシステム=組織の情報資産を守る仕組みを指します。)
解法ステップ
- 問題のキーワード「トップマネジメント」をJIS定義で確認する。
- JIS Q 27000では「組織を指揮し、管理する人々」とされる。
- 選択肢を定義に照らして当てはめる。
- 「複数名で構成されていてもよい」と明確に合致するものを選ぶ。
- 特定の役職や立場を要求する選択肢(例:代表取締役、情報システム部門長、独立した立場)を排除する。
- よって エ を正答と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「ISMS適用範囲から独立した立場であることが求められる。」
→ 誤り。トップマネジメントは独立性を要件としていません。組織全体を指揮・管理できる立場であればいいため、適用範囲に含まれる場合もあります。 - イ: 「企業の場合、ISMS適用範囲にかかわらず代表取締役でなければならない。」
→ 誤り。代表取締役がトップマネジメントであることもありますが、JISの定義は役職を限定しません。取締役会や複数の経営幹部がトップマネジメントになることもあります。 - ウ: 「情報システム部門の長でなければならない。」
→ 誤り。情報システム部門の長は重要な実務責任者ですが、トップマネジメントの定義は組織全体の指揮・管理者を指します。部門長に限定されません。 - エ: 「組織を指揮し、管理する人々の集まりとして複数名で構成されていてもよい。」
→ 正しい。JISの定義どおり、トップマネジメントは一人でも複数でもよく、組織を指揮・管理する立場であればよいことを表しています。
よくある誤解
- 「トップマネジメント=代表取締役」と思い込む
→ 代表取締役がトップマネジメントになる場合は多いですが、JIS定義は役職を限定しません。取締役会や経営チームも該当します。 - トップマネジメントが全ての作業を行うべきと考える
→ トップマネジメントは方針策定や資源配分、責任の明確化を行います。実務は委任できますが、最終的な責任は維持されます(責任の所在は変わらない)。 - ISMSの範囲に入っていないとトップマネジメントは無関係と思う
→ トップマネジメントは方針決定やサポートを行う役割が重要です。適用範囲の内外を問わず関与や責任が問われる場合があります。
補足コラム
職場での運用イメージ:中小企業では代表者1人がトップマネジメントとなることが多いです。大企業では取締役会や経営会議がトップマネジメントの役割を分担します。ISMS運用では、トップマネジメントが情報セキュリティ方針を承認し、必要な資源(人員・予算・ツール)を確保します。また、内部監査やマネジメントレビューで継続的に評価・改善を行う責任も負います。
実務のコツ:トップマネジメントが会議で方針やリスク許容度(どの程度のリスクを受け入れるか)を明確に表明すると、現場は運用判断をしやすくなります。監査では「経営の関与」を示す記録(会議議事録や決裁文書)が重要です。
実務のコツ:トップマネジメントが会議で方針やリスク許容度(どの程度のリスクを受け入れるか)を明確に表明すると、現場は運用判断をしやすくなります。監査では「経営の関与」を示す記録(会議議事録や決裁文書)が重要です。
FAQ
Q1: トップマネジメントは具体的に誰を指しますか?
A1: JISの定義では「組織を指揮し、管理する人々」です。会社であれば代表取締役、取締役会、経営陣などが該当します。組織の形態によって一人または複数がトップマネジメントになります。
A1: JISの定義では「組織を指揮し、管理する人々」です。会社であれば代表取締役、取締役会、経営陣などが該当します。組織の形態によって一人または複数がトップマネジメントになります。
Q2: トップマネジメントは実務を全部やらないといけませんか?
A2: いいえ。方針決定・資源配分・責任設定などの意思決定が主な役割です。具体的な運用は担当部門に委任できますが、最終的な責任はトップマネジメントが持ちます。
A2: いいえ。方針決定・資源配分・責任設定などの意思決定が主な役割です。具体的な運用は担当部門に委任できますが、最終的な責任はトップマネジメントが持ちます。
Q3: トップマネジメントがISMS適用範囲外だと、ISMS運用に関与しなくて良いですか?
A3: 関与は必要です。適用範囲内外の区別にかかわらず、トップマネジメントは方針や資源配分を通じてISMSの有効性を確保する責任があります。
A3: 関与は必要です。適用範囲内外の区別にかかわらず、トップマネジメントは方針や資源配分を通じてISMSの有効性を確保する責任があります。
関連キーワード: ISMS、JIS Q 27000、トップマネジメント、経営責任、情報セキュリティ方針、マネジメントレビュー

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