情報セキュリティマネジメント 2018年 春期 午前(科目A) 問12
問題文
WAFの説明はどれか。
選択肢
ア:Webサイトに対するアクセス内容を監視し、攻撃とみなされるパターンを検知したときに当該アクセスを遮断する。(正解)
イ:Wi-Fiアライアンスが認定した無線LANの暗号化方式の規格であり、AES暗号に対応している。
ウ:様々なシステムの動作ログを一元的に蓄積、管理し、セキュリティ上の脅威となる事象をいち早く検知、分析する。
エ:ファイアウォール機能を有し、マルウェア対策機能、侵入検知機能などの複数のセキュリティ機能を連携させ、統合的に管理する。
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Webアプリケーション防御【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
WAF(WAF(Web Application Firewall:ウェブアプリケーションファイアウォール))は、WebサイトやWebアプリケーションに対するHTTP/HTTPSのやり取りを監視し、不審なリクエストや既知の攻撃パターンを検知したときにそのアクセスを遮断する装置やサービスです。したがって、選択肢のうち、Webサイトへのアクセス内容を監視して攻撃とみなされるパターンを検知したときに遮断すると説明しているのが正しく、アが該当します。
(補足)WAFは「Webアプリの入力に悪意あるコードが混入されるのを防ぐ」ことを主目的とします。代表的な防御対象はSQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)などです。
解法ステップ
- 問題が扱う対象(Webサイト向けの対策か、ネットワーク暗号化か、ログ管理か、統合セキュリティ機器か)を見分ける。
- 「Webサイトのアクセス内容を監視して攻撃を遮断する」という説明があればWAFを想起する。
- 他の選択肢と照らし合わせる:無線LAN暗号ならWPA/WPA2、ログを一元管理するのはSIEM(エスアイイーエム)、複数機能を統合管理するのはUTM(ユーティーエム)や統合セキュリティアプライアンス。
- これらをあてはめて正答を決定する(この問題ではア)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。WAFの基本的な説明そのものです。HTTP/HTTPSのリクエスト内容(URI、パラメータ、ヘッダ、ボディなど)を解析し、攻撃と判定したらブロックします。
- イ: 誤り。これは無線LANの暗号化規格(例:WPA2やWPA3)に関する説明です。Wi-Fiアライアンスが関係するのは無線規格であり、WAFとは無関係です。
- ウ: 誤り。これはSIEM(Security Information and Event Management:セキュリティ情報・イベント管理)やログ管理システムの説明です。様々な機器からのログを集めて分析・検知する役割を持ち、WAFとは役割が異なります。
- エ: 誤り。これはUTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)やセキュリティ統合アプライアンスの説明です。ファイアウォール、ウイルス対策、侵入検知など複数機能をまとめる機器で、Webアプリ固有のリクエスト解析が主目的のWAFとは別です。
よくある誤解
- WAFは万能ではない:WAFは多くの攻撃を防げますが、脆弱な設計やアプリ側のロジック欠陥を完全に解決するわけではありません。根本対策は安全なコーディングです。
- WAFと一般的なファイアウォールを混同しやすい:ネットワークファイアウォールはパケットやポート、IPアドレスで通信の可否を判断しますが、WAFはHTTPレベルの「内容」を見る点が違います。
- 初期設定で即本番運用すると誤検知(正当な利用のブロック)が起きやすい:導入後は「監視モード(学習モード)」でルール調整する運用が重要です。
補足コラム
- WAFの配置方式:WAFはネットワーク上で「リバースプロキシ」(クライアント→WAF→サーバ)として置くことが多いです。クラウド型WAF(CDNやクラウドサービス経由で防御)も普及しています。
- 防げる代表的攻撃:SQLインジェクション(データベース不正操作)、クロスサイトスクリプティング(XSS:他人のページに悪意スクリプト挿入)、ファイルアップロード経由の不正など。
- 実務での運用イメージ:まず監視モードでログを収集し、誤検知しやすい操作を洗い出してルールを調整します。運用担当はWAFのログをSIEMに連携して、広い視点で検知・対応することが多いです。
- 代表的な製品例:ModSecurity(オープンソース)、AWS WAF、Cloudflare WAF など。
FAQ
Q. WAFとネットワークファイアウォールはどちらが必要ですか?
A. 両方が補完関係にあります。ネットワークファイアウォールは境界防御、WAFはWebアプリ固有の攻撃を守るため、両方を組み合わせるのが一般的です。
A. 両方が補完関係にあります。ネットワークファイアウォールは境界防御、WAFはWebアプリ固有の攻撃を守るため、両方を組み合わせるのが一般的です。
Q. WAFだけでセキュリティ対策は完了しますか?
A. いいえ。WAFは有効な防御手段ですが、安全な設計・開発(セキュアコーディング)、定期的な脆弱性診断、適切なログ監視やバックアップなどと合わせて実施する必要があります。
A. いいえ。WAFは有効な防御手段ですが、安全な設計・開発(セキュアコーディング)、定期的な脆弱性診断、適切なログ監視やバックアップなどと合わせて実施する必要があります。
Q. クラウドサービスでもWAFは使えますか?
A. はい。多くのクラウド事業者やCDNがWAF機能を提供しています。自社で機器を置かずにクラウド経由で導入するケースが増えています。
A. はい。多くのクラウド事業者やCDNがWAF機能を提供しています。自社で機器を置かずにクラウド経由で導入するケースが増えています。
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