情報セキュリティマネジメント 2018年 春期 午前(科目A) 問13
問題文
サーバへの侵入を防止するのに有効な対策はどれか。
選択肢
ア:サーバ上にあるファイルのフィンガプリントを保存する。
イ:サーバ上の不要なサービスを停止する。(正解)
ウ:サーバのバックアップを定期的に取得する。
エ:サーバを冗長化して耐故障性を高める。
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不要サービスの停止【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
サーバ(server:サービスを提供するコンピュータ)上の不要なサービス(service:ネットワークで特定の機能を提供するソフトウェアプロセス)を停止すること、つまり イ は「侵入を防ぐ」ために直接的に有効です。不要なサービスを停止すると、開いているポートや動作中のプログラムが減り、攻撃者が利用できる入口(攻撃面=アタックサーフェス)が小さくなります。攻撃の起点が減るため、脆弱性を悪用した侵入リスクが低下します。
(初出の用語)フィンガプリント(fingerprint:ファイルを識別するためのハッシュ値など)、バックアップ(backup:データの複製保存)、冗長化(redundancy:故障時の代替構成)については以降で説明します。
解法ステップ
- 「目的は何か」を確認:今回は「サーバへの侵入を防止」すること。
- 各選択肢が「予防」「検知」「復旧」「可用性向上」のどれに当たるかを分類する。
- 予防(侵入を未然に防ぐ)→最も適するものを選ぶ。
- 検知(侵入後に気づく)、復旧(被害後に回復)、可用性(故障耐性)は目的と違う。
- 結果:不要サービス停止は入口を減らす「予防」に該当するため正解。
短時間で解くコツ:問題文の「防止(prevent/preventing)」に注目して、予防策を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: サーバ上にあるファイルのフィンガプリントを保存する。
- フィンガプリント(File Integrity Monitoring:FIM)はファイルの変更を検知する仕組みです。侵入後に改ざんされたことを発見するのには有効ですが、侵入そのものを防ぐ役割は小さいため「防止」が目的の設問には不適切です。
-
イ: サーバ上の不要なサービスを停止する。
- 正しい選択肢です。不要なサービスを止めることで開いているポートや攻撃対象が減り、侵入リスクが下がります。例:使っていないFTPやtelnetサービスを停止・削除する等。
-
ウ: サーバのバックアップを定期的に取得する。
- バックアップはデータを復元するための対策です。ランサムウェアなどの被害からの復旧には不可欠ですが、侵入の「防止」策ではありません。
-
エ: サーバを冗長化して耐故障性を高める。
- 冗長化(冗長構成)は可用性・故障耐性を高めます。障害時の業務継続には役立ちますが、攻撃者による侵入防止とは目的が異なります。
よくある誤解
-
「バックアップをしておけば侵入されても大丈夫」
- バックアップは被害からの復旧を助けますが、侵入自体を阻止するものではありません。侵入の検知・封鎖・根絶も必要です。
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「冗長化すればセキュリティも強くなる」
- 冗長化は可用性を高める設計で、セキュリティ対策(侵入防止)とは別です。同時に考える必要はありますが役割は違います。
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「停止するだけで安全になるからテスト不要」
- サービス停止は業務影響を与える可能性があります。事前に依存関係の確認や稼働テスト、変更管理が必要です。
補足コラム
職場での運用イメージ(簡潔チェックリスト)
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- 現状把握:稼働サービスと開放ポートの一覧を作る(資産管理)。
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- 判定:業務で不要なサービスをリストアップする。責任者に確認する。
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- テスト:停止前に影響範囲を検証。メンテナンス時間を確保。
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- 実行と記録:停止→監視。必要ならアンインストールも検討。変更はログに残す。
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- 補完策:ファイアウォールで不要ポートを閉じ、脆弱性管理(パッチ適用)を継続する。
運用で使うツール例(用語説明付き)
- ポートスキャンツール(network scanner:どのポートが開いているか調べる)で現状確認。
- 構成管理ツール(例:Ansible、Chef:複数サーバの設定を自動化)で停止作業を安全に展開。
- 脆弱性スキャン(vulnerability scan:既知の欠陥を見つける)で追加対策を検討。
停止と「アンインストール」の違い
- 停止は一時的にそのサービスを止める操作。検証や緊急対応に有用。
- アンインストールはソフトを完全に削除すること。不要ならアンインストールの方が安全だが、復元が面倒になる点に注意。
FAQ
Q1: どうやって「不要」なサービスを判断すればよいですか?
A1: 業務フローと照らし合わせ、どのサービスが業務上使われているかを確認します。担当者にヒアリングし、ログや接続履歴で実際の利用有無を確認するのが現実的です。
A1: 業務フローと照らし合わせ、どのサービスが業務上使われているかを確認します。担当者にヒアリングし、ログや接続履歴で実際の利用有無を確認するのが現実的です。
Q2: 停止だけでなくアンインストールしたほうがいいですか?
A2: 可能であればアンインストールが望ましいです。停止だと誤って再起動されるリスクがあります。ただし、事前に影響評価とバックアップ(設定ファイル等の保存)は行ってください。
A2: 可能であればアンインストールが望ましいです。停止だと誤って再起動されるリスクがあります。ただし、事前に影響評価とバックアップ(設定ファイル等の保存)は行ってください。
Q3: サービス停止の前にやるべき検証は?
A3: 依存関係の確認、ステージ環境での停止テスト、影響範囲の通知、ロールバック手順の準備を行います。
A3: 依存関係の確認、ステージ環境での停止テスト、影響範囲の通知、ロールバック手順の準備を行います。
Q4: 停止だけで侵入は完全に防げますか?
A4: 完全ではありません。停止は有効な予防策の一つですが、パッチ適用、アクセス制御、監視など他の対策と組み合わせる必要があります。
A4: 完全ではありません。停止は有効な予防策の一つですが、パッチ適用、アクセス制御、監視など他の対策と組み合わせる必要があります。
関連キーワード: サーバセキュリティ、攻撃面削減、不要サービス、ポート管理、ファイル整合性監視、バックアップ、冗長化、脆弱性管理

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