情報セキュリティマネジメント 2018年 春期 午前(科目A) 問33
問題文
個人情報保護委員会“個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)平成29年3月一部改正”に、要配慮個人情報として例示されているものはどれか。
選択肢
ア:医療従事者が診療の過程で知り得た診療記録などの情報(正解)
イ:国籍や外国人であるという法的地位の情報
ウ:宗教に関する書籍の購買や貸出しに係る情報
エ:他人を被疑者とする犯罪捜査のために取調べを受けた事実
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要配慮個人情報【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
今回の正解は ア の「医療従事者が診療の過程で知り得た診療記録などの情報」です。
要配慮個人情報とは、本人が知られたくないことが明らかになったり、差別や偏見につながるおそれがある特に敏感な個人情報を指します。英語では "sensitive personal information"(センシティブ・パーソナル・インフォメーション)と呼びます。個人情報(個人を識別できる情報)に比べ、要配慮個人情報は被害の程度が大きいため、より厳重な取り扱いが求められます。
要配慮個人情報とは、本人が知られたくないことが明らかになったり、差別や偏見につながるおそれがある特に敏感な個人情報を指します。英語では "sensitive personal information"(センシティブ・パーソナル・インフォメーション)と呼びます。個人情報(個人を識別できる情報)に比べ、要配慮個人情報は被害の程度が大きいため、より厳重な取り扱いが求められます。
個人の健康・医療に関する情報は、ガイドラインに明確に例示されている典型的な要配慮個人情報です。診療記録は病歴や治療内容など直接的に健康状態を示すため、取り扱いに高い注意が必要です。したがって ア が正解です。
解法ステップ
- 「要配慮個人情報(敏感情報)」の意味を確認する。何が守られるべきか(差別・社会的不利益の防止)を押さえる。
- ガイドラインや法律で例示される典型例を思い出す(医療・健康、犯罪歴、思想・信条・宗教、遺伝情報など)。
- 各選択肢が「そのまま該当するか」を判断する。直接的に健康情報であるか、単なる取引履歴や手続き上の事実かを区別する。
- 直接的に健康情報を示す ア を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:正解。診療記録は医療上の情報で、個人の健康に関する直接的で敏感な情報です。ガイドラインで例示されています。
- イ:国籍や「外国人であるという法的地位」は個人情報にはあたりますが、ガイドラインの代表的な「要配慮個人情報」のリストに挙がる主項目ではありません(ただし、人種や出自に関連し差別につながる場合は慎重な取り扱いが必要です)。
- ウ:宗教に関する書籍の購買や貸出し履歴は、間接的に宗教信条を推測され得ますが、選択肢の表現は「購買履歴=直接の宗教情報」とは言い切れません。ガイドラインが例示する「信教・宗教そのもの」と、取引記録としての行動履歴は扱いが異なり、条文上の明確な例示とは見なされにくい点で不正解です。ただし、実務上は宗教に関わる利用履歴を慎重に扱うべきです。
- エ:他人を被疑者とする犯罪捜査のために取調べを受けた事実は、「取調べを受けた」という手続き上の事実であり、必ずしも「犯罪歴(有罪の記録)」とは一致しません。ガイドラインが例示するのは主に「犯罪歴」などであり、取調べの事実だけで要配慮とする根拠は弱いため不正解です。
よくある誤解
- 「要配慮個人情報=何でもセンシティブ」は誤り:すべての個人情報が要配慮ではなく、特に差別や深刻な不利益につながる恐れのある情報が該当します。
- 「行動履歴は自動的に要配慮」と考える誤り:購買履歴や閲覧履歴などは個人情報ですが、要配慮に該当するかは内容と文脈で判断します。宗教や健康に直結する明示的なものは要配慮となりやすいです。
- 「取調べの事実=犯罪歴」と混同する誤り:捜査や取調べを受けたという事実は、被疑者であっても無罪や誤認の可能性があるため、必ずしも犯罪歴とは同義ではありません。
補足コラム
職場での運用イメージ:
- 人事や総務で健康情報(通院歴・診断書)を扱う場合は、アクセスを限定し、ファイルにパスワードや施錠をする、電子ファイルなら暗号化・閲覧ログを取るなどの対策が必要です。
- 取扱いは「目的限定(なぜ必要か)」「最小限の収集」「本人の同意」など法律の原則に従います。外部委託(検査会社や医療機関との連携)がある場合は、委託先との契約で安全管理措置を明記します。
- 実務的には「要配慮個人情報として特別な管理が必要」と明示した社内ルールを作り、取り扱う担当者に教育を行うことが効果的です。
FAQ
Q1: 国籍は絶対に要配慮ではありませんか?
A1: 国籍そのものは個人情報ですが、法律の代表的な例示(要配慮)には必ずしも入っていません。ただし、国籍や出自に基づく差別が懸念される場合は慎重に扱い、不要な収集や公開は避けるべきです。
A1: 国籍そのものは個人情報ですが、法律の代表的な例示(要配慮)には必ずしも入っていません。ただし、国籍や出自に基づく差別が懸念される場合は慎重に扱い、不要な収集や公開は避けるべきです。
Q2: 趣味や書籍の購買履歴は要配慮ですか?
A2: 通常は一般的な個人情報扱いですが、そこから宗教や性的嗜好など敏感な属性が明らかになる場合は、要配慮に準じた慎重な取り扱いが必要になります。
A2: 通常は一般的な個人情報扱いですが、そこから宗教や性的嗜好など敏感な属性が明らかになる場合は、要配慮に準じた慎重な取り扱いが必要になります。
Q3: 取調べを受けた事実を報告する必要がある場面は?
A3: 企業の就業規則や契約上で報告義務が定められている場合は別ですが、原則として取調べ事実は個人のプライバシーです。扱う際は目的を明確にし、最小限に留め、必要があれば法的助言を得てください。
A3: 企業の就業規則や契約上で報告義務が定められている場合は別ですが、原則として取調べ事実は個人のプライバシーです。扱う際は目的を明確にし、最小限に留め、必要があれば法的助言を得てください。
関連キーワード: 要配慮個人情報, 個人情報保護法, 健康情報, 医療情報, プライバシー, 購買履歴, 犯罪歴, データ保護

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