情報セキュリティマネジメント 2018年 春期 午前(科目A) 問35
問題文
不正競争防止法で禁止されている行為はどれか。
選択肢
ア:競争相手に対抗するために、特定商品の小売価格を安価に設定する。
イ:自社製品を扱っている小売業者に、指定した小売価格で販売するよう指示する。
ウ:他社のヒット商品と商品名や形状は異なるが同等の機能をもつ商品を販売する。
エ:広く知られた他人の商品の表示に、自社の商品の表示を類似させ、他人の商品と誤認させて商品を販売する。(正解)
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不正競争行為の類型【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
不正競争防止法(Unfair Competition Prevention Act:事業者間の公正な競争を守る法律)は、他人の商品や営業表示と混同させるような行為を禁止します。選択肢のうち、エ「広く知られた他人の商品の表示に、自社の商品の表示を類似させ、他人の商品と誤認させて商品を販売する」は、まさに「表示による混同」や「著名表示の冒用」に当たり、不正競争防止法で禁止されます。したがってこの選択肢が正解です。
解法ステップ
- まず、問題が扱う法律(不正競争防止法)が「何を守るか」を確認する。→ 他人の事業上の信用や顧客の混乱を防ぐこと。
- 各選択肢が「他人の信用や表示を混同させる行為」かどうかを当てはめる。
- 当てはまるものがあればそれを選ぶ。該当するのが エ であることを確認する。
- 似ているが別の法律で規制される行為(例:価格指示は独占禁止法)と混同しない。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 競争相手に対抗して特定商品の小売価格を安く設定する。
→ 価格競争自体は通常の競争行為であり、不正競争防止法の禁止対象ではありません。極端なダンピング(不当廉売)は独占禁止法(Antimonopoly Act:公正な競争を確保する法律)や民事問題になることがあるが、本問の対象ではありません。 -
イ: 自社製品を扱う小売業者に指定小売価格で販売するよう指示する。
→ 小売価格の指定(再販売価格維持)は独占禁止法上の問題になり得ます。つまり規制されうるのは別の競争法分野であって、不正競争防止法の典型的な禁止行為とは異なります。 -
ウ: 他社のヒット商品と商品名や形状は異なるが同等の機能を持つ商品を販売する。
→ 同等の機能を持つ(機能的類似)は基本的に競争の範囲内です。形や名称をそっくりに真似して混同を招けば不正競争に当たりますが、単に機能が似ているだけでは違法になりません(ただし、特許・意匠権・著作権など別の権利侵害に注意)。 -
エ: 広く知られた他人の商品の表示に、自社の表示を類似させ誤認させる。
→ 他社の信用を利用して消費者を誤認させる行為は、不正競争防止法が直接禁止する典型です。よって正解は エ です。
よくある誤解
- 「似ている=常に違法」ではない:機能やアイデアが似ているだけでは違法になりません。違法となるのは「見た目や表示で消費者を混同させる」など特定の行為です。
- 「価格の指示も不正競争法の範囲だ」と思い込みがち:価格操作は主に独占禁止法の領域です。問題文で対象の法律を確認しましょう。
- 「ロゴやパッケージだけでなく形まで似ていれば必ずアウト」ではない:形状も場合によっては意匠権(Design Right)や不正競争に関わりますが、判断は「混同のおそれ(消費者が見分けられないか)」で決まります。
補足コラム
不正競争防止法が保護するのは「営業上の信用」です。具体的には、商標や商品の包装(トレードドレス)、著名な表示の無断使用、営業秘密の不正取得や使用などが含まれます。運用面では、競合が自社の包装や表示を真似した場合、まずは停止・再発防止を求める通知(警告文)を送り、改善がなければ差止請求や損害賠償請求など法的手段を検討します。社内では製品のパッケージや広告が他社の有名表示に似ていないかを、マーケティング段階で確認しておくと安全です。
FAQ
Q: 同じような機能の商品を売るのは違法ですか?
A: 基本的には合法です。違法になるのは、表示や外観で消費者を混同させるなど、他社の信用を不当に利用する場合です。
A: 基本的には合法です。違法になるのは、表示や外観で消費者を混同させるなど、他社の信用を不当に利用する場合です。
Q: 小売業者に販売価格を強制したらすぐ違法ですか?
A: 指示の内容によりますが、再販売価格の維持は独占禁止法の問題になる可能性があります。法律相談が必要です。
A: 指示の内容によりますが、再販売価格の維持は独占禁止法の問題になる可能性があります。法律相談が必要です。
Q: 競合が自社のパッケージを真似していると感じたらどうすればいいですか?
A: まず証拠(写真や時系列)を保存し、相手に中止を求める文書を出す。改善がなければ弁護士に相談して差止や損害賠償を検討します。
A: まず証拠(写真や時系列)を保存し、相手に中止を求める文書を出す。改善がなければ弁護士に相談して差止や損害賠償を検討します。
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