情報セキュリティマネジメント 2019年 秋期 午前(科目A) 問02
問題文
参加組織及びそのグループ企業において検知されたサイバー攻撃などの情報を、IPAが情報ハブになって集約し、参加組織間で共有する取組はどれか。
選択肢
ア:CRYPTREC
イ:CSIRT
ウ:J-CSIP(正解)
エ:JISEC
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J-CSIP情報共有基盤【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
選択肢の中で、IPA(Information-technology Promotion Agency:情報処理推進機構)が情報ハブになって参加組織間でサイバー攻撃などの情報を集約・共有する仕組みを指すのは ウ の J-CSIP です。
J-CSIP(Japan Cyber Security Information-sharing Partnership:サイバー攻撃や脆弱性情報を参加組織間で共有する枠組み)は、IPA が中心になって情報を集約し、参加企業や組織に対して横断的に通知・共有する仕組みとして設計されています。したがって、設問の説明と一致するのは ウ です。
J-CSIP(Japan Cyber Security Information-sharing Partnership:サイバー攻撃や脆弱性情報を参加組織間で共有する枠組み)は、IPA が中心になって情報を集約し、参加企業や組織に対して横断的に通知・共有する仕組みとして設計されています。したがって、設問の説明と一致するのは ウ です。
(用語補足)
- IPA(Information-technology Promotion Agency:情報処理推進機構)――政府系の情報セキュリティ推進機関。
- J-CSIP(Japan Cyber Security Information-sharing Partnership:サイバー攻撃情報の集約・共有枠組み)――IPA 主導で複数組織が参加する情報共有の仕組み。
- CSIRT(Computer Security Incident Response Team:コンピュータセキュリティインシデント対応チーム)――組織内部でインシデント対応を行うチームや組織単位の名前。
- CRYPTREC(Cryptography Research and Evaluation Committees:暗号技術の評価・推奨活動)――暗号アルゴリズムの評価やガイドライン策定を行う取り組み。
- JISEC(Japan Information Security Consortium:民間主体の情報セキュリティに関する交流・啓発団体)――対外的な啓発や連携を行う団体(組織形態により活動内容は異なる)。
解法ステップ
- 設問のキーワードを確認:「IPA が情報ハブ」「参加組織間で共有」「サイバー攻撃などの情報を集約」。
- 各選択肢が何を指すかを整理する。
- CRYPTREC:暗号方式の評価・推奨に関する活動(共有プラットフォームではない)。
- CSIRT:通常は「個々の組織内の対応チーム」を指す。組織間の中央ハブを意味しない。
- J-CSIP:IPA が仲介して情報を集約・配信する「組織間共有」の枠組み。
- JISEC:啓発・交流の団体で、設問の「IPA がハブとなる参加組織間の情報集約」という点とは異なる。
- 上記から、設問の条件に合致するものを選ぶ(J-CSIP)。
この順で考えれば短時間で正答に到達できます。
選択肢別の誤答解説
-
ア:CRYPTREC
暗号(データを安全にする技術)の研究・評価に関する組織・活動です。暗号方式の推奨や評価が主目的であり、サイバー攻撃情報をIPAがハブとなって参加組織間で共有する仕組みではありません。 -
イ:CSIRT
CSIRT(Computer Security Incident Response Team:コンピュータセキュリティインシデント対応チーム)は、各組織ごとに設けられることが多い「インシデント対応チーム」です。組織内部の対応や、必要に応じて他組織と連携しますが、設問のようにIPAが中心となって複数参加組織の情報を一括して集約・配信する枠組みそのものを指すものではありません。 -
ウ:J-CSIP
正解。IPA が情報ハブとなって参加組織の間で攻撃や脆弱性情報を集約・共有する枠組みを指します。したがって設問の内容に合致します。 -
エ:JISEC
JISEC は企業や団体の連携や啓発などを行う民間の枠組み(Consortium)的な活動を指す場合がありますが、設問の「IPA がハブとなる、参加組織間でサイバー攻撃情報を集約・共有する仕組み」とは目的・形態が異なります。
よくある誤解
-
「CSIRT と J-CSIP は同じ」は誤り
— CSIRT は通常、個別組織のインシデント対応チームを指します。一方で J-CSIP は複数組織間で情報を共有するための枠組み(プラットフォーム)です。CSIRT は参加者の側(受け手・発信者)になり得ます。 -
「暗号関連の団体=情報共有基盤」と混同しやすい
— CRYPTREC は暗号技術の評価が目的で、インシデント情報の蓄積・配信を主眼にしていません。目的を意識して選択肢を切り分けましょう。
補足コラム
職場でのイメージ:自社に CSIRT があるとします(自組織のインシデント対応チーム)。インシデントを検知すると、まず社内で対応しつつ、重大な攻撃や広く注意喚起すべき脅威があれば、J-CSIP のような仕組みを通じて情報を報告したり、他社からの情報を受け取ったりします。IPA がハブとなることで、同業他社や関連組織と迅速に情報を交換でき、被害拡大の抑止や対処の迅速化につながります。
運用時の注意点:
- 共有する情報に個人情報や機密情報が含まれないよう事前に整備(匿名化・要約)すること。
- 共有は早期注意喚起が目的であり、誤情報混入を防ぐために一次情報の信頼性確認プロセスが重要です。
FAQ
Q. J-CSIP に参加するにはどうする?
A. 参加方法はIPAの公表情報に従います。通常は申請や参加規約への同意、連絡窓口の登録などが必要です。所属する業界団体経由で案内が来ることもあります。
A. 参加方法はIPAの公表情報に従います。通常は申請や参加規約への同意、連絡窓口の登録などが必要です。所属する業界団体経由で案内が来ることもあります。
Q. J-CSIP と CSIRT は両方必要?
A. はい。CSIRT は自組織内の対応力を高めるために必要です。J-CSIP のような情報共有基盤は、組織間で脅威情報を素早く共有するために有効で、両者は補完関係にあります。
A. はい。CSIRT は自組織内の対応力を高めるために必要です。J-CSIP のような情報共有基盤は、組織間で脅威情報を素早く共有するために有効で、両者は補完関係にあります。
Q. 共有される情報はどこまで細かい?
A. 具体的な共有内容は枠組みのルールによります。一般に、攻撃の手口、侵入経路、検知ルール(IOC:Indicator of Compromise)などが共有されますが、個人情報や機密は除外・匿名化されます。
A. 具体的な共有内容は枠組みのルールによります。一般に、攻撃の手口、侵入経路、検知ルール(IOC:Indicator of Compromise)などが共有されますが、個人情報や機密は除外・匿名化されます。
関連キーワード: IPA、J-CSIP、CSIRT、情報共有、インシデント対応、サイバー攻撃、CRYPTREC、JISEC

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