情報セキュリティマネジメント 2025年 科目A 問10
問題文
システムの信頼性指標であるRASISの、安全性を除く四つに関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:Rの信頼性は、システムのMTBFによって表す。(正解)
イ:Aの可用性は、システムが稼働している時間の平均値によって表す。
ウ:Sの保守性は、システムの稼働率によって表す。
エ:Iの完全性は、システムの故障率によって表す。
🔒 解説は解答すると表示されます
RASISの各指標【情報セキュリティマネジメント解説】
正解の理由
RASIS の R は Reliability(信頼性:故障が起きにくい性質)を指します。信頼性は「故障と故障の間の平均時間」で表す指標、すなわち MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)で評価します。したがって、選択肢のうち ア が正しいです。
MTBF は装置やシステムが連続して正常動作する平均時間を示します。信頼性が高いほど MTBF は長くなります。
(参考)用語補足
- MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)… 故障と故障の間の平均時間。
- MTTR(Mean Time To Repair:平均修復時間)… 故障発生から復旧までにかかる平均時間。
- 可用性(Availability)… システムが利用可能である割合。後述の式で表される。
解法ステップ
- RASIS の各文字が何を表すか簡単に確認する(R: Reliability、A: Availability、S: Serviceability/保守性 など)。
- それぞれの概念が「何を守る/何を示すか」を一言で整理する(例:信頼性=故障が少ない、保守性=直すのが速い)。
- 代表的な測定指標を思い出す(MTBF、MTTR、可用率など)。
- 各選択肢がその測定指標と一致するか照合する。
- MTBF → 信頼性(R)に対応 → 正しい
- 「時間の平均値」「稼働率」「故障率」などは別の概念や誤用の可能性があるため不適切
選択肢別の誤答解説
- ア:正しい。信頼性(R)は MTBF(平均故障間隔)で表されることが一般的です。
- イ:誤り。可用性(A)は単に「稼働している時間の平均」ではなく、ある期間における稼働時間の割合(稼働率)や という式で表現されます。平均稼働時間だけを見ると、稼働率や復旧の速さを反映できません。
- ウ:誤り。保守性(保守しやすさ、Serviceability/メンテナンス性)は主に MTTR(平均修復時間)で評価します。稼働率(可用性)とは別の観点です。
- エ:誤り。完全性(Integrity:データや処理の正確さ・改ざんされていないこと)は「故障率」で表す指標ではありません。完全性の評価はチェックサム、データ整合性検証、不正検出などの手法で行います。
よくある誤解
- MTBF と MTTR を混同する:MTBF は「壊れにくさ」、MTTR は「壊れたときの直しやすさ」です。両方が可用性に影響します。
- 可用性を「平均稼働時間」だけで評価する:可用性は割合(%)で示し、短時間で頻繁に復旧できるかも重要です。
- 完全性=故障が少ないことと考える:完全性はデータの正確さや改ざんされていない状態を指し、単純な故障率だけで把握できません。
補足コラム
職場での運用イメージ:
- MTBF を上げるには、ハードウェアの選定(信頼性の高い機器)や負荷分散による負荷軽減が有効です。
- MTTR を下げるには、明確な故障対応手順、交換部品の常備、リモート診断体制の整備が役立ちます。
- SLA(サービスレベル合意)では可用性を % で示すことが多く、例として「99.9%(三つの9)」は年間許容停止時間がおよそ 8.76 時間になります(計算式は下記)。
可用性の簡易式:
年間ダウンタイム(時間)=
FAQ
Q1: MTBF を現場でどうやって測るのですか?
A1: 運用ログや障害記録から「故障間の平均時間」を算出します。サーバや装置の稼働・停止履歴を時系列で集め、故障間隔の平均を取ります。
A1: 運用ログや障害記録から「故障間の平均時間」を算出します。サーバや装置の稼働・停止履歴を時系列で集め、故障間隔の平均を取ります。
Q2: 可用性を高めたいとき、まず何をすればよいですか?
A2: 冗長構成(複数台での冗長化)、自動フェイルオーバー、監視強化とアラート体制の整備などが即効性があります。加えて MTTR を短くする運用ルールの整備も重要です。
A2: 冗長構成(複数台での冗長化)、自動フェイルオーバー、監視強化とアラート体制の整備などが即効性があります。加えて MTTR を短くする運用ルールの整備も重要です。
Q3: 完全性を評価する具体的な手法は?
A3: データのハッシュやチェックサム、トランザクションの一貫性チェック、アクセス制御やログ監査による不正検出などがあります。
A3: データのハッシュやチェックサム、トランザクションの一貫性チェック、アクセス制御やログ監査による不正検出などがあります。
関連キーワード: MTBF、MTTR、可用性、信頼性、保守性、完全性、RASIS、SLA

\ せっかくなら /
情報セキュリティマネジメントを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

