ITストラテジスト 2022年 午後1 問03
スーパーマーケットにおける IT を活用した事業拡大に関する次の記述を読んで、設問1〜3に答えよ.
B社は全国展開のスーパーマーケットである。地域密着型の直営店舗を展開することで業績を伸ばしてきた。企業戦略としては拡大路線をとっており、店舗数も急増している。近年ECサイトでの販売も開始している。
〔B社の現状〕
(1) 店舗運営と課題
B社はこれまで店舗の出店の際に、本社が店長に対して店舗運営、ヒト、モノ、カネの管理などの教育を実施し、その教育を受けた店長が、地域の実情を考慮した店舗運営を行ってきた。個々の店舗では店長の裁量は大きく、店舗ごとに生産者の直売コーナー(以下、産直コーナーという)を設け、地域の特産を前面に押し出した販売を行っている。産直コーナーでは、店頭品の陳列方法や顧客とのコミュニケーションの取り方など、出品する生産者を全面的に支援している。農産物や水産物について、生産者が自ら商品への思いや生産方法を説明することで顧客の共感を得ている。
しかし、最近では、地域の実情を産直コーナーの販売に考慮しきれない店長が見受けられ、店舗ごとで産直コーナーの売上げのばらつきが大きくなっている。そこで売上げが低い店舗の店長が他店舗の成功事例を短時間で学べるなど効果のある施策が必要となっている。
B社は店舗で会員カードを発行している。発行した会員カードの会員情報や店舗POSシステムから吸い上げた購買履歴は店舗購買管理システムで管理している。店舗購買管理システムのデータをそれぞれの店舗の店長が確認し、店舗での販売促進に活用している。
(2) ECサイトと課題
ECサイトは会員制であり本社が全面的に運営している。ECサイトの顧客は全国を対象にしており、店舗で発行した会員カードとは別の会員管理を行っている。店舗と同様にECサイトにも産直コーナーが存在し(以下、EC産直コーナーという)、商品に注文が入り次第、本社から生産者へ伝票が送られ、生産者から直接顧客に商品を届けている。EC産直コーナーを含む ECサイトの売上げは、本社に計上される。商品は、本社の担当者が全国の店舗の商品情報を基に、地域の特産品から選定して EC産直コーナーで販売している。各店舗から得た情報を ECサイトで紹介しているものの、店舗のように生産者からの情報を発信するなど、顧客に商品を訴求することができていない。
生産者は店舗での販売を優先しているので、EC産直コーナーへ出品をする際に商品の数量を少なめに設定している。注文が入ったときの生産者への連絡は、ファックスによって伝票が送られる仕組みなので、半日から 1 日程度のタイムラグが発生しており、生産者は欠品になっていないのかなどの情報をリアルタイムでは把握できていなかった。また、生産者から本社への出品に関する情報伝達も同様にタイムラグが発生していた。そのため、生産者からの出品情報がタイムリーに ECサイトに反映されず、ECサイト上の欠品状態が長く続き、B社としても生産者としても機会損失が大きくなっていた。
生産者が出品している店舗の店長は ECサイトの売上げが伸びることによって、店舗の売上げが下がるのではないかという懸念もあり、ECサイトへの支援には消極的である。
本社は、顧客の ECサイトでの購買履歴を管理する EC購買管理システムを運営しており、顧客に商品をお勧め表示するなどのダイレクトマーケティングに活用している。しかし、ECサイトと店舗は別の会員管理なので、前日に店舗で購入したものを ECサイトでお勧め表示してしまうことがあった。
〔B社の IT 戦略〕
B社は店舗運営や ECサイトの課題を解決し、事業の継続的拡大を達成するために IT 戦略を立案し、次の施策を設定した。
① 店舗運営ノウハウの活用による EC産直コーナーの強化
② 会員データの一元管理によるダイレクトマーケティングの強化
③ 動画配信によるラーニングシステムの構築
まずは、店舗の産直コーナーの売上げが高く IT リテラシの高い店長と生産者がいる店舗を全国から選定し、パイロット店舗として、これらの施策を実施し、その効果測定や要因分析を行った上で全国展開を行う。
〔店舗運営ノウハウの活用によるEC産直コーナーの強化〕
B社はEC産直コーナーを強化するために、本社で全て運営するのではなく、商品や生産者のアピール方法やEC産直コーナーの商品情報の表示については、店長が積極的に施策に加われるように、ある仕組みを取り入れた。
また、生産者の情報や商品ごとの特徴、販売履歴などを保存するシステム(以下、生産者管理システムという)を構築する。生産者管理システムでは生産者と店長の意見や要望を反映できる生産者のページを用意し、EC産直コーナーで表示する。さらに、生産者管理システムを生産者に貸与するモバイル端末と連携させて、モバイル端末で出品から伝票印送まで全ての処理が完結できるようにする。生産者はモバイル端末を用いて出品した商品の販売状況をリアルタイムで確認でき、在庫が少なくなってきた場合は商品の数量を適切に設定することができる。また、EC産直コーナーの生産者のページに顧客とメッセージのやり取りができる機能を設け、メッセージを通じて商品への思いや生産方法を、生産者自ら説明できるようにする。
〔会員データの一元管理によるダイレクトマーケティングの強化〕
会員データを一元管理の上、店舗購買管理システムとEC購買管理システムを統合し新たに統合購買管理システムとし、店舗運営、ECサイトともに統合購買管理システムのデータを基にダイレクトマーケティングを実施できるようにする。店舗での購買履歴とECサイトでの購買履歴の融合ができるようになり、購買履歴から顧客が欲しい情報や、買いたい商品をタイムリーにお勧め商品としてECサイトにログインしたときに表示できるようにする。また、購買履歴を基に、EC産直コーナーの商品の中で顧客が好みそうな商品をマッチングさせる機能を設けるなど、顧客へ効果的なマーケティングを行えるようにする。
〔動画配信によるラーニングシステムの構築〕
動画を投稿して視聴できるシステム(以下、動画ラーニングシステムという)を新たに構築する。パイロット店舗の店長に依頼し、産直コーナーの運営のポイントや解説を動画にして動画ラーニングシステムに投稿してもらう。投稿された動画は産直コーナーの売上が低い店舗の店長が視聴して、活用することを狙いとする。動画を先行実装させるために、積極的に投稿したくなるような仕組みを用意する。マニュアルではなく動画にして、店舗運営をイメージできるようにすることでベストプラクティスを取り入れやすくする。動画を視聴した店長が役に立ったかどうかを“いいね”ボタンで評価することができる。
店長の基本属性情報や評価情報を管理する人事システムに対して動画ラーニングシステムで取得する評価データを連携し、人事システムで新規に管理する。
動画は最長でも 3 分までとする。また、動画にはタグを付けてタグで検索できたり、いいね数で検索できたりすると検索機能を充実させる。動画の再生回数、いいね数をカウントする機能を有し、再生回数やいいね数によって動画を投稿した店長の評価にもつなげられるようにする。
設問1:〔店舗運営ノウハウの活用による EC 産直コーナーの強化〕について、(1)~(3)に答えよ。
(1)EC 産直コーナーにおいて顧客に商品を訴求するために店舗運営におけるどのようなノウハウを活用しようとしたか、30字以内で述べよ。
模範解答
生産者が自ら商品への思いや生産方法を説明すること
解説
解答の論理構成
- 問題は「EC 産直コーナーで顧客に商品を訴求するため、店舗運営のどのノウハウを活用するか」を尋ねています。
- 店舗運営の成功要因として【問題文】には
「農産物や水産物について、生産者が自ら商品への思いや生産方法を説明することで顧客の共感を得ている。」
と明示されています。 - 一方、EC では「店舗のように生産者からの情報を発信するなど、顧客に商品を訴求することができていない。」と課題を述べています。
- つまり、店舗で成果を上げている“生産者自身による説明”を EC にも取り入れることが狙いになります。
- 以上より、模範解答は
「生産者が自ら商品への思いや生産方法を説明すること」
となります。
誤りやすいポイント
- 「店長による売場づくり」や「POP の工夫」などを挙げてしまい、生産者主体の説明という核心を外す。
- EC 側の技術的な施策(動画・チャット機能など)を答え、ノウハウ(知識・手法)との区別がつかなくなる。
- 「顧客とコミュニケーション」など抽象的に書き、具体的に“誰が”“何を”説明するのかを示せない。
FAQ
Q: 店舗と EC の顧客訴求で一番大きな違いは何ですか?
A: 店舗では「生産者が自ら説明」する直接的な共感創出が可能ですが、EC では画面越しになるため同じ情報発信を仕組みで補完する必要があります。
A: 店舗では「生産者が自ら説明」する直接的な共感創出が可能ですが、EC では画面越しになるため同じ情報発信を仕組みで補完する必要があります。
Q: なぜ店長ではなく生産者が説明する点が重視されているのですか?
A: 【問題文】で顧客の共感を得ている理由として“生産者が自ら”説明することが挙げられており、これが成功ノウハウと位置付けられているためです。
A: 【問題文】で顧客の共感を得ている理由として“生産者が自ら”説明することが挙げられており、これが成功ノウハウと位置付けられているためです。
Q: EC で生産者の説明を実現する具体策は何でしょうか?
A: 生産者管理システムとモバイル端末を連携させ、生産者ページで思いや生産方法を発信し、顧客とメッセージをやり取りできる仕組みを導入します。
A: 生産者管理システムとモバイル端末を連携させ、生産者ページで思いや生産方法を発信し、顧客とメッセージをやり取りできる仕組みを導入します。
関連キーワード: ユーザー体験, ECサイト, ナレッジ共有, オムニチャネル, ダイレクトマーケティング
設問1:〔店舗運営ノウハウの活用による EC 産直コーナーの強化〕について、(1)~(3)に答えよ。
(2)店長が積極的に施策に加わるように取り入れた仕組みは具体的にどのようなものか、35字以内で述べよ。
模範解答
EC産直コーナーの売上げは各店舗の売上げに反映されるようにした。
解説
解答の論理構成
-
店長が EC 支援に消極的な理由
【問題文】では
「生産者が出品している店舗の店長は EC サイトの売上げが伸びることによって、店舗の売上げが下がるのではないかという懸念 もあり、EC サイトへの支援には消極的である。」
と述べられています。店舗売上とのトレードオフが店長のモチベーションを下げている点が課題です。 -
店長のモチベーションを高める施策の必要性
同じ段落で「店長が 積極的に施策に加われるように、ある仕組みを取り入れた。」と記載され、店長の関与を促す仕組みが IT 戦略の中心となっています。 -
施策の本質的要件を推定
店長の懸念は “自店舗の売上減少” ですから、解消するには「EC 産直コーナーの売上が店長にとってもプラスになる」仕組みが最適です。 -
施策の具体像
したがって、EC 産直コーナーの売上を各店舗の売上計上に含めれば、
・店長は EC 売上を自店舗の実績として評価される
・生産者支援や情報発信に前向きになる
という好循環が期待できます。 -
以上より、設問が求める「店長が積極的に施策に加わるための仕組み」は
「EC産直コーナーの売上げは各店舗の売上げに反映されるようにした。」
となります。
誤りやすいポイント
- 「モバイル端末を貸与したこと」が答えだと誤解する
→ 端末貸与は生産者向けであり、店長のインセンティブとは別です。 - 「生産者ページのコメント機能」を挙げる
→ これも顧客コミュニケーションの施策で、店長参加を直接後押ししません。 - 店舗売上への反映を「利益配分」「ポイント付与」などと意訳してしまう
→ 設問は具体的施策として “売上計上” を求めています。原文にない意訳は減点対象です。
FAQ
Q: なぜ店長の売上評価に組み込むだけでモチベーションが上がるのですか?
A: 店長は人事評価や予算達成が「店舗売上」で判断されます。EC 売上が自店に加算されれば、EC 支援が自身の評価向上に直結するため、行動が変わります。
A: 店長は人事評価や予算達成が「店舗売上」で判断されます。EC 売上が自店に加算されれば、EC 支援が自身の評価向上に直結するため、行動が変わります。
Q: 売上を店舗に反映させる方法は会計上問題ありませんか?
A: 取引実態に合わせて「店長の管理売上」など管理会計上の内訳を設ければ、財務会計への影響を避けつつインセンティブ設計が可能です。
A: 取引実態に合わせて「店長の管理売上」など管理会計上の内訳を設ければ、財務会計への影響を避けつつインセンティブ設計が可能です。
Q: 生産者から見たメリットは何ですか?
A: 店長が EC の在庫・訴求にも協力的になることで、欠品や情報遅延が減少し、販売機会が拡大します。
A: 店長が EC の在庫・訴求にも協力的になることで、欠品や情報遅延が減少し、販売機会が拡大します。
関連キーワード: インセンティブ設計, 管理会計, ダイレクトマーケティング, 在庫同期, EC統合
設問1:〔店舗運営ノウハウの活用による EC 産直コーナーの強化〕について、(1)~(3)に答えよ。
(3)生産者がモバイル端末で情報を受け渡すことによる生産者の利点を、機会損失の観点から25字以内で述べよ。
模範解答
在庫が少ない商品をすぐに出品できる。
解説
解答の論理構成
-
課題の把握
- ECサイトでは「EC サイト上の欠品状態が長く続き、B 社としても生産者としても機会損失が大きくなっていた。」と記載されています。
- 欠品=機会損失という文脈が明示されています。
-
施策の内容
- 新システムでは「生産者はモバイル端末を用いて出品した商品の販売状況をリアルタイムで確認でき、在庫が少なくなってきた場合は商品の数量を適切に設定することができる。」と明記されています。
- つまり、リアルタイム確認 → すぐ数量変更 → 欠品期間を短縮できます。
-
機会損失の低減
- 残在庫が減ったときに即時に追加出品できれば、販売機会を逃さない=機会損失を防げます。
- 以上から、生産者の利点は「在庫が少ない商品をすぐに出品できる」とまとめられます。
誤りやすいポイント
- 「リアルタイムで販売状況を確認できる」だけを書き、機会損失との因果関係を明示しない。
- 「発注タイムラグが減る」「伝票処理が速い」など手続き面に終始し、売上機会に直結する効果を示さない。
- 店舗側メリットと混同し、生産者視点が抜け落ちる。
FAQ
Q: なぜ「数量を適切に設定できる」が機会損失防止につながるのですか?
A: 在庫切れを防ぐことで販売停止時間を減らせるため、買いたい顧客を逃さず売上機会を確保できます。
A: 在庫切れを防ぐことで販売停止時間を減らせるため、買いたい顧客を逃さず売上機会を確保できます。
Q: 店舗の店長にも利点はありますか?
A: ECでの欠品が減ることで顧客満足度が維持され、産直コーナー全体のブランド力向上につながります。
A: ECでの欠品が減ることで顧客満足度が維持され、産直コーナー全体のブランド力向上につながります。
Q: 「伝票印送まで完結できる」点は答えに入れるべきですか?
A: 伝票処理は効率化要素ですが、問われているのは機会損失観点の利点なので、在庫即時出品に絞る方が適切です。
A: 伝票処理は効率化要素ですが、問われているのは機会損失観点の利点なので、在庫即時出品に絞る方が適切です。
関連キーワード: リアルタイム更新, 欠品防止, 在庫管理, ダイレクトマーケティング
設問2:〔会員データの一元管理によるダイレクトマーケティングの強化〕について、(1)、(2)に答えよ。
(1)店舗購買管理システムと EC 購買管理システムを統合することで解決しようとした問題点は何か、40字以内で述べよ。
模範解答
前日に店舗で購入したものをECサイトでお勧め表示してしまうこと
解説
解答の論理構成
-
課題の発生要因
- 【問題文】に「EC サイトと店舗は別の会員管理なので、前日に店舗で購入したものを EC サイトでお勧め表示してしまうことがあった。」と明示されています。
- 別々の会員 ID で購買履歴が分断されているため、最新の購買実績が EC 側に反映されず、重複レコメンドが発生しています。
-
IT 戦略の対応策
- 同じく【問題文】で「会員データを一元管理の上、店舗購買管理システムとEC購買管理システムを統合」と示され、これにより店舗と EC の購買履歴を融合させる方針が示されています。
- 一元化により「買ったばかりの商品」を即時識別でき、不要なお勧め表示を抑止できます。
-
解答導出
- 解決対象は「店舗で買った直後なのに EC で再度お勧めされる」というレコメンドのミスマッチです。
- したがって模範解答は【問題文】の原文どおり「前日に店舗で購入したものをECサイトでお勧め表示してしまうこと」となります。
誤りやすいポイント
- 「在庫情報の遅延」や「欠品表示の長期化」など別施策の課題と混同しやすいです。
- 「会員データの二重登録」だけを書くと、レコメンド誤表示まで触れられておらず減点対象になります。
- 「店舗とECで顧客が重複カウントされる」などデータ量の問題に焦点を当てると設問の意図から外れます。
FAQ
Q: 会員統合によりレコメンド精度以外に期待できる効果はありますか?
A: 購買履歴が一元化されるため、ポイント施策やクーポン発行もチャネル横断で最適化できます。
A: 購買履歴が一元化されるため、ポイント施策やクーポン発行もチャネル横断で最適化できます。
Q: そもそも「前日に店舗で購入したか」をリアルタイムで把握する必要がありますか?
A: はい。レコメンドは購入直後が最も誤表示になりやすいため、時間差をなくすことが顧客体験向上と機会損失防止に直結します。
A: はい。レコメンドは購入直後が最も誤表示になりやすいため、時間差をなくすことが顧客体験向上と機会損失防止に直結します。
Q: システム統合後はレコメンドエンジンも改修が必要ですか?
A: 必要です。統合購買管理システムの API から最新の購買履歴を取得し、レコメンドロジックで「直近購入品は除外」といったフィルタを実装します。
A: 必要です。統合購買管理システムの API から最新の購買履歴を取得し、レコメンドロジックで「直近購入品は除外」といったフィルタを実装します。
関連キーワード: 会員統合, レコメンド, データ連携, O2O, システム統合
設問2:〔会員データの一元管理によるダイレクトマーケティングの強化〕について、(1)、(2)に答えよ。
(2)生産者の商品中で顧客が好みそうな商品をマッチングさせるために購買履歴と組み合わせて活用する生産管理システムのデータを二つ答えよ。
模範解答
①:生産者の情報
②:商品ごとの特徴
解説
解答の論理構成
- 設問は「購買履歴と組み合わせて活用する生産管理システムのデータを二つ答えよ」と求めています。
- 対象となるシステムは【問題文】で「生産者の情報や商品ごとの特徴、販売履歴などを保存するシステム(以下、生産者管理システムという)」と明記されています。
- さらに、マッチング機能に関して【問題文】には「購買履歴から…好みそうな商品をマッチングさせる機能を設ける」とあります。これは購買履歴を他の属性データと突き合わせる処理を示します。
- ここで、生産者管理システムに格納されるデータのうち、購買履歴との突合に直接有効なのは
・「生産者の情報」
・「商品ごとの特徴」
であると読み取れます。 - したがって解答は
①「生産者の情報」
②「商品ごとの特徴」
となります。
誤りやすいポイント
- 「販売履歴」を選択してしまう
購買履歴と組み合わせるのは“属性情報”であり、同種の履歴データを重ねてもマッチング精度の向上には直結しません。 - 「在庫数量」や「伝票情報」など本文にない語句を捜索してしまう
設問は【問題文】に列挙されたデータの中から選ばせる形式なので、本文に存在しない語句を答えると失点します。 - 「生産者のページ情報」と答える
ページは表示形式であってデータ項目そのものではないため不適切です。
FAQ
Q: 「販売履歴」ではだめなのですか?
A: 販売履歴は購買履歴と同質の時系列データであり、推薦アルゴリズムでは属性情報(誰が作ったか、どんな特徴か)が優先されます。設問が求めるのは“組み合わせて活用する属性データ”なので不適切です。
A: 販売履歴は購買履歴と同質の時系列データであり、推薦アルゴリズムでは属性情報(誰が作ったか、どんな特徴か)が優先されます。設問が求めるのは“組み合わせて活用する属性データ”なので不適切です。
Q: 「生産者の情報」とは具体的に何を指しますか?
A: 出品者名、産地、栽培方法など、生産者固有のプロファイルを指します。購買履歴と結び付けることで「○○産が好きな顧客」に対するレコメンドが可能になります。
A: 出品者名、産地、栽培方法など、生産者固有のプロファイルを指します。購買履歴と結び付けることで「○○産が好きな顧客」に対するレコメンドが可能になります。
Q: 「商品ごとの特徴」はタグ情報のようなものですか?
A: はい。サイズ、品種、味の傾向、季節限定か否かなど、個々の商品属性を表すメタデータを想定しています。これにより「甘口の日本酒が好き」など嗜好ベースの推薦が実現できます。
A: はい。サイズ、品種、味の傾向、季節限定か否かなど、個々の商品属性を表すメタデータを想定しています。これにより「甘口の日本酒が好き」など嗜好ベースの推薦が実現できます。
関連キーワード: レコメンド, 属性データ, 顧客分析, マッチング
設問3:〔動画配信によるラーニングシステムの構築〕について、(1)~(3)に答えよ。
(1)動画ラーニングシステムで取得し、人事システムで新規に管理する店長の評価データを二つ答えよ。
模範解答
①:投稿した動画の再生回数
②:投稿した動画のいいね数
解説
解答の論理構成
-
評価データの発生源を確認
【問題文】には「動画の再生回数、いいね数をカウントする機能を有し、再生回数やいいね数によって動画を投稿した店長の評価にもつなげられるようにする。」と記載されています。
ここで店長の評価に使用される具体的な指標が示されています。 -
人事システムへ連携されるデータを特定
同じ段落に「店長の基本属性情報や評価情報を管理する人事システムに対して動画ラーニングシステムで取得する評価データを連携し、人事システムで新規に管理する。」とあります。
したがって、人事システムに新規登録される指標は上記の二つです。 -
出題要求との対応
設問は「動画ラーニングシステムで取得し、人事システムで新規に管理する店長の評価データを二つ答えよ。」です。
要件を満たすデータは
・「動画の再生回数」
・「いいね数」
のみとなります。
誤りやすいポイント
- 「タグ」や「コメント内容」を評価データと誤解する。これらは検索やコミュニケーション機能であり、店長の定量評価指標ではありません。
- 「投稿本数」を答えてしまう。問題文では投稿数について定量評価に用いる旨の明示がありません。
- 「視聴時間」を採用するケース。視聴時間は示されておらず、「動画の再生回数」「いいね数」だけが評価に用いられると明記されています。
FAQ
Q: 「いいね数」は“いいねボタンを押された回数”と考えて良いですか?
A: はい。「いいね数」は“いいねボタン”で得られた総数を指します。
A: はい。「いいね数」は“いいねボタン”で得られた総数を指します。
Q: 「動画の再生回数」は途中で停止してもカウントされますか?
A: 問題文は計数方法の詳細を求めていません。設問の解答としては「動画の再生回数」という語句だけで十分です。
A: 問題文は計数方法の詳細を求めていません。設問の解答としては「動画の再生回数」という語句だけで十分です。
Q: 投稿本数を含めて三つ挙げても減点になりますか?
A: 設問は二つだけを求めています。不要な回答を追加すると部分点が失われる可能性があります。
A: 設問は二つだけを求めています。不要な回答を追加すると部分点が失われる可能性があります。
関連キーワード: KPI, メタデータ, データ連携, フィードバック, レコメンド
設問3:〔動画配信によるラーニングシステムの構築〕について、(1)~(3)に答えよ。
(2)動画に時間制限を設けた上で検索機能を充実させる狙いは何か、20字以内で述べよ。
模範解答
短時間で学べるようにするため
解説
解答の論理構成
- 目的の明示
問題文には「投稿された動画は産直コーナーの売上が低い店舗の店長が視聴して、活用することを狙いとする。」とあります。つまり視聴対象は多忙な店長であり、短時間で実務に役立つ情報を得る必要があります。 - 時間制限の設定
「動画は最長でも 3 分までとする。」という制約により、視聴ハードルを下げ、集中して要点だけを学べる設計になっています。 - 充実した検索機能
「動画にはタグを付けてタグで検索できたり、いいね数で検索できたりすると検索機能を充実させる。」とあるように、必要な動画をすぐ探せる仕組みが用意されています。 - 上記三点を統合した狙い
短い動画と強力な検索により、店長が隙間時間ですぐに探して視聴し、即座にノウハウを吸収できる――これが「短時間で学べるようにするため」という解答に直結します。
誤りやすいポイント
- 動画の時間制限を「サーバの容量節約」や「通信コスト削減」と解釈してしまう。
- 検索機能だけに着目し、時間制限との合わせ技で“短時間学習”を実現するという本質を見落とす。
- 「いいね数で評価される店長のモチベーション向上」が主目的だと誤答する。
FAQ
Q: なぜ「3 分」という具体的な長さを設定しているのですか?
A: 店長が業務の合間に集中して視聴できる時間として妥当だからです。短時間に要点を絞ることで学習効率が上がります。
A: 店長が業務の合間に集中して視聴できる時間として妥当だからです。短時間に要点を絞ることで学習効率が上がります。
Q: タグ検索といいね検索はどのように学習効率を高めるのですか?
A: 視聴者は必要なテーマや高評価の動画を即座に絞り込めるため、無駄な閲覧時間を削減できます。
A: 視聴者は必要なテーマや高評価の動画を即座に絞り込めるため、無駄な閲覧時間を削減できます。
Q: 動画時間制限はネットワーク負荷軽減が主目的ではないのですか?
A: 負荷軽減も副次的に得られますが、主目的は店長が短時間で学習できるようにすることです。
A: 負荷軽減も副次的に得られますが、主目的は店長が短時間で学習できるようにすることです。
関連キーワード: ラーニングシステム, タグ検索, 動画コンテンツ, ナレッジ共有
設問3:〔動画配信によるラーニングシステムの構築〕について、(1)~(3)に答えよ。
(3)動画を投稿した店長を評価する仕組みを新たに取り入れたことは、どのような懸念への対応であるか、25字以内で述べよ。
模範解答
店長が動画を投稿しようと思わない懸念
解説
解答の論理構成
- 問題文の事実確認
- 「動画を先行実装させるために、積極的に投稿したくなるような仕組みを用意する。」
- 「動画の再生回数、いいね数をカウントする機能を有し、再生回数やいいね数によって動画を投稿した店長の評価にもつなげられるようにする。」
これらの記述から、本社は“投稿意欲”を高めるために評価制度を導入したと読み取れる。
- 想定される課題の推定
- 投稿が任意であれば、「店長が投稿を敬遠する」リスクが最も高い。
- 店長のやる気を引き出すインセンティブがなければ、システムに動画が集まらず目的(知識共有)が果たせない。
- 導かれる懸念
- 評価制度=インセンティブは、投稿行動そのものを促す対策。
- よって「店長が動画を投稿しないかもしれない」という懸念への対応と結論付けられる。
誤りやすいポイント
- 「いいね」や再生数による評価を“視聴促進”と誤解し、視聴側のモチベーションと答えてしまう。
- “投稿した動画の品質”への懸念と読み違え、品質管理のためと答えてしまう。
- 引用部分を無視して独自解釈を加え、設問が問う「懸念」に焦点を当てない。
FAQ
Q: なぜ“インセンティブ”という単語を使わなくてもよいのですか?
A: 設問は「どのような懸念か」を問うており、専門用語よりも状況を端的に表す文で十分だからです。
A: 設問は「どのような懸念か」を問うており、専門用語よりも状況を端的に表す文で十分だからです。
Q: 店長の評価が高まると何が得られるのですか?
A: 人事システムと連携し、「動画を投稿した店長の評価につなげられる」ため、昇進・賞与など実利的な報酬が期待できます。
A: 人事システムと連携し、「動画を投稿した店長の評価につなげられる」ため、昇進・賞与など実利的な報酬が期待できます。
Q: 視聴側(売上の低い店長)への効果は別に問われないのですか?
A: 本設問は投稿促進に焦点を当てているため、視聴側の学習効果ではなく投稿意欲の確保が論点です。
A: 本設問は投稿促進に焦点を当てているため、視聴側の学習効果ではなく投稿意欲の確保が論点です。
関連キーワード: インセンティブ, ナレッジ共有, ゲーミフィケーション, モチベーション管理


