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プロジェクトマネージャ 2009年 午後1 問03


プロジェクト推進方法の見直しに関する次の記述を読んで、設問1~4に答えよ。

 M社は中堅のSI企業であり、通信事業者Q社の動画配信管理システムの開発を行っている。Q社の動画配信管理システムは、M社とは別のSI企業によって開発され、利用者へサービスを提供している。M社は、2年前に開発を引き継ぎ、これまでに数回、機能を追加する開発(以下、追加開発という)を行ってきた。今回、利用者へのサービス向上を目的に、追加開発を行うことになった。稼働開始は半年後である。  M社は、Q社から今回の追加開発の概要について説明を受けた。この説明の際に、Q社からM社に対して“これまでは全工程を委任契約とし、掛かった工数を費用精算してきた。今回は過去に開発を依頼した機能が対象なので、内部設計から結合テストまでは事前に発注額を決めて請負契約としたい。”との要請があった。M社は、Q社とのビジネス継続の観点とこれまでの追加開発の経験から、要請を了解した。   〔プロジェクト推進方法の見直し〕  M社では契約形態の変更を機にプロジェクト体制を強化することにし、今回の追加開発のプロジェクトマネージャ(PM)にN課長を任命した。N課長は、Q社のシステムの開発は初めてであるが、類似機能を有するシステムの開発経験や、請負契約でのプロジェクト推進の経験も豊富である。プロジェクトには、これまでの追加開発を担当してきた各リーダと配下の担当者が引き続き参加する。  N課長は、契約形態の変更に伴うプロジェクト推進方法の見直しに着手した。①まず、請負契約の締結に向けて、リスクを低減するために、Q社との間で、作成すべき成果物の種類や記述のレベルを合わせようと考えた。また、これまでの追加開発の中で、今後の問題となる点があれば改善しようと考えた。N課長は、これまでの経験から、問題点の改善に当たっては、実際の作業の進め方やルールの整備状況を分析して、原因を突き止めることが重要だと考えている。   〔Q社訪問〕  N課長はQ社開発部を訪問し、今回の追加開発の責任者であるR課長と、Q社内の取りまとめ役であり、M社との窓口担当者でもあるS主任と面談した。N課長が、“契約形態の変更もあるので、今後の作業の進め方をはじめとしていろいろ相談させていただきたい。”と話をしたところ、R課長から、“相談にはいつでも応じます。ところで今回の追加開発では、開発途中でサービス提供部門から仕様変更要求が発生するかもしれません。”と話があった。また、S主任から、“報告や連絡についての改善点があれば、提案をお願いします。”と話があった。   〔仕様変更ルールの見直し〕  N課長は、仕様変更の発生に備えて、これまでQ社との間で使用してきた仕様変更ルールを確認し、内部設計から結合テストまでを請負契約とする前提で、仕様変更ルールの見直しを開始した。これまでの仕様変更ルールを、表1に示す。
プロジェクトマネージャ試験(平成21年 午後1 問3 表1)
 N課長は、次のように仕様変更ルールの見直しをしようと考えた。  ・②項番2の検討・見積りについて、仕様変更ルールの見直し後も外部設計開始から総合テスト終了までの見積りを行うが、その報告内容の見直しをする。  ・③請負契約締結のために、外部設計終了後に再見積りをする手順を追加する。  ・項番5の契約について、全工程の一括契約から、外部設計、内部設計から結合テスト、総合テストそれぞれに分けて契約を締結するように変更する。  ・④項番6の報告について、定期的に報告している、その報告内容の見直しをする。   〔過去のプロジェクトの状況の整理〕  N課長は、これまでの追加開発の中で問題となる点がなかったかどうかを調べるために、ここ半年ほどのM社内の報告資料を閲覧した。そこから、各リーダと配下の担当者の残業時間が多いという問題点をつかんだ。そこで、N課長は、これまでの経験に基づいて、原因を突き止めて改善しようと考え、各リーダと配下の担当者を集めてヒアリングを行った。このヒアリングでは、出席者に自由に発言をするよう促したが、各リーダの発言が大半を占めた。N課長は、ヒアリングでの発言を整理し、⑤これまでのQ社との定例会議の運営に原因があると考えた。N課長は定例会議の運営状況を表2にまとめた。Q社との間に、報告内容の似た二つの定例会議があり、各リーダは会議の出席や準備に追われ、残業時間が増加していたことが分かった。
プロジェクトマネージャ試験(平成21年 午後1 問3 表2)
 進捗会議では毎回、検討項目のすべての未決事項についての状況報告を求められることから、事前の報告資料の作成と、進捗会議での報告に各リーダが多くの時間を費やしていることも分かった。⑥また、N課長は、各リーダと配下の担当者を集めて行ったヒアリングの様子から、各リーダ配下の担当者と個別にヒアリングをした。その結果、各リーダは忙しいので配下の担当者に適切な指示を出すことができず、作業の誤りとそれによる手戻りなどが多くなり、配下の担当者の残業時間が増加していることが分かった。   〔プロジェクトの進め方の改善〕  N課長は、Q社との定例会議の運営ルール案を表3のように作成した。
 ・進捗会議は、進捗状況と、遅れがある場合はその改善対策の報告、検討項目の状況報告と、Q社訪問時に話のあったaを目的の会議とする。  ・連絡会は、R課長と1対1で話をする機会として、原則、月次で開催する。ただし、急ぎの相談事項の発生の可能性を考え、b開催することを付け加えておく。  また、⑦検討項目の未決事項の状況報告に関して各リーダの負担を低減する改善案を、Q社への提案事項とした。  N課長は、仕様変更について、S主任に仕様変更ルールの見直し案を提案して合意を得た上で、見直した仕様変更ルールに従って対応していこうと考えている。しかし、⑧サービス提供部門からの仕様変更要求の多発などで、プロジェクト推進に問題が発生した場合、S主任との調整だけでは問題の解決が難しいときは、別の解決手段をとろうと考えている。  N課長は、これらの提案を実現させることで、各リーダが配下の担当者に対して適切に指示できるようになり、プロジェクトの進め方が改善できると考えた。

設問1:

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本文中の下線①について、成果物の種類や記述のレベルを合わせることで低減しようとしたリスクを、35字以内で述べよ。

模範解答

・後から想定外の成果物を要求され、費用や期間が予定を超過する。 ・成果物が不明確なまま契約して、後でトラブルが発生する。

解説

解答の導き方

  1. 今回の変更で、契約条件が従来と異なります。本文には「内部設計から結合テストまでは事前に発注額を決めて請負契約」とあります。つまり、作業に掛かった工数を後から精算するのではなく、あらかじめ決めた金額で作業を請け負います。
  2. そのため、契約時に作業の範囲や必要な成果物があいまいだと、Q社とM社で「何をどこまで作成するのか」の認識に違いが生じる可能性があります。N課長が「作成すべき成果物の種類や記述のレベル」を合わせようとしたのは、この認識のずれを防ぐためです。
  3. ずれが残ったまま契約すると、契約後に当初想定していなかった成果物を求められたり、成果物の記述レベルについて認識の違いが表面化したりします。その結果、追加の作業が必要になって費用や期間が予定を超えるおそれや、契約上のトラブルが発生するおそれがあります。したがって、成果物を明確にしておくことで、こうしたリスクを低減できます。

誤りやすいポイント

  • 「成果物を合わせる」ことを、成果物の内容や品質を高めることだと捉えないようにします。ここで重要なのは、契約対象となる成果物の種類と記述のレベルについて、両社の認識をそろえることです。
  • リスクを、仕様変更そのものの発生と取り違えないようにします。問われているのは、成果物の範囲があいまいなまま請負契約を結ぶことによるリスクです。
  • 単に「認識のずれが起きる」とするだけでは、その結果が伝わりにくくなります。想定外の成果物の要求による費用・期間の超過や、契約後のトラブルまで結び付けて考えます。

FAQ

Q: なぜ請負契約では、成果物の種類や記述のレベルを事前に合わせる必要があるのですか。
A: 作業範囲を明確にしないまま契約すると、契約後に求められる成果物が増えたり、完成状態について認識が食い違ったりするためです。
Q: この設問では、仕様変更の発生を防ぐことがリスク低減の目的ですか。
A: いいえ。仕様変更を防ぐことではなく、契約時に成果物の範囲が不明確なために生じる、追加作業や費用・期間の超過、契約上のトラブルを防ぐことが目的です。

関連キーワード: 請負契約、成果物、作業範囲、契約リスク、スコープ管理

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設問2:〔仕様変更ルールの見直し〕について、(1)~(3)に答えよ。

設問2(1)

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本文中の下線②について、見直しの内容を、35字以内で述べよ。

模範解答

・見積りを外部設計、内部設計から結合テスト、総合テストに分ける。 ・請負契約部分の見積りは、工数でなく金額で提示する。

解説

解答の導き方

  1. 見直す対象は、表1の項番2にある「検討・見積り」の報告内容です。これまでのルールでは、変更仕様について、外部設計開始から総合テスト終了までの「期間と総工数」を見積もっていました。
  2. しかし、今回は契約の区切りが変わります。項番5の見直しでは、全工程を一括契約するのではなく、外部設計、内部設計から結合テスト、総合テストに分けて契約を締結します。したがって、見積りも契約の区切りに合わせて分けて提示する必要があります。
  3. さらに、内部設計から結合テストまでは請負契約です。従来のように掛かった工数を費用精算するのではなく、事前に発注額を決める契約なので、この部分については工数ではなく金額を提示する形に改めます。

誤りやすいポイント

  • 見積りの対象期間を分けるだけでなく、契約ごとに見積りを分ける点を押さえます。
  • 請負契約部分について、工数を提示すればよいと考えないようにします。請負契約では、事前に決める発注額に対応する金額の提示が必要です。
  • 全工程を一括して見積もる従来の方法をそのまま使うのではなく、外部設計、内部設計から結合テスト、総合テストという契約区分に合わせて報告内容を見直します。

FAQ

Q: なぜ見積りを契約の区切りごとに分けるのですか。
A: 工程ごとに契約を締結するため、見積りも契約対象ごとに分かれている必要があるからです。
Q: 請負契約部分で工数を報告しないのはなぜですか。
A: 請負契約では作業に掛かった工数を精算するのではなく、事前に決めた金額で契約するためです。
Q: 外部設計終了後の再見積りとは、最初の見積りと何が違いますか。
A: 最初の見積りは仕様変更の影響を契約区分ごとに把握するものです。再見積りは、外部設計の結果を踏まえて請負契約部分の金額を改めて見積もる手順です。

関連キーワード: 請負契約、委任契約、見積り、工数、契約範囲

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設問2(2)

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本文中の下線③について、再見積りをする理由を、30字以内で述べよ。

模範解答

・請負契約部分の見積り精度を上げてリスクを低減できるから ・当初の見積りと差があった場合に作業内容や金額を見直せるから ・外部設計の結果に基づいて、請負契約の工程の見積りができるから

解説

解答の導き方

  1. 今回は、これまでの一括した委任契約ではなく、「内部設計から結合テストまでは事前に発注額を決めて請負契約」とします。請負契約では、あらかじめ決めた金額で成果物を完成させる必要があるため、契約前に対象作業をできるだけ正確に見積もることが重要です。
  2. しかし、仕様変更ルールの見直しでは、最初の段階でも「外部設計開始から総合テスト終了まで」の見積りを行います。この時点では外部設計の結果がまだ出ておらず、請負契約の対象となる内部設計以降の作業内容や規模を、十分に具体化できない可能性があります。
  3. そこで外部設計を終えた時点で、その結果を踏まえて請負契約の対象工程を再見積りします。作業の範囲や規模が明確になった状態で見積もることで、見積りの精度を高められます。また、当初の見積りとの差が分かれば、請負契約を結ぶ前に作業内容や発注額を見直せます。

誤りやすいポイント

  • 再見積りの理由を、単に「見積りを更新するため」とだけ説明しないようにします。外部設計の結果を使うことで、請負契約の対象工程をより正確に見積もれる点が重要です。
  • 最初の見積りと再見積りを混同しないようにします。最初の見積りは仕様変更の影響を広く把握するために行い、再見積りは外部設計後に請負契約の対象工程を見積もるために行います。
  • 再見積りの時点は、内部設計や結合テストの後ではなく、外部設計の終了後です。請負契約を締結する前に、契約対象の作業と金額を見直すためです。

FAQ

Q: 外部設計が終わると、なぜ見積りやすくなるのですか。
A: 外部設計の結果から、後続工程で作るものや必要な作業が具体化するため、内部設計以降の作業量を見積もりやすくなります。
Q: 最初の見積りは、再見積りをするなら不要ではありませんか。
A: 最初の見積りは仕様変更の影響を把握するためのものです。再見積りは、外部設計の結果に基づいて請負契約の対象工程を見積もるためのもので、目的が異なります。
Q: 再見積りで当初の見積りとの差が分かった場合、何を見直せますか。
A: 請負契約を締結する前に、対象となる作業内容や発注額を見直せます。

関連キーワード: 請負契約、再見積り、見積精度、外部設計、契約リスク

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設問2(3)

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本文中の下線④について、見直しの内容を、25字以内で述べよ。

模範解答

・請負契約部分の工数実績の報告は行わない。 ・請負契約部分については結合テストの結果を報告する。

解説

解答の導き方

  1. まず、見直し前の報告内容を確認します。項番6では、M社からQ社の窓口担当者に「進捗状況と工数の実績」を定期的に報告していました。したがって、見直しの対象は、進捗状況と工数実績のうち、契約形態の変更に影響を受ける内容です。
  2. 次に、今回の契約形態を確認します。内部設計から結合テストまでは、事前に発注額を決める請負契約です。これまでのように、掛かった工数を費用精算する契約とは異なります。そのため、請負契約部分については、実際に何時間かかったかを費用精算のために報告する必要がなくなります。
  3. 一方、請負契約の作業が適切に完了したことをQ社に伝える必要はあります。請負契約の対象は内部設計から結合テストまでなので、その範囲の最終段階に当たる結合テストの結果を報告する内容にします。
このため、見直し後は、請負契約部分の工数実績は報告せず、結合テストの結果を報告します。これは、従来の工数精算を前提とした報告から、請負契約の成果を確認する報告へ切り替えるということです。

誤りやすいポイント

  • 進捗状況の報告まで不要になると考えないようにします。見直しの対象として示されているのは報告内容であり、模範解答が挙げているのは工数実績の報告を行わないことと、結合テストの結果を報告することです。
  • 請負契約でも工数を把握する必要はありますが、M社の内部管理で把握することと、Q社へ報告することは別です。
  • 「結合テストの結果」は、請負契約部分の成果を確認するための報告内容です。進捗状況や工数実績だけに置き換えて答えないようにします。

FAQ

Q: 請負契約では、工数を記録しなくてよいのですか?
A: いいえ。プロジェクト管理のために工数を把握することはあります。ただし、実績工数に応じて費用精算する契約ではないため、請負契約部分の工数実績をQ社への定期報告項目としない、という意味です。
Q: 結合テストの結果を報告するのはなぜですか?
A: 請負契約の対象範囲に結合テストが含まれているためです。結合テストの結果を報告することで、請負契約部分の成果をQ社に伝えられます。
Q: 工数実績を報告しないのは、すべての工程についてですか?
A: いいえ。本文で請負契約とされている内部設計から結合テストまでの部分についての見直しです。各工程を分けて契約するため、工程ごとの契約形態に応じて考えます。

関連キーワード: 請負契約、委任契約、工数実績、進捗報告、結合テスト

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設問3:〔過去のプロジェクトの状況の整理〕について、(1)、(2)に答えよ。

設問3(1)

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本文中の下線⑤について、N課長は、どのようなことをヒアリングして、定例会議の運営に原因があると考えたのか。20字以内で述べよ。

模範解答

・実際の作業の進め方やルールの整備状況 ・報告内容が似た二つの定例会議の存在

解説

解答の導き方

まず、N課長は問題点の原因を調べるとき、「実際の作業の進め方やルールの整備状況を分析」することが重要だと考えています。このため、ヒアリングで確認する対象は、単に残業時間の多さではなく、現場の作業の進め方やルールがどうなっているかです。
次に、N課長はヒアリングで出た発言を整理し、定例会議の運営に原因があると考えました。表2を見ると、進捗会議と連絡会の両方で、進捗状況や検討項目についてQ社に報告し、協議しています。報告内容が似た会議が二つあり、各リーダが両方に出席して準備をしていたことが、会議運営上の具体的な問題です。
したがって、答えは、ヒアリングの観点である実際の作業の進め方やルールの整備状況か、ヒアリングから把握した報告内容の似た二つの定例会議の存在の、どちらか一方を20字以内でまとめます。模範解答には二つの表現が示されていますが、両方を一つの解答に詰め込む必要はありません。

誤りやすいポイント

  • 残業時間が多いことだけを答えないようにします。残業時間は問題の表れであり、問われているのは原因を調べるためにヒアリングした内容です。
  • 会議の開催曜日や出席者だけを挙げるのではなく、報告内容が似た会議が二つあることに着目します。
  • ヒアリングで各リーダの発言が多かったことだけでは、定例会議の運営が原因と判断した根拠にはなりません。
  • 二つの観点を両方書こうとすると20字に収まりません。どちらか一方に絞って書きます。

FAQ

Q: 「実際の作業の進め方やルールの整備状況」は、なぜ答えになるのですか?
A: N課長が原因を調べる際の観点として本文に示されているためです。ヒアリングで確認する内容の土台になります。
Q: 二つの会議があるだけで、なぜ運営上の問題と判断できるのですか?
A: どちらの会議でも似た報告を行い、各リーダが出席や資料準備に時間を費やしていたためです。会議の重複が負担につながっていました。
Q: 残業時間の増加は解答に含めますか?
A: 残業時間の増加は調査のきっかけとなった問題です。設問が尋ねているヒアリングの観点か、原因と判断した事柄のどちらかを答えるのが適切です。

関連キーワード: 原因分析、ヒアリング、定例会議、会議運営、業務ルール

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設問3(2)

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本文中の下線⑥について、個別にヒアリングをしたねらいを、20字以内で述べよ。

模範解答

・利害関係者に話せないことを聞き出すため ・大勢の前では話しにくいことを聞き出すため ・話しやすい環境を作るため

解説

解答の導き方

  1. まず、最初のヒアリングがどのような場だったかを確認します。N課長は各リーダと配下の担当者を集め、自由に発言するよう促しましたが、「各リーダの発言が大半を占めた」とあります。全員がいる場では、配下の担当者が発言しにくかった可能性があります。
  2. そこでN課長は、配下の担当者と個別にヒアリングしました。これは、リーダやほかの担当者が同席する場では言いにくい意見や問題を、話しやすい環境で聞き出すためと考えられます。
  3. 問われているのは、個別ヒアリングで判明した内容ではなく、そのヒアリングを行った「ねらい」です。したがって、残業や手戻りの原因をそのまま答えるのではなく、集団の場では出にくい率直な話を引き出す目的を表します。

誤りやすいポイント

  • ヒアリング後に分かった「作業の誤りとそれによる手戻り」などを、ねらいとして答えないようにします。それらは調査の結果です。
  • 「各担当者の作業状況を確認するため」だけでは、なぜ個別に聞いたのかが伝わりません。
  • 集団ヒアリングで発言の大半を占めたのがリーダだった点に注目し、担当者が率直に話せるようにする意図を押さえます。

FAQ

Q: 自由に発言するよう促していたのに、なぜ個別ヒアリングが必要なのですか?
A: 発言を促すだけでは、リーダなどの前で話しにくいことまで聞き出せるとは限りません。個別に話せる場を設けることで、率直な意見を得やすくなります。
Q: 個別ヒアリングで判明した内容を書くのは誤りですか?
A: この設問は個別に聞いた「ねらい」を尋ねています。判明した問題ではなく、集団の場では出にくい話を聞き出す目的を答えます。
Q: 個別ヒアリングの目的は、必ず問題の告発を促すことですか?
A: いいえ。ここでは、参加者の前では言いにくい意見や状況を話しやすくし、把握することが目的です。

関連キーワード: ヒアリング、個別面談、心理的安全性、利害関係者、発言バイアス

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設問4:〔プロジェクトの進め方の改善〕について、(1)~(3)に答えよ。

設問4(1)

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表3中のa、bに入れる適切な字句を、10字以内で答えよ。

模範解答

a:・報告や連絡の改善提案  ・仕様変更に関する調整 b:必要に応じて随時

解説

解答の導き方

まず、表3の進捗会議の目的には、進捗状況や検討項目の状況報告に加えて、Q社訪問時に話のあった内容を盛り込む必要があります。
訪問時、S主任は「報告や連絡についての改善点があれば、提案をお願いします。」と依頼しています。そのため、進捗会議で扱う内容の一つは、報告や連絡の改善提案です。
また、R課長は「開発途中でサービス提供部門から仕様変更要求が発生するかもしれません。」と述べています。仕様変更が発生した場合は、影響や対応について関係者間で調整する必要があります。したがって、もう一つの内容は仕様変更に関する調整です。この二つを合わせて、aには「報告や連絡の改善提案」と「仕様変更に関する調整」が入ります。
次に、bは連絡会の開催時期に関する欄です。連絡会はR課長とN課長が相談する機会として、原則は月次の第一金曜日に開催します。しかし、相談事項が急に生じた場合、次の定例開催まで待つと対応が遅れるおそれがあります。そこで、通常の月次開催に加え、必要なときには随時開催するという条件を置きます。

誤りやすいポイント

  • aを、報告や連絡の改善提案だけにしてしまうことです。R課長の発言を受けた仕様変更に関する調整も、会議の目的に含めます。
  • bを「毎週」などの定期開催にしてしまうことです。連絡会は原則として月次であり、急ぎの相談に対応するための例外として随時開催します。
  • 進捗会議と連絡会の役割を混同することです。aは進捗会議の目的に加える内容で、bは連絡会の開催条件です。

FAQ

Q: 仕様変更に関する内容は、なぜ進捗会議の目的に加えるのですか?
A: R課長から、開発途中に仕様変更要求が発生する可能性が示されています。進捗会議の目的に仕様変更に関する調整を加えることで、関係者間で対応を相談できます。
Q: 月次開催が決まっているのに、随時開催も必要なのはなぜですか?
A: 急ぎの相談事項が生じたとき、次の月次開催を待たずに相談できるようにするためです。

関連キーワード: 仕様変更管理、進捗管理、会議運営、報告・連絡、課題管理

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設問4(2)

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本文中の下線⑦について、改善案の内容を、20字以内で述べよ。

模範解答

・優先度の高い未決事項を報告する。 ・解決期限が近い未決事項を報告する。 ・重要な動きがあった未決事項を報告する。

解説

解答の導き方

  1. まず、負担の原因を確認します。本文には、進捗会議で「検討項目のすべての未決事項についての状況報告を求められる」とあり、そのため各リーダが資料作成や報告に多くの時間を費やしているとあります。つまり、未決事項を一つ残らず報告する運用が、負担を大きくしています。
  2. したがって改善案では、未決事項の報告自体をなくすのではなく、報告する対象を絞るのが適切です。すべてを報告するのではなく、Q社の判断や対応につながりやすいものを選べば、必要な情報を共有しながら、各リーダの準備や報告の負担を減らせます。
  3. 報告対象を選ぶ基準としては、優先度が高いもの、解決期限が近いもの、重要な動きがあったものが考えられます。こうした未決事項に絞って報告する、という内容が改善案になります。

誤りやすいポイント

  • 進捗会議そのものをなくす、または開催回数を減らすことが設問の改善案だと考えること。問われているのは、未決事項の状況報告に関する負担の低減です。
  • 「報告資料を簡略化する」だけで終えること。資料の作り方ではなく、どの未決事項を報告するかを絞ることが、本文から導ける改善案です。
  • 未決事項の報告を全面的にやめること。重要な情報共有は続けつつ、報告対象を選ぶのがポイントです。

FAQ

Q: 報告する未決事項は、どのように選べばよいですか?
A: 優先度が高いものや、解決期限が近いもの、重要な状況変化があったものなど、特に共有する必要がある事項を選びます。
Q: すべての未決事項を報告しなくても、プロジェクトの状況は把握できますか?
A: 報告対象を絞る基準を決め、重要な事項の状況を共有すれば、必要な情報を保ちながら報告負担を減らせます。
Q: 未決事項の報告をなくすことが改善案にならないのはなぜですか?
A: 未決事項は、遅延や判断が必要な問題につながる可能性があります。報告をなくすのではなく、重要度などに応じて報告対象を絞ることが適切です。

関連キーワード: 進捗管理、未決事項管理、優先度、報告基準、会議運営

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設問4(3)

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本文中の下線⑧について、別の解決手段とは何か。15字以内で述べよ。

模範解答

連絡会でR課長に相談する。

解説

解答の導き方

  1. 下線⑧では、まずS主任と調整し、それだけでは問題を解決できない場合に取る「別の解決手段」を問われています。したがって、S主任との調整を続けるのではなく、別の相手や場に相談する必要があります。
  2. 本文では、R課長が「今回の追加開発の責任者」とされています。また、N課長に「相談にはいつでも応じます」と伝えています。このことから、S主任との調整で解決できない問題は、責任者であるR課長に相談するのが適切です。
  3. 相談の場は、表3の連絡会です。連絡会はN課長とR課長が出席し、「相談事項」を扱う会議として設定されています。一方、進捗会議は進捗状況や検討項目の報告・協議が中心です。
以上から、S主任との調整で解決できない場合の手段は、連絡会でR課長に相談することです。

誤りやすいポイント

  • S主任はM社との窓口担当者ですが、本文ではS主任との調整だけでは解決が難しい場合を想定しています。S主任との調整を繰り返すだけでは、設問の条件に対応できません。
  • 進捗会議と連絡会を取り違えないようにします。表3では、R課長が出席し、相談事項を扱うのは連絡会です。
  • 「別の解決手段」を、仕様変更ルールの再検討などと解釈しないようにします。ここでは、S主任だけで解決できない場合に、誰にどの場で相談するかが問われています。

FAQ

Q: なぜR課長に相談するのですか?
A: R課長は今回の追加開発の責任者であり、相談に応じると本文で述べています。S主任との調整だけで解決できない場合の相談先として適切です。
Q: なぜ進捗会議ではなく連絡会なのですか?
A: 表3では、連絡会の目的に「相談事項」が含まれ、R課長とN課長が出席します。相談を行う場として、連絡会が合致しています。

関連キーワード: エスカレーション、ステークホルダ調整、会議体、課題管理

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