プロジェクトマネージャ 2019年 午後1 問02
IoTを活用した工事管理システムの構築に関する次の記述を読んで、設問1~4に答えよ。
G社は、中堅の土木工事業の企業である。最近は、東南アジア諸国の経済発展に伴い、海外における道路、ダムなどの公共のインフラストラクチャ(以下、公共インフラという)構築のための工事の受注が増えている。G社は、厳しい環境での工事遂行力の高さを強みにして業容を拡大してきたが、最近では受注競争が激化しており、他社に対する競争力の強化が必要となっている。G社の経営陣は、この状況に対応するために、工事遂行力の更なる強化を目的として、IoTを活用した工事管理システム(以下、G社工事管理システムという)を構築することを決定した。
G社工事管理システムは、遠隔地の工事において、現場の進捗状況を可視化し、それを、現場、本社、顧客オフィス(以下、各拠点という)間でタイムリに共有することで、工事関係者間の認識の違いを無くし、確実に工事を遂行することを目的としている。
〔顧客の状況〕
G社は、X国において、来年4月に開始する工事(以下、X国新工事という)を受注した。X国は、現在国を挙げて近代化を進めており、公共インフラの構築が急務となっている。そのため、X国の工事では、納期に遅れた場合には多額の損害賠償金を支払わなければならない、という契約が慣例となっている。
G社は、X国の公共インフラの構築に早くから参入し、複数の工事を受注している。X国の工事現場は山間部などの遠隔地が多く、高い工事遂行力が必要である。最近は、近代化を加速したいX国の方針によって、工事期間の短縮を求められている。
G社は、X国新工事に対し、G社工事管理システムを適用して従来よりも短い期間で完了させることを提案し、受注に至っている。したがって、G社工事管理システム構築プロジェクト(以下、G社プロジェクトという)を来年3月末までの10か月で完了させることが必達である。G社プロジェクトのプロジェクトマネージャ(PM)には、システム部のH課長が任命された。
〔G社工事管理システムの概要〕
G社工事管理システムでは、次に示す機能を実装する。
・ドローンに装着したデバイスによって工事現場を撮影して、収集した画像データをIaaS上のサーバに蓄積する機能
・建設機械に取り付けたデバイスによって稼働状況データを収集して、IaaS上のサーバに蓄積する機能
・IaaS上のサーバに蓄積されたデータを分析して、工事進捗レポートを作成する機能
・通信機能付きタブレット端末に、各拠点のニーズに沿った情報を迅速に提供する機能
・問題が発生した場合に各拠点間で対応策を協議するための、タブレット端末のWeb会議機能
・対応策をタブレット端末上の工事図面に表示し、現場へ正確にフィードバックする機能
〔WBSの作成〕
H課長は、G社プロジェクトのスコープを定義することから始めた。H課長は、まず、G社工事管理システムを構成する全ての要素を拾い出した。それにプロジェクトマネジメントの要素を加え、図1に示すWBSを作成した。

次に、H課長は、①これらの六つの要素に関わる作業を全て完了すれば、G社プロジェクトは確実に完了しているといえる関係であることを確認した。
〔プロジェクトマネジメントの要素のリスクへの対応〕
H課長は、プロジェクトマネジメントの要素について、リスクを特定し、評価した。H課長は、今回のプロジェクトの経緯から、②G社プロジェクトが遅延するリスクがG社に非常に大きな影響を与えると考えた。その対応策として、プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)を設置し、G社プロジェクトの要素全体の進捗状況の監視を強化することにした。PMOの設置に当たっては、③図1から確認できるG社プロジェクトの特性を考慮した人選を行った。
〔他の要素のリスクへの対応〕
図1のプロジェクトマネジメントの要素以外の他の要素については、次のようにリスクを特定し、評価して対応を行った。
・工事スケジュール管理システムの構築:リスクとしては、工事スケジュール管理システムを新規開発した場合、開発スケジュールが遅延することが想定される。H課長は、工事スケジュール管理機能の仕様に合ったソフトウェアパッケージが数多く販売されていることを確認した。そこで、開発スケジュールが遅延するリスクを回避するために、工事スケジュール管理システムは新規開発せず、工事スケジュール管理機能を備えたソフトウェアパッケージを採用することにした。ただし、その採用に当たっては、④G社プロジェクトの要求事項を満たす機能を備えたものを選定する必要があると考えた。
・デバイス情報管理システムの構築:リスク源としては、新技術に対応するための技術習得に必要な期間の長期化が想定される。H課長は、G社工事管理システムを確実に来年4月から稼働させることがG社にとって最重要であり、⑤G社の競争力強化の方向性から判断して、ドローンなどの新技術への対応をG社で内製化する必要はないと考え、デバイスベンダからアプリケーションプログラムも含めて調達することにした。また、日本における法規制の状況から考えて、⑥新技術への対応に対する別の観点のリスクを回避するために、事前にX国の関係機関に確認することがあると判断した。確認の結果、下線⑥の観点についてのリスクはないことの確証を得た。
・タブレット端末への情報提供及びWeb会議システムの構築:リスク源としては、各拠点のニーズの把握に手間取ることが想定される。ただし、各拠点のニーズは相互に影響する可能性は少なく、プロジェクト全体のスケジュールへの影響は小さいと考えた。
・デバイス及びシステム基盤の調達:要求に合うデバイスやIaaSのサービスが調達できないことがリスク源であるが、X国でも最近は急速なIT化が進み、既に多くの企業が多様なデバイスやIaaSのサービスを提供している。選択肢は広く、リスクは軽減できると考えた。
・要素間連携システムの構築:個別の要素内での連携機能は既に確認しているが、システム全体として要求機能を実現できないというリスクが想定される。これに対しては、早い段階から各ベンダを交えた連携テストによる検証を繰り返し実施することで、リスクは軽減できると考えた。
〔IoTを活用したプロジェクトの特性〕
H課長は、これまでの結果を踏まえ、表1に示すG社プロジェクトのステークホルダの一覧表を作成した。

H課長は、表1を参照し、⑦IoTを活用したシステム開発プロジェクトの場合、従来のシステム開発プロジェクトと比較して、マネジメントを難しくする特性があると考えた。
設問1:
問題文を見る〔WBSの作成〕について、H課長が、本文中の下線①の確認を行ったのはなぜか。30字以内で述べよ。
模範解答
プロジェクトの要素に抜けがないことを確認するため
解説
解答の導き方
まず、H課長は「G社工事管理システムを構成する全ての要素」を拾い出し、プロジェクトマネジメントの要素も加えて図1のWBSを作成しています。つまり、WBSにはシステム構築に必要な要素と、プロジェクトを管理するための要素を含めています。
次に、六つの要素に関わる作業をすべて終えれば、G社プロジェクトも確実に完了したといえるかを確認しています。すべて終えてもプロジェクトが完了したといえないなら、WBSに必要な要素や作業が含まれていない可能性があるからです。
したがって、この確認は、プロジェクトの作業範囲をWBSが漏れなく表しているか、つまりプロジェクトの要素に抜けがないかを確かめるためです。
誤りやすいポイント
- 進捗状況を把握するための確認だと考えることです。ここで確認しているのは、作業の進み具合ではなく、WBSにプロジェクト全体の要素が含まれているかです。
- 六つの要素の作業順序や相互の依存関係を確認することが目的だと捉えることです。設問のポイントは、すべての作業を終えたときにプロジェクト全体も完了しているといえるか、という網羅性です。
- システムを構成する要素だけを対象に考えることです。本文では、システムの要素にプロジェクトマネジメントの要素も加えてWBSを作成しています。
FAQ
Q: WBSに抜けがあると、どのような問題が起こりますか。
A: 必要な作業が計画や管理の対象から漏れ、プロジェクトの完了が遅れたり、必要な成果を得られなかったりするおそれがあります。
A: 必要な作業が計画や管理の対象から漏れ、プロジェクトの完了が遅れたり、必要な成果を得られなかったりするおそれがあります。
Q: この確認は、作業の順番を決めることと同じですか。
A: いいえ。ここでは、プロジェクトの作業範囲が漏れなくWBSに含まれているかを確認しています。作業の順序や実施時期を決めることとは異なります。
A: いいえ。ここでは、プロジェクトの作業範囲が漏れなくWBSに含まれているかを確認しています。作業の順序や実施時期を決めることとは異なります。
関連キーワード: WBS、プロジェクトスコープ、スコープ定義、成果物、完全性
設問2:〔プロジェクトマネジメントの要素のリスクへの対応〕について、(1)、(2)に答えよ。
設問2(1)
問題文を見る本文中の下線②について、H課長が考えた、G社プロジェクトが遅延するリスクがG社に与える非常に大きな影響とは、具体的に何を指すか。35字以内で述べよ。
模範解答
X国新工事の完了が納期に間に合わず損害賠償金を請求されること
解説
解答の導き方
-
まず、設問はG社プロジェクトが遅延するリスクによって、G社にどのような影響が生じるかを尋ねています。プロジェクト自体の遅延だけでなく、その先にある工事への影響を考えます。
-
本文では、G社が「X国新工事に対し、G社工事管理システムを適用して従来よりも短い期間で完了させることを提案」して受注したとあります。つまり、X国新工事を短期間で完了させる計画には、G社工事管理システムの利用が関係しています。
-
また、G社プロジェクトは「来年3月末までの10か月で完了させることが必達」であり、X国新工事は来年4月に開始します。プロジェクトが遅れると、工事開始時にシステムを利用できず、提案どおりに工事期間を短縮できないおそれがあります。
-
さらに、X国では「納期に遅れた場合には多額の損害賠償金を支払わなければならない」という契約が慣例となっています。したがって、G社プロジェクトの遅延が工事の納期遅延につながれば、損害賠償金を請求されることが、G社にとって非常に大きな影響です。
誤りやすいポイント
- G社プロジェクト自体の遅延による追加費用や、システムの稼働開始が遅れることだけで答えないようにします。設問が問うのは、その遅延がG社に及ぼす具体的な影響です。
- システムの利用開始が遅れることと、工事の納期に遅れることを混同しないようにします。本文では、システムによって従来より短い期間で工事を完了させる計画である点が、両者を結び付ける根拠です。
- 損害賠償金の支払いは、G社プロジェクトの遅延に対して直接発生するのではなく、X国新工事の納期遅延に伴う影響として捉えます。
FAQ
Q: G社プロジェクトが遅れれば、必ずX国新工事も遅れるのですか?
A: 必ずとは限りません。ただし、システムを使って工事期間を短縮する計画なので、利用開始が遅れると工事の納期にも影響するおそれがあります。設問では、そのリスクがG社に与える大きな影響を答えます。
A: 必ずとは限りません。ただし、システムを使って工事期間を短縮する計画なので、利用開始が遅れると工事の納期にも影響するおそれがあります。設問では、そのリスクがG社に与える大きな影響を答えます。
Q: 損害賠償金は、何の遅延に対して発生するのですか?
A: 本文で述べられているのは、X国の工事で納期に遅れた場合の損害賠償です。G社プロジェクトの遅延が工事の納期遅延につながる場合の影響として整理します。
A: 本文で述べられているのは、X国の工事で納期に遅れた場合の損害賠償です。G社プロジェクトの遅延が工事の納期遅延につながる場合の影響として整理します。
関連キーワード: プロジェクトリスク、リスク評価、納期遅延、損害賠償金
設問2(2)
問題文を見る本文中の下線③について、H課長が、G社プロジェクトの特性を考慮して行った人選とはどのような人選か。30字以内で述べよ。
模範解答
各要素の内容を理解して進捗状況を把握できる人材を選ぶ
解説
解答の導き方
-
本文では、PMOの役割として「G社プロジェクトの要素全体の進捗状況の監視を強化する」とあります。したがって、選ぶ人材には、プロジェクト全体を見渡して各要素の進み具合を把握する力が必要です。
-
図1には、プロジェクトマネジメントのほか、工事スケジュール管理システムの構築、デバイス情報管理システムの構築、デバイス及びシステム基盤の調達、要素間連携システムの構築など、異なる内容の要素が並んでいます。これら全体の進捗を適切に監視するには、各要素が何を行うものかを理解している必要があります。
-
つまり、PMOには、各要素の内容を理解した上で、その進捗状況を把握できる人材を選ぶのが適切です。
誤りやすいポイント
- PMOの設置目的を「遅延を防ぐこと」とだけ捉え、人選に必要な能力まで述べないことです。全要素の進捗監視を担う点から、各要素を理解して状況を把握できることが必要です。
- プロジェクトマネジメントの経験だけを挙げることです。図1では内容の異なる複数の要素があるため、それぞれの進捗を理解できることが問われています。
- 特定の要素やベンダだけに詳しい人を選ぶと考えることです。PMOの対象は、個別要素ではなくプロジェクト全体です。
FAQ
Q: 各要素の作業を自分で担当できる人を選ぶ必要がありますか?
A: ここで求められているのは、各要素の内容を理解して進捗状況を把握できることです。個々の作業を自ら担当することまでは問われていません。
A: ここで求められているのは、各要素の内容を理解して進捗状況を把握できることです。個々の作業を自ら担当することまでは問われていません。
Q: なぜ進捗管理の経験だけでは不十分なのですか?
A: 進捗を判断するには、各要素で何が行われ、どのような状態が進捗に当たるのかを理解する必要があるためです。
A: 進捗を判断するには、各要素で何が行われ、どのような状態が進捗に当たるのかを理解する必要があるためです。
関連キーワード: WBS、PMO、進捗管理、プロジェクト統合管理
設問3:〔他の要素のリスクへの対応〕について、(1)~(3)に答えよ。
設問3(1)
問題文を見る本文中の下線④について、H課長が工事スケジュール管理機能以外にソフトウェアパッケージが備えるべきと考えた、G社プロジェクトの要求事項を満たす機能とは何か。35字以内で述べよ。
模範解答
画像データや稼働状況データを分析してレポートする機能
解説
解答の導き方
-
問われているのは、工事スケジュール管理機能に加えて、ソフトウェアパッケージに必要な機能です。まず、G社工事管理システムが何をするシステムなのかを確認します。
-
システムの概要には、ドローンで撮影した画像データと、建設機械から収集した稼働状況データをIaaS上のサーバに蓄積するとあります。したがって、管理対象となるデータは画像データと稼働状況データです。
-
さらに、システムの機能として「サーバに蓄積されたデータを分析して、工事進捗レポートを作成する」とあります。この記述から、データを保存するだけでなく、分析して工事の進捗をレポートにする機能も必要だと分かります。
-
そのため、工事スケジュール管理機能以外にパッケージが備えるべき機能は、画像データと稼働状況データを分析し、レポートを作成する機能です。単にデータを収集・蓄積する機能ではなく、分析とレポート作成までを含めることがポイントです。
誤りやすいポイント
- 工事スケジュール管理機能だけに注目し、問題が尋ねている「それ以外」の機能を答えないことです。
- ドローンによる撮影や建設機械からのデータ収集を答えてしまうことです。これらはデータを集める機能であり、問われているのは収集後の分析・レポート作成です。
- タブレット端末への情報提供やWeb会議の機能を答えてしまうことです。これらもシステムの機能ですが、今回の根拠となる記述は、蓄積データを分析して工事進捗レポートを作成する機能です。
FAQ
Q: なぜデータの「蓄積」ではなく「分析してレポートする」機能が答えになるのですか?
A: 問題文では、データをIaaS上のサーバに蓄積する機能と、蓄積したデータを分析して工事進捗レポートを作成する機能が別々に示されています。設問が問う機能は後者です。
A: 問題文では、データをIaaS上のサーバに蓄積する機能と、蓄積したデータを分析して工事進捗レポートを作成する機能が別々に示されています。設問が問う機能は後者です。
Q: 工事スケジュール管理機能も答えに含めますか?
A: 含めません。設問は、その機能以外に必要な機能を尋ねています。システム概要に示された別の要求機能から、データ分析とレポート作成を導きます。
A: 含めません。設問は、その機能以外に必要な機能を尋ねています。システム概要に示された別の要求機能から、データ分析とレポート作成を導きます。
Q: 「工事進捗レポートを作成する機能」だけでは不十分ですか?
A: 機能の目的は伝わりますが、どのデータを使うのかも示すと、問題文にある画像データと稼働状況データを分析する要求を明確に表せます。
A: 機能の目的は伝わりますが、どのデータを使うのかも示すと、問題文にある画像データと稼働状況データを分析する要求を明確に表せます。
関連キーワード: IoT、データ分析、レポート作成、ソフトウェアパッケージ、要求事項
設問3(2)
問題文を見る本文中の下線⑤について、H課長が、G社の競争力強化の方向性から、G社で内製化する必要はないと判断した理由は何か。30字以内で述べよ。
模範解答
ドローンの要素技術はG社の競争力強化の源泉ではないから
解説
解答の導き方
-
まず、G社がどのような力を競争力としているかを確認します。本文には、G社は「厳しい環境での工事遂行力の高さを強みにして業容を拡大してきた」とあります。つまり、G社の競争力の中心は、工事を厳しい環境でも確実に進める力です。
-
次に、今後強化しようとしているものを確認します。経営陣は「工事遂行力の更なる強化」を目的にG社工事管理システムを構築し、X国新工事を従来より短い期間で完了させることを目指しています。ここからも、競争力強化の方向は工事を遂行する力の向上だと分かります。
-
これに対して、ドローンなどの新技術は、現場の状況を把握して工事を管理するための手段です。本文では、技術習得に必要な期間が長くなるリスクを想定し、デバイスベンダからアプリケーションプログラムも含めて調達するとしています。G社が自ら新技術を開発・習得すること自体が、競争力の源泉として示されているわけではありません。
-
したがって、競争力強化のためにG社が内製化すべきなのはドローンの要素技術ではなく、工事を確実に遂行する力です。ドローンの要素技術はG社の競争力強化の源泉ではないため、ベンダから調達するという判断につながります。
誤りやすいポイント
- IoTやドローンを活用するプロジェクトだから、ドローン技術を自社で開発すべきだと考えてしまうことです。技術を利用することと、その技術を競争力の源泉として自社で保有することは別です。
- 新技術の習得期間が長くなるリスクだけを理由にすることです。この設問では、特に「G社の競争力強化の方向性から」内製化が不要と判断した理由が問われています。
- 「内製化する必要はない」を、ドローンなどの新技術が工事に役立たないという意味に捉えることです。新技術は活用しますが、その技術の開発や習得をG社の競争力の中心に置かないという判断です。
FAQ
Q: G社にとってドローンなどの新技術は重要ではないのですか?
A: 重要でないということではありません。工事管理に活用しますが、G社の競争力の中心は工事を遂行する力であり、新技術そのものではないという整理です。
A: 重要でないということではありません。工事管理に活用しますが、G社の競争力の中心は工事を遂行する力であり、新技術そのものではないという整理です。
Q: 技術習得に時間がかかることも、内製化しない理由になりますか?
A: はい。本文では技術習得期間の長期化をリスクとして挙げています。ただし、この設問で問われている判断理由は、G社の競争力強化の方向性に照らして、ドローンの要素技術が競争力の源泉ではないことです。
A: はい。本文では技術習得期間の長期化をリスクとして挙げています。ただし、この設問で問われている判断理由は、G社の競争力強化の方向性に照らして、ドローンの要素技術が競争力の源泉ではないことです。
関連キーワード: IoT、内製化、外部調達、競争優位、技術習得期間
設問3(3)
問題文を見る本文中の下線⑥について、H課長が新技術への対応に対する別の観点のリスクを回避したいと考え、事前にX国の関係機関に確認したことは何か。30字以内で述べよ。
模範解答
X国でドローンの飛行に法的な制約があるかどうか
解説
解答の導き方
-
下線⑥では、新技術への対応について、技術習得の期間とは「別の観点のリスク」を回避しようとしています。したがって、ドローンなどを扱う技術力ではなく、利用に関する別の問題を考えます。
-
本文には、ドローンに装着したデバイスで工事現場を撮影する機能が示されています。また、日本の法規制の状況を踏まえて、X国の関係機関に事前に確認するとあります。日本での規制状況だけでは、X国でドローンを使用できるかは判断できません。
-
そこで確認するのは、X国でドローンを飛行させることに法的な制約があるかどうかです。これは、ドローンの操作方法やシステムの技術的な適合性を確認することとは異なり、現地での利用に関わる法的リスクの確認です。
誤りやすいポイント
- デバイスベンダから調達する方針に注目し、確認事項をベンダの技術力や製品の性能だと考えないようにします。下線⑥は、技術習得の長期化とは別の観点を指しています。
- ドローンの性能や通信環境の確認と混同しないようにします。本文では「法規制」に触れているため、問われているのは法的な利用制約です。
- 日本の法規制を確認するのではなく、実際に工事を行うX国での規制を確認する点が重要です。
FAQ
Q: なぜX国の関係機関に確認するのですか?
A: ドローンを使う工事現場がX国にあり、現地での飛行に関する法的な制約を確認する必要があるからです。
A: ドローンを使う工事現場がX国にあり、現地での飛行に関する法的な制約を確認する必要があるからです。
Q: デバイスベンダに確認すれば十分ではありませんか?
A: ベンダへの確認は、製品や技術に関する情報を得るものです。現地での飛行が法律上認められるかは、X国の関係機関に確認する必要があります。
A: ベンダへの確認は、製品や技術に関する情報を得るものです。現地での飛行が法律上認められるかは、X国の関係機関に確認する必要があります。
Q: 下線⑤のリスクとは何が違いますか?
A: 下線⑤は新技術を習得する期間が長引くリスクです。下線⑥は、ドローンの利用に法的な制約があるリスクです。
A: 下線⑤は新技術を習得する期間が長引くリスクです。下線⑥は、ドローンの利用に法的な制約があるリスクです。
関連キーワード: IoT、ドローン、法規制、リスク管理、外部調達
設問4:
問題文を見る〔IoTを活用したプロジェクトの特性〕について、H課長が本文中の下線⑦で考えた、従来のシステム開発プロジェクトと比較して、IoTを活用したシステム開発プロジェクトのマネジメントを難しくする特性とは何か。35字以内で述べよ。
模範解答
多岐にわたる分野のステークホルダの統率や調整が必要になること
解説
解答の導き方
この設問は、IoTを活用したシステム開発では、従来のシステム開発に比べて、どのような点がプロジェクトマネジメントを難しくするのかを問うています。
まず、G社工事管理システムは、ドローンや建設機械に取り付けるデバイス、データを蓄積するIaaS上のサーバ、分析機能、タブレット端末の機能など、複数の要素で構成されています。したがって、ソフトウェアだけでなく、デバイスやシステム基盤など、異なる分野にまたがる関係者が関与します。
次に表1を見ると、要素ごとに関係するステークホルダが異なります。例えば、デバイスやIaaSの調達には「デバイスベンダ、IaaSベンダ」が関与し、タブレット端末への情報提供などには「タブレット端末ベンダ、G社システム部」が関与します。また、要素間連携には「G社システム部、各ベンダ」が関わります。
このように、専門分野や立場の異なる関係者が複数の要素に分かれて参加するため、それぞれの作業や要求を整合させ、協力してもらう必要があります。特に、システム全体の連携を実現するには、関係者間の認識を合わせることも重要です。
したがって、IoTを活用したプロジェクトでは、多岐にわたる分野のステークホルダを統率し、調整する必要があることが、従来のシステム開発プロジェクトと比べてマネジメントを難しくする特性です。
誤りやすいポイント
- 「ステークホルダの人数が多いこと」だけに着目しないようにします。人数だけでなく、デバイス、IaaS、ソフトウェアなど、関係者の専門分野が多岐にわたることがポイントです。
- 「IoTの技術が複雑であること」とだけ答えると、設問が求めるマネジメント上の特性を具体的に示せていません。関係者の統率や調整が必要になることまで述べます。
- ベンダごとの作業を個別に管理するだけでは不十分です。表1には要素間連携に関わる関係者も示されているため、要素をまたぐ調整が必要な点も意識します。
FAQ
Q: ステークホルダの分野が多岐にわたると、なぜマネジメントが難しくなるのですか?
A: 分野や立場によって、必要とする情報や作業の進め方が異なります。そのため、要件や役割、要素間の連携について認識を合わせる調整が必要になるからです。
A: 分野や立場によって、必要とする情報や作業の進め方が異なります。そのため、要件や役割、要素間の連携について認識を合わせる調整が必要になるからです。
Q: 表1では、どの点が特に根拠になりますか?
A: 要素ごとに異なるベンダやG社の部門が関係し、さらに要素間連携には「各ベンダ」も関与している点です。複数の分野の関係者を横断して調整する必要があると分かります。
A: 要素ごとに異なるベンダやG社の部門が関係し、さらに要素間連携には「各ベンダ」も関与している点です。複数の分野の関係者を横断して調整する必要があると分かります。
Q: 関係者間の調整には、どのような取り組みが有効ですか?
A: 役割や連携方法を明確にし、早い段階から関係者を交えた連携テストを行うことが有効です。本文でも、早い段階から各ベンダを交えた連携テストを繰り返す方針が示されています。
A: 役割や連携方法を明確にし、早い段階から関係者を交えた連携テストを行うことが有効です。本文でも、早い段階から各ベンダを交えた連携テストを繰り返す方針が示されています。
関連キーワード: IoT、ステークホルダ管理、ベンダ管理、システム統合、プロジェクトマネジメント



