システム監査技術者 2012年 午前2 問03
問題文
ソフトウェアパッケージ購入に関する監査において監査人自身が行う手続として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:自社開発と購入の場合の投資対効果をそれぞれ分析、比較して、ソフトウェアパッケージを選定する。
イ:ソフトウェアパッケージに適合するハードウェア性能の検討が行われていることを確認する。(正解)
ウ:ソフトウェアパッケージを提供する企業の財務内容が健全かどうかを調査する。
エ:他の同種のソフトウェアパッケージに関する資料を取り寄せて、価格、性能などを比較する。
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ソフトウェア購入監査【午前2解説】
正解の理由
監査人の役割は、ソフトウェアパッケージの選定や購入を自ら行うことではなく、購入に関する手続が適切に実施されているかを確認することです。
イは、パッケージの利用に必要なハードウェア性能が検討されていることを確認する手続です。監査人が証拠を調べ、必要な検討が行われているかを確かめる内容なので、監査人自身が行う手続として適切です。
解法ステップ
- 問われているのは「パッケージ購入の手続」そのものではなく、「監査人自身が行う手続」です。
- 選択肢を、購入の意思決定や実作業を行うものと、実施状況を確認するものに分けます。
- 監査人が選定・調査を実行する選択肢を除き、購入プロセスの妥当性を確認するイを選びます。
選択肢別の誤答解説
- ア:自社開発と購入の投資対効果を分析・比較し、パッケージを選定するのは、導入を決める組織側の業務です。監査人が選定を行うと、監査対象の意思決定に関与してしまいます。
- イ:必要なハードウェア性能の検討が実施されたことを確認する手続です。購入時の検討状況を監査する内容として適切です。
- ウ:提供企業の財務内容を調査すること自体は、購入先の評価として行われる場合があります。しかし、監査人が購入先の調査を実施する選択肢であり、監査手続としては適切ではありません。
- エ:他社製品の資料を集め、価格や性能を比較するのは、購入候補を選ぶための調達業務です。監査人自身が比較選定を行うものではありません。
よくある誤解
- 「監査人が確認する」ことと「監査人が実施する」ことの混同
監査人は、組織が行った検討を証拠に基づいて確認します。検討や選定そのものを代行するわけではありません。 - 「購入に関係する作業なら、すべて監査手続」と考えること
価格比較や導入判断は調達・経営側の業務です。監査では、その手続が適切に行われたかを評価します。 - ハードウェア性能の確認を、単なる技術評価と捉えること
ここでは性能の良し悪しを監査人が判定するのではなく、必要な検討が行われたことを確認する点が重要です。
補足コラム
監査人が対象業務の意思決定や実作業を担うと、後からその業務を客観的に評価しにくくなります。監査では、契約書、比較表、稟議書、性能要件の検討資料などを確認し、必要な手続が実施された証拠を確かめることが基本です。
FAQ
Q. ハードウェア性能の検討が不十分だと分かった場合、監査人が性能要件を決めるのですか?
A. いいえ。監査人は問題点を報告し、改善を促します。具体的な性能要件の決定は、組織の責任者が行います。
A. いいえ。監査人は問題点を報告し、改善を促します。具体的な性能要件の決定は、組織の責任者が行います。
Q. 監査人が提供企業の財務資料を確認することはありますか?
A. 監査目的に応じて資料を確認することはあり得ます。ただし、この設問では、購入先を調査することよりも、購入に必要な検討が実施されたかを確認する手続が適切です。
A. 監査目的に応じて資料を確認することはあり得ます。ただし、この設問では、購入先を調査することよりも、購入に必要な検討が実施されたかを確認する手続が適切です。
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