システム監査技術者 2014年 午前2 問10
問題文
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”におけるIT業務処理統制に該当するものはどれか。
選択肢
ア:外部委託に関する契約の管理
イ:システムの運用管理
ウ:システムの開発・保守に係る管理
エ:利用部門によるエラーデータの修正と再処理(正解)
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IT業務処理統制【午前2解説】
正解の理由
IT業務処理統制とは、個々の業務システムにおいて、データが正確に入力・処理・出力されるようにする統制です。たとえば、入力内容のチェック、処理結果の確認、エラー発生時の修正と再処理などが該当します。
エの「利用部門によるエラーデータの修正と再処理」は、業務データの処理に直接関わる統制です。エラーを適切に修正し、正しい結果が得られるまで再処理することで、業務処理の正確性を確保します。
解法ステップ
- 「IT業務処理統制」が、業務システム内のデータ処理を直接統制するものだと確認します。
- 各選択肢が、個々の業務処理に関するものか、システム全体を支える管理に関するものかを見分けます。
- エラーデータの修正と再処理は、業務データの正確性を確保するための処理なので、エを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
ア:外部委託に関する契約の管理
外部委託先との契約を管理する統制です。個々の業務処理ではなく、ITの利用・運営に関する全般的な管理に該当します。 -
イ:システムの運用管理
システムの運用を適切に行うための管理です。業務データの入力や処理そのものを統制するものではなく、IT全般統制に該当します。 -
ウ:システムの開発・保守に係る管理
システムの開発や変更が適切に行われるようにする統制です。こちらも、個々の業務処理ではなく、システム全体の信頼性を支えるIT全般統制です。 -
エ:利用部門によるエラーデータの修正と再処理
エラーとなった業務データを修正し、再処理する統制です。業務処理の正確性に直接関わるため、IT業務処理統制に該当します。
よくある誤解
-
ITに関係する統制は、すべてIT業務処理統制だと思う
ITに関係していても、運用管理や開発管理などはIT全般統制です。業務処理に直接関わるかどうかが区別のポイントです。 -
エラー対応は運用管理に分類されると思う
システム全体の障害対応と、業務データのエラーを修正して再処理することは異なります。後者は業務処理の正確性を確保する統制です。 -
利用部門が行う作業は、統制に該当しないと思う
利用部門の作業でも、業務データの正確性を確保するための手続であれば、IT業務処理統制に該当します。
補足コラム
IT統制は、大きく「IT全般統制」と「IT業務処理統制」に分けて考えると整理しやすいです。
- IT全般統制:システムの運用、開発・保守、アクセス管理、外部委託管理など、情報システム全体の信頼性を支える統制
- IT業務処理統制:入力・処理・出力やエラー処理など、個々の業務システムにおけるデータ処理の正確性を確保する統制
「システムを適切に管理する仕組み」か、「業務データを正しく処理する仕組み」かを考えると、分類を判断しやすくなります。
FAQ
Q. エラーデータの修正と再処理は、なぜIT業務処理統制なのですか?
A. 業務データに生じたエラーを正し、業務システムで正確な処理結果を得るための手続だからです。
A. 業務データに生じたエラーを正し、業務システムで正確な処理結果を得るための手続だからです。
Q. システムの運用管理も、業務処理の正確性に影響するのではありませんか?
A. 影響はしますが、運用管理はシステム全体の安定稼働を支える統制です。個々の業務データの処理を直接チェック・修正する統制とは分類が異なります。
A. 影響はしますが、運用管理はシステム全体の安定稼働を支える統制です。個々の業務データの処理を直接チェック・修正する統制とは分類が異なります。
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