システム監査技術者 2016年 午前2 問12
問題文
ITサービスマネジメントにおいて、構成ベースラインを確立することによって可能になることはどれか。
選択肢
ア:ITサービスの存続期間を通したパフォーマンスの変化の測定
イ:インシデントが発生したときの問題管理プロセスでの状況証拠の分析
ウ:構成監査及び切り戻しのための基準の提供(正解)
エ:サービスを機能させるために必要な最低限の利用可能レベルの定義
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構成ベースライン【午前2解説】
正解の理由
構成ベースラインとは、ある時点で承認された構成情報を、比較や管理の基準として固定したものです。以後の変更をベースラインと照らし合わせることで、構成が承認どおりかを監査できます。また、変更後に問題が発生した場合は、ベースラインを基準に変更前の状態へ戻すことができます。
したがって、構成ベースラインによって可能になることは、ウの「構成監査及び切り戻しのための基準の提供」です。
解法ステップ
- 「構成ベースライン」が構成情報の基準となる状態を指すことを確認します。
- ベースラインの主な用途を思い出します。構成の比較・監査や、変更後に元の状態へ戻す際の基準として使われます。
- この用途に一致するウを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
ア:ITサービスの存続期間を通したパフォーマンスの変化の測定
サービスの性能測定やパフォーマンス管理に関する内容です。構成ベースラインは構成の状態を管理する基準であり、性能変化の測定そのものを目的とするものではありません。 -
イ:インシデントが発生したときの問題管理プロセスでの状況証拠の分析
問題管理では、インシデントの原因を分析し、再発防止などを目指します。構成情報が分析に役立つ場合はありますが、状況証拠の分析は構成ベースラインを確立する主な目的ではありません。 -
ウ:構成監査及び切り戻しのための基準の提供
承認済みの構成を基準として、現在の状態との比較や、必要に応じた変更前の状態への復旧ができます。構成ベースラインの目的に合致します。 -
エ:サービスを機能させるために必要な最低限の利用可能レベルの定義
サービスに求められる可用性などのサービス要件に関する内容です。構成ベースラインが定義するのは構成の基準であり、最低限のサービス利用可能レベルではありません。
よくある誤解
-
構成ベースラインは性能の基準だと思う
「ベースライン」は性能の比較基準として使われることもありますが、この設問の構成ベースラインは、構成情報の承認済み状態を指します。 -
構成ベースラインは一度決めたら変更できないと思う
ベースラインは変更を禁止するものではありません。変更管理の手続きに従って構成が変更された場合は、新たなベースラインとして更新されることがあります。 -
問題管理で役立つなら、問題管理が正解だと思う
構成情報は問題の調査に役立つことがあります。しかし、設問ではベースラインを確立することによって直接可能になることを問うているため、監査や切り戻しの基準が適切です。
補足コラム
構成ベースラインは、いわば「承認済みの構成状態を記録したスナップショット」です。たとえば、変更前のサーバ設定をベースラインとして記録しておけば、変更後の設定との違いを確認できます。変更による障害が起きた場合も、ベースラインを参照して元の構成へ戻す判断がしやすくなります。
FAQ
Q. 構成ベースラインには何が含まれますか?
A. 対象となる構成品目や、その構成・バージョンなど、承認された状態を把握するための情報が含まれます。
A. 対象となる構成品目や、その構成・バージョンなど、承認された状態を把握するための情報が含まれます。
Q. ベースラインを設定すると、その後の変更はできなくなりますか?
A. できなくなるわけではありません。変更を適切に管理し、必要に応じてベースラインを更新します。
A. できなくなるわけではありません。変更を適切に管理し、必要に応じてベースラインを更新します。
関連キーワード: 構成管理、構成品目、構成監査、変更管理、切り戻し

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