システム監査技術者 2020年 午前2 問07
問題文
システム監査基準(平成30年)における、改善提案のフォローアップに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:監査対象部門と改善責任部門がともに改善を実施しないという意思決定を行った場合は、システム監査人が代わって改善を実施する。
イ:監査対象部門と改善責任部門によって実施された改善策が不十分な場合は、システム監査人が経営陣に追加の改善策の実施を指示する。
ウ:監査報告書の中で指摘事項とされたかどうかにかかわらず、監査調書に記載された全ての不備に対して、改善実施状況のフォローアップを実施する必要がある。
エ:システム監査人は、監査対象部門が提出した改善実施状況報告書の確認に加え、改善内容の追加的な検証が必要かどうかを検討する。(正解)
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改善提案のフォローアップ【午前2解説】
正解の理由
システム監査人は、監査対象部門などから提出された改善実施状況報告書を確認し、報告された改善内容が適切に実施されているかを評価します。また、報告書の確認だけでは十分でないと判断した場合は、改善内容について追加の検証が必要かどうかを検討します。
このように、改善の実施は監査対象部門などの責任とし、監査人はその実施状況を確認・評価する立場です。したがって、報告書の確認に加えて追加検証の必要性を検討するとするエが適切です。
解法ステップ
- 「フォローアップ」で問われているのは、監査後の改善がどのように実施されたかを確認する役割です。
- システム監査人が改善を自ら実施したり、改善策を指示したりするのではなく、改善状況を確認・評価することに注目します。
- 報告書の確認に加え、必要に応じて追加検証を検討するエを選びます。
選択肢別の誤答解説
- ア:改善を実施しないと決めた場合でも、システム監査人が代わりに改善を実施するわけではありません。改善の実施責任は監査対象部門などにあります。監査人が改善を担当すると、監査する側と改善する側の独立性が損なわれるおそれがあります。
- イ:改善策が不十分な場合に、システム監査人が経営陣へ追加策の実施を指示するというのは適切ではありません。監査人は問題点や必要な対応を報告・助言できますが、改善の意思決定や実施を指示する立場ではありません。
- ウ:監査調書に記載されたすべての不備について、必ずフォローアップするわけではありません。フォローアップの対象は、監査報告書で指摘した事項など、改善状況を確認する必要がある事項です。
- エ:改善実施状況報告書を確認し、必要に応じて改善内容を追加で検証するかどうかを検討します。監査人の役割を適切に表しています。
よくある誤解
- 監査人が改善を実施すると思い込む:監査人は改善の実施者ではなく、改善状況を確認・評価する立場です。
- 改善策を指示できると思い込む:監査人は改善を促す助言や指摘を行いますが、改善策の決定や実施を担うのは監査対象部門などです。
- 監査調書に記録された不備はすべて追跡すると思い込む:記録された事項すべてがフォローアップ対象になるわけではありません。報告書での指摘など、確認が必要な事項を対象とします。
補足コラム
フォローアップは、監査で指摘した事項について、改善策が実施されたか、また改善によって不備が解消されたかを確認する活動です。改善策の実施責任と監査人の確認責任を区別することが重要です。監査人が改善の実施まで担うと、その後の監査で自らの仕事を評価することになり、客観性を保ちにくくなります。
FAQ
Q. 監査人は改善策について何も意見を述べられないのですか?
A. いいえ。監査人は指摘事項やリスクに基づいて、改善に関する助言や提案を行えます。ただし、改善の決定・実施の責任を引き受けるわけではありません。
A. いいえ。監査人は指摘事項やリスクに基づいて、改善に関する助言や提案を行えます。ただし、改善の決定・実施の責任を引き受けるわけではありません。
Q. 改善実施状況報告書が提出されれば、追加の確認は不要ですか?
A. 必ずしもそうではありません。報告書の内容や改善の重要性などを踏まえ、追加の検証が必要かどうかを検討します。
A. 必ずしもそうではありません。報告書の内容や改善の重要性などを踏まえ、追加の検証が必要かどうかを検討します。
関連キーワード: システム監査、監査フォローアップ、改善実施状況報告書、監査人の独立性、監査対象部門

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