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システム監査技術者 2023年 午前2 問07


問題文

システム監査基準(平成30年)における“十分かつ適切な監査証拠”を説明したものはどれか。

選択肢

ア:証拠としての質的十分性を備え、証拠の保管要件に適合し、かつ、偽造されていないことが確認された証拠
イ:証拠としての質的十分性を備え、法令及び組織の内部規則に適合し、かつ、適切な方法によって入手された証拠
ウ:証拠としての量的十分性を備え、システム管理基準に適合し、かつ、情報システムから出力された証拠
エ:証拠としての量的十分性を備え、確かめるべき事項に適合し、かつ、証明力を備えた証拠(正解)

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十分かつ適切な監査証拠【午前2解説】

正解の理由

システム監査基準における「十分かつ適切な監査証拠」とは、量が十分であり、確かめるべき事項に関連し、その事項を裏付ける証明力がある証拠です。
この定義に合致するのはエです。「量的十分性」が証拠の量を、「確かめるべき事項に適合」が証拠の関連性を、「証明力」が証拠の信頼性や裏付けの強さを表しています。

解法ステップ

  1. 「十分」を、証拠の量に関する要件として捉えます。
  2. 「適切」を、確かめる事項との関連性や、結論を裏付ける証明力に関する要件として捉えます。
  3. 選択肢のうち、この要件をまとめて示しているエを選びます。

選択肢別の誤答解説

  • ア:証拠の保管や偽造の有無は重要な確認事項ですが、「十分かつ適切な監査証拠」の定義を示しているわけではありません。また、量的十分性が示されていません。
  • イ:法令や内部規則への適合、入手方法は証拠の取扱いに関係する事項ですが、監査証拠の量や、確かめる事項に対する証明力を示していません。
  • ウ:量的十分性には触れていますが、「システム管理基準に適合すること」や「情報システムから出力されたこと」は、十分かつ適切な監査証拠の定義ではありません。
  • エ:量が十分で、確かめるべき事項に合致し、証明力を備えるという要件を示しています。

よくある誤解

  • 「十分性」は証拠の質を指すと考えてしまうことがあります。十分性は主に証拠の量を表します。
  • システムから出力された証拠なら適切であると思い込むのは誤りです。出力元だけでなく、確かめたい事項との関連性や証明力も必要です。
  • 保管方法や入手方法が適切なら十分な証拠であると考えてしまうことがあります。それらは重要な管理事項ですが、定義そのものとは区別します。

補足コラム

監査証拠の「十分性」と「適切性」は、次のように整理すると覚えやすくなります。
  • 十分性:証拠の量が足りているか
  • 適切性:証拠が確かめる事項に関連し、結論を裏付ける力があるか
証拠の量が多くても、確かめたい事項に関係がなければ適切とはいえません。反対に、関連性の高い証拠でも量が不足していれば、十分とはいえない場合があります。

FAQ

Q. 監査証拠は、量が多ければ多いほどよいのですか?
A. 必要な量を確保することは大切ですが、量だけで判断はできません。確かめる事項との関連性や証明力も考慮します。
Q. 「証明力」は、証拠が偽造されていないことと同じですか?
A. 同じではありません。偽造されていないことは信頼性に関係する要素ですが、証明力は、その証拠が監査上の判断をどれだけ裏付けるかという観点も含みます。

関連キーワード: システム監査基準、監査証拠、十分性、適切性、証明力
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