システム監査技術者 2024年 午前2 問24
問題文
J.B.バーニーが提唱したVRIOフレームワークにおいて、自社の競争優位性を評価するための視点はどれか。
選択肢
ア:自社が属する業界における、競争の激しさ、新規参入者の可能性、顧客と自社との力関係、供給業者と自社との力関係
イ:自社が属する業界における、市場規模、自社の強み、顧客ニーズの把握状況、競合と比べた自社の経営資源の優位性
ウ:自社が保有する経営資源の経済的価値及び希少性、他社が同等の経営資源を獲得するためのコスト、その経営資源を活用するための組織的な方針(正解)
エ:自社の外部環境における、政治的要因、経済的要因、人口動向や価値観の変化といった社会的要因、テクノロジの飛躍的進歩など技術的要因
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VRIOフレームワーク【午前2解説】
正解の理由
正解はウです。
VRIOフレームワークは、自社の経営資源が競争優位につながるかを、次の4つの視点で評価します。
- V(Value:経済的価値):その経営資源が機会を生かしたり、脅威に対応したりするうえで役立つか
- R(Rarity:希少性):その経営資源を保有する企業が少ないか
- I(Imitability:模倣困難性):他社が同等の経営資源を獲得・模倣するのに大きなコストや時間がかかるか
- O(Organization:組織):経営資源を有効に活用できる組織や方針が整っているか
ウは、この4つの観点を「経済的価値」「希少性」「獲得コスト」「活用するための組織的な方針」として示しています。
解法ステップ
- VRIOの4要素を思い出します。
「価値・希少性・模倣困難性・組織」です。 - 選択肢に4要素がそろっているかを確認します。
- 経営資源そのものと、それを活用する組織に注目します。
これらを挙げているウがVRIOフレームワークに該当します。
選択肢別の誤答解説
-
ア:誤りです。
競争の激しさ、新規参入の可能性、顧客や供給業者との力関係は、ポーターのファイブフォース分析で見る業界の競争要因です。自社の経営資源を評価するVRIOとは異なります。 -
イ:誤りです。
市場規模や顧客ニーズ、自社の強みなど、複数の経営分析の観点が並んでいます。しかし、VRIOの4要素である価値・希少性・模倣困難性・組織を示したものではありません。 -
ウ:正解です。
経営資源の価値と希少性、他社が同等の資源を得るコスト、資源を活用する組織の方針を挙げています。VRIOの評価視点に合致します。 -
エ:誤りです。
政治・経済・社会・技術の外部環境を分析するPEST分析です。自社の経営資源を評価するVRIOとは対象が異なります。
よくある誤解
-
VRIOは外部環境を分析する手法だと思い込む
VRIOは主に自社の経営資源や組織を評価します。外部環境の分析手法とは区別しましょう。 -
Iを「経営資源を持っているか」と捉える
Iは、他社がその資源をどれだけ模倣しにくいか、または獲得にどれだけコストがかかるかという視点です。 -
価値や希少性があれば、必ず持続的な競争優位になると考える
経営資源を実際に活用する組織の仕組みも重要です。VRIOでは4要素をまとめて確認します。
補足コラム
VRIOは、経営資源の評価結果から競争上の位置づけを考える際にも使われます。資源に価値がなければ競争上の不利につながり、価値はあっても希少でなければ競争均衡にとどまることがあります。価値・希少性・模倣困難性に加え、それを活用する組織が整っていると、持続的な競争優位につながる可能性が高まります。
FAQ
Q. VRIOの4文字は何を表していますか?
A. Value(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織)です。
A. Value(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織)です。
Q. VRIOとファイブフォース分析の違いは何ですか?
A. VRIOは自社の経営資源や組織を評価する手法で、ファイブフォース分析は業界内の競争要因を分析する手法です。
A. VRIOは自社の経営資源や組織を評価する手法で、ファイブフォース分析は業界内の競争要因を分析する手法です。
関連キーワード: VRIO、経営資源、競争優位性、模倣困難性、ファイブフォース分析、PEST分析

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