登録販売者 2019年 中国・四国 問67
問題文
解熱鎮痛成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a アスピリンは、ピリン系の解熱鎮痛成分で、ライ症候群の発生が示唆されており、15歳未満の小児に対しては一般用医薬品として使用してはならない。
b アセトアミノフェンは、中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすほか、末梢における抗炎症作用が期待でき、内服薬のほか、専ら小児の解熱に用いる坐薬もある。
c イブプロフェンは、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎又はクローン氏病の既往歴がある人では、それら疾患の再発を招くおそれがある。
d 「アスピリン喘息」は、アスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性がある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)(正解)
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解熱鎮痛成分の分類と特徴【登録販売者解説】
正解の理由
アスピリンはサリチル酸系、アセトアミノフェンは末梢の抗炎症作用が期待できず、アスピリン喘息は他の解熱鎮痛成分でも起こり得ます。
正しい組合せは 5(c、d)です。記述aは誤り、bは誤り、cは正しく、dも正しいです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の解熱鎮痛成分に関する項目です。
解法ステップ
- aでは「アスピリンはピリン系」という分類を確認します。成分名に「ピリン」が含まれていても、分類がピリン系とは限りません。
- bでは、アセトアミノフェンの作用が「中枢だけか、末梢の抗炎症作用もあるか」に注目します。
- cとdは、手引きに記載された注意点と一致するかを確認します。正しい記述がc・dなので、組合せは 5 に絞れます。
選択肢別の誤答解説
記述 a
× アスピリンは「ピリン系」→ ○ サリチル酸系
アスピリンはサリチル酸系の解熱鎮痛成分です。ライ症候群(ライしょうこうぐん)の発生が示唆されており、15歳未満の小児に使用しない点は重要ですが、「ピリン系」とした分類が誤りです。なお、成分名が「〜ピリン」で終わることだけで、ピリン系と判断しないようにしましょう。
記述 b
× 末梢における抗炎症作用が期待できる → ○ 末梢における抗炎症作用は期待できない
アセトアミノフェンは、主として中枢に作用して解熱・鎮痛をもたらします。ほかの多くの解熱鎮痛成分とは異なり、末梢における抗炎症作用は期待できません。専ら小児の解熱に用いる坐薬がある、という部分は正しい内容ですが、抗炎症作用についての誤りがあるため、記述全体として誤りです。
記述 c
正しい記述です。イブプロフェンは、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)またはクローン氏病(クローンびょう)の既往歴がある人で、これらの疾患を再発させるおそれがあります。
記述 d
正しい記述です。アスピリン喘息(ぜんそく)はアスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性があります。
組合せの確認
- 選択肢1(a、b)は、誤りであるa・bを含み、正しいc・dを含まない組合せです。
- 選択肢2(a、c)は、正しいcを含みますが、誤りであるaを含み、正しいdを含まない組合せです。
- 選択肢3(b、c)は、正しいcを含みますが、誤りであるbを含み、正しいdを含まない組合せです。
- 選択肢4(b、d)は、正しいdを含みますが、誤りであるbを含み、正しいcを含まない組合せです。
- 選択肢5(c、d)は、正しい記述だけを組み合わせています。
よくある誤解
- 成分名に「ピリン」があればピリン系、とは限りません。アスピリンはサリチル酸系です。
- アセトアミノフェンには解熱・鎮痛作用があるため、抗炎症作用も期待できると思い込みやすいですが、末梢における抗炎症作用は期待できません。
- 「アスピリン喘息」という名前から、アスピリンだけで起こると考えないようにしましょう。
補足コラム
ピリン系の代表例として、イソプロピルアンチピリンがあります。一般用医薬品では、現在、ピリン系解熱鎮痛成分として用いられるのはイソプロピルアンチピリンです。アスピリンは名前が似ていても、サリチル酸系に分類されます。
FAQ
Q. 「アスピリン喘息」という名前なのに、なぜ他の成分でも起こるのですか?
A. 名称にアスピリンが含まれますが、手引きではアスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性があるとされています。
A. 名称にアスピリンが含まれますが、手引きではアスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性があるとされています。
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