登録販売者 2019年 中国・四国 問71
問題文
咳や痰及び鎮咳去痰薬に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:咳は、気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、その刺激が中枢神経系に伝わり、脊髄にある咳嗽中枢の働きによって引き起こされる反応であり、むやみに抑え込むべきではない。(正解)
2:気道粘膜に炎症を生じたときには咳が誘発され、また、炎症に伴って気管や気管支が収縮して喘息(息が切れて、喉がゼーゼーと鳴る状態)を生じることがある。
3:鎮咳去痰薬は、咳を鎮める、痰の切れを良くする、また、喘息症状を和らげることを目的とする医薬品の総称である。
4:痰を伴わない乾いた咳が続く場合には、間質性肺炎等の初期症状である可能性があり、また、その原因が医薬品の副作用によるものであることもある。
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咳の仕組みと鎮咳去痰薬【登録販売者解説】
正解の理由
咳嗽中枢は延髄にあり、咳は異物や刺激を排除するための反応です。
誤っているのは1です。咳の刺激が伝わる先は中枢神経系で、咳を引き起こす咳嗽中枢は「脊髄」ではなく「延髄」にあります。したがって、咳をむやみに抑え込むべきではないという部分は正しいものの、咳嗽中枢の位置が誤りです。
2〜4は、いずれも正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の咳や痰、鎮咳去痰薬に関する項目です。
解法ステップ
- 1では、「咳嗽中枢が脊髄にある」という位置の記述に注目します。
- 咳嗽中枢の正しい位置は「延髄」です。「脊髄」と食い違うため、この記述が誤りと分かります。
- 2は炎症による咳や気管・気管支の収縮、3は鎮咳去痰薬の目的、4は乾いた咳と間質性肺炎や医薬品の副作用との関連を述べており、手引きの内容と合っています。
選択肢別の誤答解説
-
1:誤りです。
× 脊髄にある → ○ 延髄にある
咳嗽中枢(がいそうちゅうすう)は延髄(えんずい)にあります。咳をむやみに抑え込むべきではないという説明は正しいですが、咳嗽中枢の位置が誤っています。 -
2:正しい記述です。
気道粘膜(きどうねんまく)に炎症が生じると咳が誘発され、炎症に伴って気管や気管支が収縮し、喘息(ぜんそく)を生じることがあります。 -
3:正しい記述です。
鎮咳去痰薬(ちんがいきょたんやく)は、咳を鎮める、痰の切れを良くする、喘息症状を和らげることを目的とする医薬品の総称です。 -
4:正しい記述です。
痰を伴わない乾いた咳が続く場合、間質性肺炎(かんしつせいはいえん)などの初期症状である可能性があります。また、咳の原因が医薬品の副作用であることもあります。
よくある誤解
- 「咳はむやみに抑え込むべきではない」が正しくても、同じ文の中の「咳嗽中枢の位置」まで正しいとは限りません。文の一部だけを見て判断しないようにしましょう。
- 「中枢神経系」と「脊髄」は同じ意味ではありません。咳の刺激は中枢神経系に伝わりますが、咳嗽中枢の位置は延髄です。
- 鎮咳去痰薬は咳を鎮めるだけの薬ではありません。痰の切れを良くしたり、喘息症状を和らげたりする目的も含まれます。
補足コラム
咳は、気道に入った異物などを外へ排除する反応です。痰は、気道に入り込んだ異物などが粘液に混じったものです。痰が気道にとどまると呼吸の妨げになるため、咳によって排出しようとします。
FAQ
Q. 咳が長く続くと、どのような影響がありますか?
A. 体力の消耗や睡眠不足につながることがあります。咳を抑えるかどうかを一律に考えるのではなく、咳の役割と長引くことによる影響の両方を押さえましょう。
A. 体力の消耗や睡眠不足につながることがあります。咳を抑えるかどうかを一律に考えるのではなく、咳の役割と長引くことによる影響の両方を押さえましょう。
Q. 「鎮咳去痰薬」という名称は、どのように覚えるとよいですか?
A. 「鎮咳」は咳を鎮めること、「去痰」は痰を出しやすくすることを表します。名称と目的を結びつけると、薬の役割を整理しやすくなります。
A. 「鎮咳」は咳を鎮めること、「去痰」は痰を出しやすくすることを表します。名称と目的を結びつけると、薬の役割を整理しやすくなります。
関連キーワード: 咳嗽中枢、延髄、鎮咳去痰薬、気道粘膜、間質性肺炎

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