登録販売者 2019年 中国・四国 問85
問題文
貧血用薬(鉄製剤)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 貧血のうち鉄製剤で改善できるのは、鉄欠乏性貧血のみである。
b 服用の前後30分にビタミンCを含む飲食物を摂取すると、鉄の吸収が悪くなることがあるので、服用前後はそれらの摂取を控えることとされている。
c 鉄分の吸収は満腹時のほうが高いので、食後に服用することが望ましい。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正
2:a:誤、b:正、c:正
3:a:誤、b:誤、c:正
4:a:誤、b:正、c:誤
5:a:正、b:誤、c:誤(正解)
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貧血用薬(鉄製剤)【登録販売者解説】
正解の理由
鉄製剤は鉄欠乏性貧血に用い、吸収は空腹時に高い一方、胃腸への負担を抑えるには食後の服用が望ましいです。
5の組合せが正しいです。記述は、aが正、bとcが誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「貧血用薬(鉄製剤)」です。
解法ステップ
- 「鉄製剤で改善できるのは何の貧血か」を確認します。対象は鉄欠乏性貧血です。
- 「ビタミンC」と「タンニン酸」を区別します。ビタミンCは鉄を吸収されやすい状態に保つために用いられます。
- 「吸収の高さ」と「服用するタイミングの望ましさ」を分けて考えます。吸収は空腹時のほうが高いですが、胃腸への副作用を軽減するには食後が望ましいとされています。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しいです。
鉄製剤は、不足している鉄分を補い、造血機能の回復を図る薬です。そのため、鉄欠乏性貧血に用いられます。鉄欠乏性貧血以外の貧血には、鉄製剤による対処が適当でない場合があります。 -
b 誤りです。
×(ビタミンCを含む飲食物で鉄の吸収が悪くなる)→ ○(ビタミンCは、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つ目的で用いられる)
鉄の吸収を妨げるものとして、手引きではタンニン酸を含む飲食物が挙げられています。ビタミンCと取り違えないようにしましょう。 -
c 誤りです。
×(満腹時のほうが鉄分の吸収が高い)→ ○(空腹時のほうが鉄分の吸収は高い)
ただし、鉄製剤には吐き気や胃部不快感などの胃腸障害があります。胃腸への負担を軽くするため、食後の服用が望ましいとされています。「食後が望ましい」ことと「食後のほうが吸収されやすい」ことは別です。
組合せを照らすと、1はc、2はa・b・c、3はa・c、4はa・bの正誤がそれぞれ異なります。a正・b誤・c誤となるのは5です。
よくある誤解
- 「ビタミンC」と「タンニン酸」の取り違えに注意しましょう。鉄の吸収を妨げる飲食物として挙げられているのは、タンニン酸を含むものです。
- **「吸収が高いタイミング」と「服用が望ましいタイミング」**は同じとは限りません。鉄の吸収は空腹時に高い一方、胃腸への負担を考えると食後が望ましいとされています。
- 「のみ」という限定表現も確認ポイントです。この問題では、鉄製剤で改善できる貧血を鉄欠乏性貧血に限定する記述が正しいです。
補足コラム
鉄製剤を服用すると、便が黒くなることがあります。手引きでは、これは使用中止を要する副作用などの異常ではないとされています。一方、服用前から便が黒い場合は、服用後の変化と区別して考える必要があります。
FAQ
Q. 食後の服用が望ましいなら、空腹時のほうが吸収されるという知識は不要ですか?
A. どちらも試験で問われる知識です。「吸収は空腹時のほうが高い」「胃腸への負担を軽減するには食後が望ましい」と、理由を分けて覚えましょう。
A. どちらも試験で問われる知識です。「吸収は空腹時のほうが高い」「胃腸への負担を軽減するには食後が望ましい」と、理由を分けて覚えましょう。
Q. 鉄製剤は、貧血の予防目的で使うことも適当ですか?
A. 貧血の症状が現れる前から予防的に使用することは適当でないとされています。
A. 貧血の症状が現れる前から予防的に使用することは適当でないとされています。
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