登録販売者 2019年 奈良・関西広域連合・福井 問18
問題文
サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 鎮咳去痰薬として販売されていたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児にサリドマイド胎芽症が発生した。
b サリドマイド胎芽症として、出生児の四肢欠損、耳の障害等の先天異常がある。
c サリドマイド訴訟では、製薬企業のみならず国も被告として提訴された。
d 西ドイツ(当時)では、サリドマイド製剤の催奇形性について早期に警告が発せられたため、サリドマイドの薬害事件は日本でのみ問題となった。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)(正解)
4:(c、d)
🔒 解説は解答すると表示されます
サリドマイド訴訟【登録販売者解説】
正解の理由
サリドマイド薬害では、出生児に先天異常が起こり、国と製薬企業が訴えられました。
正しい記述は b・c で、この組合せに当たるのは 3 です。『試験問題の作成に関する手引き』第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「医薬品による副作用等に係る主な訴訟」が根拠です。
解法ステップ
- aの「鎮咳去痰薬」に注目します。サリドマイド製剤は、手引きでは「催眠鎮静剤等」として販売されたとされています。
- bの「四肢欠損、耳の障害等」は、サリドマイド胎芽症の説明と一致します。
- cは、訴訟の被告に国と製薬企業の両方が含まれたかを確認します。どちらも被告として提訴されています。
- dの「日本でのみ」が誤りです。サリドマイドによる薬害は、世界的にも問題となりました。したがって、b・cの組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「鎮咳去痰薬として」→ ○「催眠鎮静剤等として」
サリドマイド製剤は、催眠鎮静剤等として販売されていました。妊娠中の女性が使用したことにより、出生児にサリドマイド胎芽症が発生した点は合っていますが、販売されていた医薬品の種類が誤りです。 -
b
サリドマイド胎芽症には、出生児の四肢欠損や耳の障害などの先天異常があります。記述は正しいです。 -
c
製薬企業を被告とする訴訟に加え、国と製薬企業を被告とする訴訟も提起されました。記述は正しいです。 -
d
×「薬害事件は日本でのみ問題となった」→ ○「薬害事件は世界的にも問題となった」
西ドイツでは催奇形性について警告が発せられ、製品が回収されました。日本だけの問題ではありません。
よくある誤解
- 「催眠鎮静剤」と「鎮咳去痰薬」の取り違えに注意します。販売されていた医薬品の種類を別の薬効のものに置き換えるのが、aのひっかけです。
- dのように、「日本でのみ」など対象を限定する表現は、手引きの「世界的にも」と食い違わないか確認します。
- cは、製薬企業だけでなく国も被告となったことがポイントです。「企業だけ」と限定すると誤りになります。
補足コラム
サリドマイドによる薬害事件を契機に、医薬品の副作用情報を各国で収集・評価する重要性が認識されました。手引きでは、1968年にWHO加盟国を中心とする副作用情報の収集体制が確立されたことも説明されています。
FAQ
Q. 西ドイツで警告が出ていたのに、日本でも問題が起きたのはなぜですか?
A. 手引きでは、日本での出荷停止や販売停止・回収措置への対応の遅さが問題視されたとされています。
A. 手引きでは、日本での出荷停止や販売停止・回収措置への対応の遅さが問題視されたとされています。
Q. サリドマイド訴訟は、ほかの制度にも影響しましたか?
A. サリドマイド訴訟やスモン訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害を迅速に救済する制度が創設されました。
A. サリドマイド訴訟やスモン訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害を迅速に救済する制度が創設されました。
関連キーワード: サリドマイド胎芽症、催眠鎮静剤、薬害、医薬品副作用被害救済制度、WHO副作用情報収集体制

\ せっかくなら /
登録販売者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!
